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【メーカー担当者にズバリ直撃vol. 5】 “自社ブランド以外”で愛用している山道具をベタ褒めしてください! <patagonia>編

【メーカー担当者にズバリ直撃vol. 5】 “自社ブランド以外”で愛用している山道具をベタ褒めしてください! <patagonia>編

いつも山道具に触れている“審美眼”を持ったアウトドアメーカーの担当者たち。自身が山に行くときのウエアやギアは、どんな風に選んでいるのでしょうか。自社製品はもちろんですが、ライバルメーカーの製品を使う場面もあるのでは!? そこで今回は、<パタゴニア>のプロセールス担当者を直撃! 実は愛用している「他社製品」をぶっちゃけてもらいました!

目次

アイキャッチ画像提供:パタゴニア

「実は、コレ愛用してます」な自社ブランド以外の山道具を教えてください!

ブランドを背負って自社製品の広報活動に日々励んでいる各メーカーの担当者たち。しかし、プライベートな山行では、ライバルでもある他のアウトドアメーカーの製品を使うこともあるのではないでしょうか?

パタゴニア

提供:パタゴニア

メーカー担当者が自社ブランドの製品をおすすめするのは当然のこと。ならば、『実は愛用している他社の製品をベタ褒めしてもらおうではないか』というのが当企画なのです。

早速、実際に使っている“自社以外”の山道具を紹介してもらうべく、担当者を直撃しました!

▼前回の記事はこちら

第五弾は、<patagonia>のプロセールス担当・鈴木 啓紀さんがぶっちゃけ!

<patagonia>のプロセールス担当・鈴木 啓紀さん

撮影:YAMA HACK編集部
パタゴニア日本支社 プロセールス 鈴木 啓紀さん
20歳くらいからアルパインクライミングをはじめ、世界各地の山や壁を登る。パタゴニア日本支社に勤務しながら、週末ベースでのクライミングを維持しつつ、数年に一度は長期の海外トリップを実践している。

ズバリ、愛用している他社製品は?

ペツルのノミック(アイスアックス)

撮影:YAMA HACK編集部(ペツルの「ノミック」)

鈴木さん
私が愛用しているのは、<PETZL(ペツル)>のアイスクライミングアックス「ノミック」です。

編集部 荻原
ほぅ、冬はもっぱらアイスクライミングですか?

鈴木さん
そうですね。ここ20年くらいは、冬はアイスクライミングやミックスクライミング、夏はマルチピッチとかトラディショナルなクライミングで、数年に1回海外遠征もしています。

【ベタ褒めポイント①】多くのクライマーに支持され続けている信頼性

パタゴニア鈴木さん

撮影:YAMA HACK編集部

鈴木さん
ノミックが発売されたのは2005年くらいだと思うんですけど、モデルチェンジをしながら、今も多くのガイドやクライマーに愛用されているアックスなんです。

編集部 荻原
15年選手! もはや定番ギアですね。 

鈴木さん
道具の世界には新しいものが出ては消えてというのがあって、特にアックスって変化の激しい道具でもあり、各社様が色んなモデルを投入されています。

そういった中で15年もの間、基本的な構造は変わらずに、多くのクライマーに支持され続けているこの信頼性は大きな魅力ですね。

ペツルノミック(アイスアックス)

撮影:YAMA HACK編集部(現行のノミックは、写真のものよりもハンマーが小さく軽量)

鈴木さん
ノミックは、テクニカルなゲレンデでのアイスクライミングとミックスクライミングに特化したようなコンセプトでありながら、幅広く山でのクライミングにも使いやすいんです。

基本的なデザインが素晴らしいんだろうな。あらゆるシチュエーションで頼りになります。


編集部 荻原
オールラウンドに使えるんですね。どのくらい愛用されているんですか?

鈴木さん
8年くらい使っていますね。実は、1本なくしてしまったことがあって、片方は2代目です(笑)。

アックスはどれもそうですが、耐久性に優れていて、そう簡単には壊れません。刃の部分は擦り減ってくるので定期的に変えていますが、シャフトの部分はずっとこれを使っています。


編集部 荻原
味がありますね。

鈴木さん
長年使っていると、特別な道具になりますよね。色んな所に一緒に行きましたし、ただの道具ではなく、自分の身を守ってくれる相棒のような感情もあります。

【ベタ褒めポイント②】バランスの良さと完成度の高さ

ペツル アイスアックス ノミック

撮影:YAMA HACK編集部
鈴木さん
アルパインクライミングって、あまり多くのものを持って行けないんですよね。

クライミングギアや生活用品を含めて、必要最低限の持ち物でなんとかするとなったときに、「どれだけシンプルで使いやすいか」が鍵になると思っています。

ペツルノミック(アイスアックス)の石突

撮影:YAMA HACK編集部(現行のノミックは、写真のものよりも石突が大きくなり、より山での使用感が向上している)

鈴木さん
なので、細部がどうのというよりは、全体の完成度の高さ、タフなコンディションでも機能を発揮してくれることが大切になってきます。

編集部 荻原
なるほど。

鈴木さん
その点ノミックはバランスが良くて、道具として完成されている印象です。

シンプルで使いやすく耐久性がある。自分の理想にかなった道具のひとつだと思います。

【ベタ褒めポイント③】引っかけたときの安定感

パタゴニア鈴木さん

撮影:YAMA HACK編集部
鈴木さん
右手で持っていたアックスを左手に持ち替えるということよくするんですけど、岩に引っかけたり氷に刺して持ち替えるときって、持つ角度がちょっと変わるので、アックスによっては不安定になることがあって怖いんです。

でもノミックは、持ち替えてもすごく安定感がある。緩傾斜の氷がひたすら続くような状況でも、安定して氷に振り込めます。

編集部 荻原
長年やられていても、怖いと感じる瞬間があるんですね。アルパインクライミングって気軽に始められるものではないなというイメージです…

鈴木さん
リスクが高いので、あまり人に積極的におすすめできる趣味ではないなというところはあります。

ただ、ハードルが高いなりの理由があるんじゃないかなと思っていて。そこが魅力のひとつでもあります。


編集部 荻原
と言いますと?

ペツルノミック(アイスアックス)

撮影:YAMA HACK編集部

鈴木さん
山での生活技術、クライミング技術、判断の力、体力とか、いろんな要素を自分の中に積み重ねて磨いていって、自分の中に高めたそれらの総合力を、大きな対象物にぶつけて、登って生きて帰ってくる。そのプロセス自体が、すごく魅力的でやるに値すると思うんです。

仮に達成できなくても、それを目指して積み上げてきたことは、ある種の人生の大きな豊かさなんだろうなと、この歳になってしみじみ感じています。


編集部 荻原
ノミックは、そのプロセスをサポートするギアの一つということですね。

鈴木さん
ノミックの基本性能の高さ、オールラウンドで使えるデザインの良さ、自分が積み重ねてきたものが合わさって、かけがえのない道具になっています。

アラスカ ハンター北壁

提供:鈴木さん(アラスカ ハンター北壁)
鈴木さん
多くの山をともにし、自分のクライミング史が刻まれたアックスは、道具を超えたかけがえのない存在です。

PETZL|ノミック

<patagonia>のイチオシも語らせて!

編集部 荻原
パタゴニアのおすすめ商品もぜひ教えてください。

鈴木さん
私のイチオシは、これです。

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