ミニューク X-MESH STOVE

ロマンだけではない、五徳と風防の機能を兼ね備えたミュニーク「X-MESH STOVE」をレビュー

アルコールストーブに欠かせない「五徳」と「風防」。今回はそんな2つの機能を兼ね備え、マイクロメッシュにより火のゆらめきを楽しめるULギア、「MUNIEQ(ミュニーク)」の「X-MESH STOVE(エックスメッシュストーブ)」をレビューしました。美しさと身軽さのを両方楽しみたい方はぜひ参考にしてみてください!

目次

アイキャッチ画像撮影:筆者

揺らめく火を見ながら湯を沸かす

撮影:筆者

アルコールストーブ、それは男のロマン。「風に弱い」「火力が安定しない」「小難しいのでは」と言われることもしばしばの渋いアイテムですが、静かに揺れる火の存在は、そんな不便さも楽しませてくれます。
そしてアルコールストーブを楽しむうえで必須なのが、カップとの空間を作る「五徳」と、風を防ぐ「風防」です。

今回紹介する「X-MESH STOVE」は、この2つの機能を一手に賄うことが可能なアイテム。
今まで五徳と風防を別々に用意していましたが、これで荷物を少なく、スピーディーに設営することができるようになりました。

アルコールストーブを楽しむアイテム「五徳」と「風防」

撮影:筆者

少ない荷物で長い距離を歩くULハイカー界隈で密かな人気を呼んでいるのが、ウルトラライトアウトドアストーブ「MUNIEQ X-MESH STOVE」。
五徳と風防の機能を兼ね備えつつ、光を通すマイクロメッシュボディの隙間から揺らめく炎。ロマン溢れるアイテムです。
全体がメッシュのため、風をある程度通すデメリットがありますが、それと引き換えに見える火の揺らぎ。昨今のギアが忘れた「ゆっくり」とした時間を楽しめます。

では実際に「X-MESH STOVE」を使い、使用感やデメリットをお伝えしていきます。

「X-MESH STOVE Large」のスペック

撮影:筆者(写真はLサイズ)

筆者が使用しているのは「X-MESH STOVE」の「Large」サイズ。Sサイズ展開もありますが、アルコールストーブを囲うには少し小さいためこのサイズを使用しています。
写真からもわかるように、一枚のステンレスシートで、厚さはわずか0.17mm、重さ17gのミニマムボディです。

X-MESH STOVE (large)

提供:左/large、右/small
largesmall
重量17g14g
税込み価格¥3,520 ¥2,750
サイズD:82mm ×H:67mmD:62mm×H:67mm
素材ステンレスステンレス

組み立てはシンプル

撮影:筆者

組み立ては簡単。筒状にシートを曲げ、フックに合わせて止めるだけ。シンプルだからこそ故障も少なく、軽くなる。ミニマムな山行にピッタリです。

どんなカップにもシンデレラフィット!唯一無二の収納性

撮影:筆者

X-MESH STOVEの特徴はこの「収納性」。
このように五徳や風防を収納するスペースを抑えることができるため、他のアイテムを収納する余裕が生まれます。

一枚のステンレスだからこそ可能なシンデレラフィット。まさに流れる水のようですね。

セットで使うなら「エバニュー」の「チタンマグポッド500」がおすすめ

撮影:筆者

X-MESH STOVEはその形状からほとんどのカップを支えることが可能です。筆者が利用しているエバニューのチタンマグポッド500は側面に段差があるのですが、みごとにフィット。このために作られたような溝ですよね…。

撮影:筆者

他にもスノーピークのトレック900でも使用してみましたが、置くだけであれば問題ありません。しかし、強い横風などが吹くと滑って飛ばされる可能性があるので、注意が必要。

懸念点は「強風」

撮影:筆者

マイクロメッシュの素材を使っているので致し方ないのですが、強風では風の影響を受けます。
少しの風であればマイクロメッシュの網目から空気が流れ、アルコールストーブの火力を後押ししてくれますが、風の強い蝶ヶ岳ヒュッテのテント場で利用したときは、アルコールストーブの火が右に左に揺れるのはそわそわしました。
風の強い場所ではアルコールストーブではなく、ガスストーブの使用をおすすめします。

湯の沸く速度を実際に検証

X-MESH STOVEの実力が如何ほどか、湯が沸騰する時間をとある里山で実際に検証してみました。

▼実験の環境
標高:911m
外気温:10度
風速:2.2(m/s)※穏やかな風
水の量:200ml
アルコールストーブ:【solostove】ソロアルコールバーナー

 

 X-MESH STOVE

撮影:筆者

まずはX-MESH STOVEを使用した場合。この日は風を感じるレベルの風速でしたが、X-MESH STOVEの爪がカップをしっかり保持し安定性は十分。余分な風を受け流しつつ、アルコールバーナーに必要な風を取り込みながら安定した燃焼を続けてくれました。

記録は6分11秒。アルコールストーブとしてはまずまずの結果です。
X-MESH STOVE

撮影:筆者

そしてX-MESH STOVEを使用しない場合。直接アルコールストーブに置くため、カップとストーブの間に空気を取り入れる隙間が少なく、燃焼されづらい印象でした。横風をもらうとカップが揺れ、安定性も期待できず。

記録は9分12秒とX-MESH STOVEありの場合とは3分近い差が出てしまいました。アルコールストーブを使う場合は風を取り入れつつ、五徳による安定性が大切だということが分かる結果となりました。

お気入りのアイテムで、楽しい山行を!

撮影:筆者

今は各メーカーやガレージブランドから多種多様なアイテムが発売されていますが、それをひとつひとつ吟味し、自分好みのアイテムで山行に行くのも楽しいものです。みなさんもお気に入りのアイテムを持って、山を楽しんでみてはいかがでしょうか。
X-MESH STOVE の詳細はこちら

MUNIEQ X-MESH STOVE Large

サイズ:272×67 mm (組み立てサイズΦ82×h67 mm)

MUNIEQ X-MESH STOVE Small

サイズ:127×67 mm (組み立てサイズΦ62×h67 mm)

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