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トップシークレット解禁!これぞ「最高」の新アイテム

“機密情報”とは、まさにこのこと!
「2021年1月28日午前2時(日本時間)」まで世界的に情報公開が禁じられていたトップシークレット。それが、ジェットボイル「スタッシュ」の発売。
なにしろ新製品のサンプルは世界でも数十個しかないらしく、そのうち日本に送られてきたのは片手に満たない数だけ。
この記事を書いている筆者はかなり長くアウトドアメディアで仕事していますが、これほど極秘扱いにされてきたアウトドアギアの新製品は、ちょっと記憶にありません。
ジェットボイルにとって、それだけ気合が入った自信作なのでしょう。
スタッシュの売りは、クッカーの容量は0.8Lながら、これまでのジェットボイルシリーズで「最軽量」(本体重量200g。ガスカートリッジとスタビライザーを除く)ということ!
また、ジェットボイルは一体型(クッカーとバーナーを連結して使用する)の調理器具として知られていますが、スタッシュは従来の“一体型ではない”のです。
いったい、どうやって“最軽量”を実現したのか。そして”一体型ではない”とはどういうことなのか……。貴重な実物を早速、みていきましょう。
オール・イン・ワン収納性は変わらず
郵送されてきたダンボール箱を開封すると入っていたのが、以下のもの。

もちろん、スタッシュも同様。このクッカーのなかにはバーナーなども収められています。

ジェットボイルでは初めてのリッドの固定方法




最軽量を支えるフラックスリングとバーナーヘッドの改良
ここからは、シリーズ最軽量を実現したスタッシュの工夫を解説します。半分ほどに薄くなったフラックスリング

じつはスタッシュのフラックスリング(正確に言えば、フラックスリングを覆う金属のパーツ部分)は、従来の製品よりもかなり薄いのです。
詳しくは後ほど従来品と比較して説明しますが、ざっくりいって半分ほどという印象。
クッカー部分は140gとなり、これはスタッシュが歴代ジェットボイルで“最軽量”となった秘密です。
これだけでも欲しい!チタン製のバーナーヘッド

ヘッドの部分がチタン製で、重量はなんと60g。他メーカーの超軽量バーナーヘッドと比べても遜色ないどころか、場合によっては凌駕していたりするくらいで、このバーナーヘッド単体だけでも非常に魅力があります。
ホント、これだけ販売してもいいのでは?


クッカーとバーナーは”セパレート”なシステム

ある意味、既存のジェットボイルシリーズの「一体型」イメージとは大きく異なり、分離していることになります(バーナーヘッドのみの販売も以前はなかったわけではないですが)。
つまり、これまでのジェットボイルとは違い、クッカーとバーナーを結合して使うわけではなく、“普通”にバーナーの上へクッカーを置いて使うというスタイルなのです。
とはいえ、クッカーには熱効率を飛躍的に高めるフラックスリングがついているのですから、ただの“普通”ではないのですけれど。

これらが従来のジェットボイルシリーズとは異なり、「機密情報」扱いされてきたスタッシュの大きな特徴なのでした。
比較すればよりわかる!これまでのジェットボイルシリーズとの違い
ここからは話を変え、これまでのジェットボイルシリーズと比較してみましょう。
なかにはすでに販売終了のものもありますが、比較には十分に使えます。
まずは、「スモー」との比較

もはや大人と子ども。これだけ容量に違いがあれば当たり前なので、まあ参考までに。
次に、クッカーの口径がスタッシュと同じ「ミニモ」

ミニモの重量は415g。200gのスタッシュの倍以上です。
容量は1.0L。しかし、スタッシュとの容量差0.2L以上に大きく感じるのは、フラックスリング部分に厚みがあってかさばっているからです。
スタッシュと同じ容量の「ソル」

ソルの重量は397g。これでも以前は最軽量級のモデルでした。
口径はソルのほうが狭いので、平面的な写真では小さく見えるかもしれません。
しかし、重量は倍近くもあるのですから、驚いてしまいます。
ちなみに、現状のジェットボイルシリーズのなかでもっとも軽いのは、スタッシュと同容量の「ジップ」で、340g。
僕は私有していないので、ここでの比較には使えませんでしたが、そのジップに比べるとスタッシュは約40%も軽くなっているという計算です。
スタッシュはジップよりも販売価格が高くなるとはいえ、それだけ軽くなるとは、すごいことですね。。
代表モデル「フラッシュ」との、機能的な差別化
最後に、ブランドを代表するモデル「フラッシュ」(容量1.0L)との比較。名称は同じままで繰り返しリニューアルされていることもあり、スタッシュを除けば最新のモデルでもあります。
熱効率の「フラッシュ」!軽量性の「スタッシュ」!


フラッシュとスタッシュは、これからのジェットボイルを担う二大製品といえるかもしれません。

以前のバーナーヘッドと比較しても……
そういえば、こんなものもついでにお見せしておきましょう。数年前、ジェットボイルの鬼っ子のような存在で販売され、早くも姿を消してしまった「マイティーモ」。バーナーヘッドのみの販売が一部で話題でしたが、じつは95gとかなり重かったんです。

軽量でも強力なのか? 気になる火力はいったい

点火してみると、バーナーヘッドから垂直に炎が噴き出します。いかにもジェットボイルらしい。
ライターやマッチを忘れずに!

スタッシュにはイグナイター(点火装置)は付属していないので、ライターやマッチを忘れないでください。
軽くなっても折り紙付きの湯沸かしの速度

フラッシュの2269kcal/h、スモーとミニモの1404kcal/hは下回りますが、それはあくまでもジェットボイルシリーズ内での比較です。他メーカーのバーナーに比べれば、やはり“ものすごい速さでお湯が沸く”としかいいようがありません……。いくら軽くなっても、ジェットボイルの長所はたっぷり残されているんですね。
そそられまくる物欲! 発売はもうすぐ!!
「スタッシュ」は2021年2月27日より販売開始予定。価格は税抜き17,500円です。あとは実際に手に取り、その軽さとコンパクトさに驚いてください!JETBOIL