マムートの人気バックパック「デュカンスパイン」の真価をフィールドで試してみた!

2020/07/21 更新

マムートの新作バックパック「デュカンスパイン」。見た目はカッコイイし個性的な背面システムも搭載していて、なんだかとっても良さそう。でも高い買い物だから失敗したくないですよね。もうひと押しリアルな使い心地を紹介するために、サンプルを背負って山の中を歩いてきました。果たしてその結果は!? ガチの感想をお届けします。


マムートの人気バックパック「デュカンスパイン」とは?

デュカンスパイン
撮影:吉澤英晃
今年リリースされたマムートの新作バックパック「デュカンスパイン」。メーカーが自信を持って打ち出し中のこのモデルは、肩と腰が連動して動く画期的な背面システムを搭載し、複数の収納ポケットやレインカバーなど充実の機能を備えています。

でも、実際に背負った時にどう感じるかは、カタログ上では分かりません。そこで初めて目にする方はもちろん、気になってはいるけど購入を躊躇しているという方へリアルな使用実感をお届けするために、メーカーからサンプルを借りてテント泊スタイルで山に登ってきました。

使い勝手を左右する“3つの性能”をチェック

デュカンスパイン
撮影:吉澤英晃
まずは、①サイズ感、②収納性能、③荷物の取り出しやすさ、についてレビューします(肝心な背負い心地については後述します)。ひとつずつチェックしていきましょう!

①サイズ感:テント泊にはやはり<50−60>がベター

デュカンスパイン
撮影&作成:吉澤英晃([左]28−35/重量1410g[右]50−60/重量1520g)
「デュカンスパイン」は<28−35>と<50−60>の2サイズから選べます。

最近は道具の軽量コンパクト化が進んだので「28−35でも十分かな」と予想していたのですが、実際に試してみるとすべての荷物をパッキングできない…。

用意した装備が秋山にも対応できるスペックだったことも原因だと思うのですが、実は<50−60>でも結構ギリギリでした。

装備一覧
撮影&作成:吉澤英晃(テント泊1泊分の装備。バックパックの重さとトータルで約10kg)
こちらがパッキングした装備一式。これに行動食も加わります。もっとコンパクトなテントや寝袋を選択すれば<28−35>に収められるかもしれませんが、春や秋山を想定するなら、ギリギリよりも余裕が欲しいところ。

ちなみに両者の重さの差は230gしかありません。日帰りや山小屋泊がメインなら<28−35>、標準的なテント泊がメインなら<50−60>を選んだ方が無難でしょう。

②収納性能:雨蓋が欲しいけど収納ポケットの数には大満足!

デュカンスパイン 雨蓋
撮影:吉澤英晃
「デュカンスパイン」は軽量化を意識して、あえて雨蓋がありません。メインコンパートメントの開口部はファスナーで開閉でき、くるくる丸めて両サイドをバックルで固定するタイプになっています。

正直なところ、雨蓋を省いたことによる収納力の低下が気になりました。しかし、それを補うようにあちこちに収納ポケットが備わっているので、意外と小物の整理はお手の物。

デュカンスパイン ショルダーポケット
撮影:吉澤英晃
左右のショルダーストラップには大型のメッシュポケットを配置。スマートフォンはもちろん行動食なども余裕で収納できます。

デュカンスパイン ヒップベルト
撮影:吉澤英晃
左側のヒップポケットに備わっている収納ポケット。メッシュ生地に伸縮性があるので、若干大きな小型カメラなども入ります。

デュカンスパイン サイドポケット
撮影:吉澤英晃
両側には定番のサイドポケット。スリットが斜めにデザインされているので、バックパックを背負った状態でもスムーズに水筒などを出し入れすることができました。

デュカンスパイン サイドポケット 持ち手
撮影:吉澤英晃
すごい細かいですが、スリットには台形の持ち手が付いていて、差し込み口が広げやすくなっています。親切な作りだなと感心しました。

デュカンスパイン 小物ポケット
撮影:吉澤英晃
首筋の裏辺りに小さなポケットもついています。ただ装備をパッキングした状態だと内側からポケットが押しつぶされてしまうので、荷物を取り出すのに一苦労…。

上手な使い方があるのかもしれませんが、これは貴重品を入れておくシークレットポケットのような存在になろうかと思います。

③荷物の取り出しやすさ:フロントアクセスを備えて荷物も整理しやすい

フロントファスナー
撮影:吉澤英晃
フロントファスナーから荷室にアクセスすることが可能です。開口部が一直線なので大きな荷物はやや取り出しづらいですが、ウェアなどはスムーズに引き出せるので、レインウェアや防寒着などを近くにパッキングしておくと使い勝手がいいでしょう。

ボトムアクセス
撮影:吉澤英晃
さらに<50−60>は二気室になっており、ボトムがガバっと開きます(<28−35>は一気室になります)。今回はここにテントをパッキングしました。

テントって最初に設営して最後に撤収するので、ほかの荷物と分けられると一連の作業がスムーズになるんですね。一気室のバックパックばかり使ってきたので、目からウロコの気づきでした。

デュカンスパイン ボトム
撮影:吉澤英晃
ちなみにメインコンパートメントとボトムは巾着状のナイロン生地で仕切られているだけなので、コードロックをリリースすれば筒抜け状態にすることも可能です。

 
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気になる背負い心地は?

【最大の特徴】特殊な背面システム『Active Spine Technology™』の背負い心地をチェック

アクティブスパインテクノロジー
撮影:吉澤英晃
基本的な特徴を確認できたので、さっそく「デュカンスパイン」の核となる『Active Spine Technology™』について説明しましょう。

これを文章で伝えると「ショルダーストラップとヒップベルトが連動して傾くことで、行動中にバランスが一定に保たれるので疲れにくく、さらに体を自然に動かすことができる」というシステムです。

しかし言葉で説明するよりも動画を見たほうが分かりやすいので、山の上で撮影してきました。

 



このようにショルダーストラップとヒップベルトが連動するシステムが『Active Spine Technology™』です。

実際に背負って歩いてみると荷重は常に腰にかかり、バックパックの重みで上半身が左右に揺られることはありませんでした。

そしてこの「バックパックの重みで上半身が左右に揺られる」というシーンが、山中では意外と多いのです。

木の下を潜る
撮影:吉澤英晃
例えば写真のように、登山道にはみ出た木を屈んで通過するとき。さらに倒木を乗り越えるときもなども同様で、不整地では歩くだけでも想像以上に上半身がグラグラ揺れることが今回のテストで分かりました。

それがすべてストレスとなって疲労に繋がるのですが、『Active Spine Technology™』はその負担を限りなくゼロにしてくれるのです。

すごく極端に評価すると「背中にバックパックの存在を感じない」ほど快適な背負い心地を実感することができました。

本体との間にできる空間でオーバーヒートが減少!

背面システム
撮影:吉澤英晃
さらに嬉しいことに背中に触れる部分は縦一本のセンターバーのみで、横から見ると荷室との間に隙間もできるので、いわゆるメッシュパネルと同様に空気が循環してくれます。背面には常に涼しい空気が接しているので、登りの急登でも背中の大部分が汗で濡れることはありませんでした。

もっとある!嬉しい便利機能

フィールドテストを通してなかなか秀逸なバックパックだなと感心しつつ、まだまだ嬉しい機能があったので紹介しましょう。

レインカバーを標準装備!

レインカバー
撮影:吉澤英晃
最近のトレッキングを目的としたバックパックの標準装備になりつつあるレインカバーを「デュカンスパイン」も完備。突然の雨もへっちゃらです。

トレッキングポールキャリングシステムが秀逸!

ストックホルダー
撮影:吉澤英晃
個性的で便利だなと思ったのが、このトレッキングポールキャリングシステム。右側のヒップベルトにバンジーコードを利用して収納状態のポールを素早く固定することができます。でも、岩稜帯などで長時間使わないときは邪魔になるかも。

ストックホルダー
撮影:吉澤英晃
そんなときは、フロント側のキャリングシステムを使って持ち運びましょう。ループに石突きを通してハンドル部分はベルクロテープで留めるだけ。もちろん反対側にも同様のパーツがついているので、ダブルストックにも対応します。

便利な防水ポーチが付属!

防水ポーチ
撮影:吉澤英晃
もうひとつ、購入時に便利な防水ポーチが付属します。止水ファスナーを取り付けた本体の内側は防水コーティングされており、縫い目がないので多少の雨なら内部に浸水することはありません。電子機器などの持ち運びに重宝します。



取り付け方は写真のように3パターンあり、お好みの場所に上部2箇所のバックルで固定します。

個人的にはヒップベルトにあるとトレッキングポールキャリングシステムが使いづらいし、ショルダーストラップに取り付けるとバックパックを下ろす時に煩わしいので、内側に装着するのがベストかなと思いました。

ただ気になる点もあって・・・

気になる点
撮影:吉澤英晃
唯一気になったポイントがこちらの写真。非常に立体的な背面システムを搭載しているので、テントの中でかさ張ってしまうのです。

シンプルなバックパックはスリーピングマットの下に敷いて底冷え防止に活用するなんて使い方ができますが、「デュカンスパイン」はそれが苦手。足を乗せてセンターバーが折れるなんてことはないと思いますが、安易に荷重をかけたくないですね…。

登山初心者で体力に自信がない方におすすめしたい!

デュカンスパイン
撮影:吉澤英晃
普段はシンプルなバックパックばかり使っているので、たまに機能がたくさんついたモデルを背負うとその使い勝手の良さに感心します。登山初心者の方はこういう便利なバックパックを背負った方がストレスなく山登りを楽しめるのかも。特に「デュカンスパイン」は画期的な背面システムで行動時の疲労を軽減できるので、体力に自信がない方にはもってこい。ぜひ店頭で試しに背負ってみることをおすすめします!

ITEM
デュカンスパイン28-35
重量: 1290g
サイズ:背面長 L48.5cm (H58/L27/W31cm)
主要素材 : ナイロン 91% , ポリエステル 9%
販売価格:24,000円(税抜)
品番:2530-00340

MAMMUT|Ducan Spine 28-35
ITEM
デュカンスパイン28-35(Women)
重量: 1260g
サイズ:背面長 S(43.5cm) (H57/L28/W31cm)
主要素材 : ナイロン 91% , ポリエステル 9%
販売価格:24,000円(税抜)
品番:2530-00380

MAMMUT|Ducan Spine 28-35 Women
ITEM
デュカンスパイン50-60
重量: 1520g
サイズ:背面長 L48.5cm (H64/L29/W34cm)
主要素材 : ナイロン 91% , ポリエステル 9%
販売価格:29,000円(税抜)
品番:2530-00370

MAMMUT|Ducan Spine 50-60
ITEM
デュカンスパイン50-60(Women)
重量: 1410g
サイズ:背面長 S(43.5cm) (H63/L30/W34cm)
主要素材 : ナイロン 91% , ポリエステル 9%
販売価格:29,000円(税抜)
品番:2530-00380

MAMMUT|Ducan Spine 50-60 Women

紹介されたアイテム

デュカンスパイン28-35
デュカンスパイン28-35(Women)
デュカンスパイン50-60
デュカンスパイン50-60(Women)
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デュカンスパイン
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吉澤英晃
吉澤英晃

群馬県出身。大学時代に所属した探検部で登山を開始。以降、沢登り、クライミング、雪山、アイスクライミング、山スキーなど、オールジャンルで山を楽しむ。登山用品の営業職を経て、現在はフリーの編集・ライターとして活動中。

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