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梅しそ豚バラの梅しそ丼

【管理栄養士から学ぶ山ごはん#2】”バテない”ためのアレンジレシピ

登山には欠かせない”山ご飯”。多くの体力を消耗する登山では、いかに必要な栄養を効率よく補給するのかが重要になってきます。簡単なのに美味しい、さらに栄養価も高い山ご飯。登山中に起こる様々な体の悩みに寄り添った山ご飯レシピを管理栄養士、兼アウトドア料理研究家のshihoさんに教えてもらう連載企画!第二回目の今回は、バテやすい体をサポートするご飯レシピを紹介します

目次

アイキャッチ画像撮影:芳須勲

『バテない』ために必要な栄養素とは…?

出典:PIXTA

いつも通りの山ごはんでも当然美味しいですが、いつもの食事に”栄養の知識”をプラスした、栄養満点の山ごはん。そんなワンランク上の山ごはんで内側からも体を応援してあげられたら、皆さんのこれからの登山ライフがより豊かなものになるかもしれません。

そこで、管理栄養士でアウトドア料理研究家のshihoこと芳須思帆が、栄養学の知識を生かしながら、登山のお悩み別に山ごはんレシピを紹介する栄養レシピシリーズ。今回のテーマは『バテない』ためにおすすめの栄養レシピです。

バテてしまう原因とは?

出典:PIXTA

登山で疲労困憊に陥ってしまう原因としては、栄養不足・脱水・筋疲労・寝不足・悪天候・道迷いなど、様々な原因が挙げられます。

その中でも注意したいのが栄養不足。登山では想像以上のカロリーを消費するため、しっかりとした食事をとらずに歩き続ける事で血糖が低下し「シャリバテ(ハンガーノック)」という症状に陥る事も。
全身に力が入らなくなってふらついたり、最悪の場合動けなくなってしまいます。それらのトラブルが起こる前に、必要な栄養を摂取することが必要です。

バテないために摂取したい3つの栄養素

「シャリバテ」のような症状がおこったときは、おにぎりやあんぱんなどの炭水化物(糖質)中心のものを食べてエネルギーを補給する事などが推奨されますが、そんな状態になってしまう前に必要な栄養をしっかり摂取したいものですね。

バテないために摂取して欲しい、私が推奨する3つの栄養素をまずは紹介します。

①:エネルギー作りに欠かせない「炭水化物(糖質)」

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ご飯やパン・麺類・砂糖に多く含まれている炭水化物(糖質)は、エネルギーを作りだすためには欠かせない栄養素。

1g当たり4kcalのエネルギーを持ち、脂質などに比べて分解・吸収が速く、体内で効率よく供給することが出来るため、即効性のあるエネルギー源となります。

②:炭水化物を分解してエネルギーに変える「ビタミンB1」

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豚肉や大豆、ウナギなどに多く含まれるビタミンB1は、炭水化物(糖質)をしっかりと分解して十分なエネルギーを作り、体内に乳酸などの疲労物質がたまるのを防ぐ働きをしてくれます。

このビタミンB1が不足してしまうと、いくら炭水化物(糖質)をしっかり摂取してもエネルギーに変えることができず、疲労物質がたまることで疲れやすい状態に陥ってしまうため、先ほど紹介した炭水化物(糖質)と共に、しっかり摂取していただきたい栄養素の一つです。

③:エネルギーを長持ちさせる「脂質」

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油脂や乳製品、脂肪の多い肉やナッツなどに多く含まれる脂質は、体にとっては重要なエネルギー源。脂質が多くなるとカロリーも高くなる傾向となり、1g当たり約9kcalの高カロリーを持つ栄養素です。登山でも欠かすことのできない栄養素ですが、実は「摂取すればいい」とうわけではなく、体内では炭水化物(糖質)と一緒でなければエネルギーを生み出すことができません。

余った分は体脂肪として蓄積されるため、嫌煙されがちな栄養素ではありますが、登山のような運動をする場合、効率よくエネルギーを摂取することが出来るので、賢く取り入れたい栄養素です。

《糖質×脂質》きのこのミルクリゾット

時間や強度にもよりますが、登山のような運動を行うと自律神経の交感神経が優位になるため、消化・吸収が抑制され、効率よく行われないことがあります。そんな状態でも、消化に良くさらっと食べられる、かつ濃厚で満足感抜群のリゾットをご紹介します!

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