1日たった3分でバテない身体に!?ズボラさんにオススメしたい登山に役立つお手軽トレーニング

2021/07/30 更新

登山に出かける頻度は人それぞれですが、それ以外のほとんどを過ごす日常生活で登山のためのトレーニングをしておくことはとても大切。けれどもトレーニングと聞くと「三日坊主で続かなそう」というイメージを抱きがち。そこで今回は、1日3分で登山に必要な3つの部位を鍛えられるトレーニングを健康運動指導士のアドバイスで身に付けます。


アイキャッチ画像撮影:washio daisuke・イラストの出典:いらすとや

あれ、なんだか山でバテバテ…….

出典:PIXTA(トレーニング不足でもう歩けない…)
長引く新型コロナウイルスでの自粛生活、登山に出かける機会もめっきり減ってしまったという人が多いのではないでしょうか。

久々に山へ登ると、思うように足が進まなかったり、ゼエハアと呼吸が苦しくなったり……
「あれ、こんなはずでは」と、自分の衰えっぷりに愕然とした経験はありませんか?

翌日からしっかりトレーニングをしようと思っても、
・何をすればいいかわからない
・めんどくさい

と、結局いつも3日坊主で終わってしまいがち。

そこで、登山者を対象としたトレーニングプログラムの開発を行っている安藤真由子さんに、ズボラさんでも続けられる「これさえやればOK」なトレーニング法について聞いてみました。

提供:安藤真由子さん
安藤真由子さん
(株)ミウラ・ドルフィンズ /(株)スマートコーチング所属
鹿屋体育大学・山本正嘉教授のもと登山の運動生理学を学び、2005年同大学院修士課程修了。同年より三浦雄一郎氏が代表を務めるミウラベースキャンプの低酸素室にて、登山者を対象としたトレーニングプログラムの開発と提供を行う。2003年、自転車競技(ロード)のワールドカップ・オーストラリア大会に日本代表として参戦。 体育学博士。健康運動指導士。低酸素シニアトレーナー。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド。安藤さんについてもっと知りたい人はこちら
安藤さん
人によって体格や筋肉量も違うので、これさえ鍛えればOKっていうのはないんです。
ただ登山での負担が大きい3箇所を、最低限鍛えておくと効果的。

それぞれ1分ずつ、1日3分でできるので、時間がない人にもオススメですよ。


1日たった3分なら、なんだか続けられそうですね!

今回は、安藤さんに教えてもらった鍛えるべき筋肉たった3分でできる簡単トレーニング法をご紹介します。運動不足が気になるけどなかなかトレーニングが続かない人は、簡単に続けられるので必見ですよ。

登山での負担が大きい《3つの筋肉》をトレーニング

日常ですべきトレーニングはたった3つ!
出典:PIXTA(日常ですべきトレーニングはたった3つ!)
登山のために鍛えておきたい部位は以下の3つ。

1.腹横筋:体幹が鍛えられ、バランスよく安定した歩行ができる
2.大腿四頭筋:登山に必要な脚力が鍛えられ、とくに登り下りがラクになる
3.呼吸筋:柔軟にしておくことで、呼吸がラクになる

それぞれどんな筋肉なのか詳しく見ていきましょう。

腹横筋

お腹の筋肉は大きく4つに分類されます。なかでも最も奥に位置する「腹横筋」は、身体のバランスを保つための筋肉。主に体幹と呼ばれる場所です。

この筋肉が弱いと登山の歩行時にバランスが取れなかったり、一部に負担がかかってしまったりと疲労や怪我の原因に。

しっかりと鍛えることでバランスのいい歩行ができるようになりますよ!

大腿四頭筋

「大腿四頭筋」と呼ばれる太ももの前面の筋肉。大腿直筋・外側広筋・内転広筋・中間広筋から構成され、主に内側広筋は下りの時に大きく負担がかかる部位です。

いつも下りで膝がガクガクになるという人は、この大腿四頭筋のトレーニングが足りない可能性大。

毎日コツコツ続けることで、筋肉がサポーター代わりとなり、歩行時の足への負担を軽減できますよ

呼吸筋

呼吸筋のひとつ・横隔膜
出典:PIXTA(呼吸筋のひとつ・横隔膜)
人間は1日約2万回以上の呼吸をしています。その時に活動しているるのが、横隔膜・肋間筋などの「呼吸筋」。

登山時はザックを背負って行動するため、この「呼吸筋」が縮こまりがち。すると、吸って吐いての動作がしづらくなってしまうんです。

そのため、日頃のストレッチで柔軟にしておくことで、ザックを背負った姿勢でも、楽に呼吸ができるようになりますよ。

それでは、それぞれのトレーニング法をご紹介していきます。

レッツスタート!快適な登山のための1日3分トレーニング

出典:PIXTA
3種類のトレーニングをご紹介していきますが、すべてに共通して気をつけたいのがこちら。

・自分のできる範囲で行う
・呼吸を止めずに、酸素を取り入れながら行う

3分とはいえ、キツいと感じるメニューもあるかもしれません。最初からムリをしてしまうと続けてやる意欲を失ってしまいがち。まずは、自分のできる範囲で行うことが大切です。

また呼吸を止めた状態で行うトレーニングは、身体や心臓に負担をかけてしまうためNG。吸って吐いてと呼吸を意識しながらするのがポイントです。

さあ、それではさっそくはじめていきましょう!


1MINUTE|腹横筋を鍛える「プランク」

腕と足のつま先だけで身体を支えることで、体幹部を中心に鍛えられます。正しい姿勢で行わないと効果がないため、画像とともに注意点をみていきましょう。


撮影:washio daisuke・撮影協力:Mt.TAKAO BASE CAMP(体幹を鍛えるトレーニング・プランク)

・肘の角度が90°になるように、腕を床につける
・腕とつま先で身体を支え、頭からつま先まで一直線になるように姿勢をキープ

とくに鍛えたいお腹周りを意識して行いましょう。また呼吸は止めないように、酸素を取り入れながらするのもポイントです。

しんどければ膝をついてもOKです

撮影:washio daisuke・撮影協力:Mt.TAKAO BASE CAMP(しんどければ膝をついてもOKです)
ただ、実際にやってみると意外にハード!腹筋のあたりがブルブルと震え出して、筆者も最初は20秒程でリタイアしました。

慣れないうちは膝をついてもOKです。30〜40秒を1セットとして、2セット。キツければ、ムリのない秒数からはじめましょう。

2MINUTE|内転筋を鍛える「スクワット」


撮影:washio daisuke・撮影協力:Mt.TAKAO BASE CAMP(脚力を鍛えるトレーニング・スクワット)
続いて脚力を鍛えるトレーニング「スクワット」。

・足を肩幅に開いて、膝が爪先より前に出ないように腰を落とす
・背中が丸まらないように頭から腰まで一直線を意識
・膝の角度が90°になるまで腰を落とし、そこで10秒キープ

このスクワットを1分間続けましょう。

膝の角度は無理に90°まで曲げなくてもOK!

撮影:washio daisuke・撮影協力:Mt.TAKAO BASE CAMP(膝の角度はムリに90°まで曲げなくてもOK!)
膝の角度が90°になるまで腰が落とせなければ、60°〜70°くらいでもOK。膝が爪先より前に出て前傾姿勢にならないよう意識しましょう。慣れてきたら、15回を1セットとして3セット行うとより効果的です。

3MINUTE|呼吸筋を整える「ストレッチ」

撮影:washio daisuke・撮影協力:Mt.TAKAO BASE CAMP(呼吸筋を整えるストレッチ)
最後に実践してもらったのは、呼吸筋を整えるストレッチ。

・背中(肩甲骨の下あたり)にゴムボールなどを入れる
・床に仰向けに寝転がって、腕を真上にして身体をそらす

この姿勢を1分間キープするだけです。両手で「バイバイ」をするように、腕を時おり動かすと肩甲骨の動きがよくなるため、より効果的です。

ボールは身近にあるものでOK

出典:PIXTA(ボールは身近にあるものでOK)
ゴムボールは、空気を入れて膨らますタイプがオススメ。首の角度がキツくならない大きさに調整しましょう。100円ショップなどで気軽に手に入りますよ。

日常生活にもトレーニングをプラス!快適な登山を楽しもう

電車の吊り革に掴まらないでバランストレーニング
出典:PIXTA(電車の吊り革に掴まらないでバランストレーニング!)
今回ご紹介したトレーニング以外にも

・電車で吊り革に掴まらずに、バランスをとる
・買い物もザックを背負って歩いて出かけ、買ったものをザックに入れて帰る
・平坦な場所でなく、坂道や階段を選んで歩く

など日常生活のなかで、「登山に近いシチュエーション」を取り入れるのも効果的です。

▼日常生活でできるこっそりトレーニングはこちらをチェック


自分のペースで少しずつメニューを増やしていこう

日常のトレーニングで非日常の絶景をもっと堪能しよう
撮影:washio daisuke(日常のトレーニングで非日常の絶景をもっと堪能しよう)
今回は1日3分で実践できる3種類のトレーニングをご紹介しました。
身体が慣れてきたら、回数を増やしたり、ザックを背負って負荷をかけたりと徐々にトレーニング量を増やしていくといいでしょう。

ただ何よりも大切なのが「毎日」「継続して」行うこと。

ムリなくトレーニングを続けることで、登山にもゆとりが出てきます。身体の痛みや疲れを気にせずに、登山本来の醍醐味である絶景や達成感を満喫してくださいね。

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washio daisuke

登山の総合プロダクション・Allein Adler代表。 登山ガイド・登山教室講師・山岳ライターなど山の「何でも屋」です。 得意分野は読図(等高線フェチ)、チカラを入れているのは安全啓蒙(事故防止・ファーストエイド)。 山と人をつなぐ架け橋をめざしています。

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