ここまで『フュージョンスゴい』という長所ばかり紹介してきましたが、苦手なこともあります。上の写真は左が『レギュレーターストーブST-310』、右が『フュージョン』です。どちらも同じシェラカップをゴトクに載せていますが、『レギュレーターストーブST-310』のゴトクの内径が47mmなのに対し、『フュージョン』のゴトク内径は実測70mm。一般的なシェラカップの底部の直径は80mmなので、『フュージョン』のゴトクにはギリギリ載りますが、少しでもズレると落下します・・・。
しかし110容量のもっとも小さなOD缶をぴったり収納できる直径90mm以上のクッカーであれば問題なくゴトクに載るので、シェラカップではなくクッカーであれば安定した状態で調理可能です。
大きめ鍋は、安定感抜群!
上の写真は、『SOTO』の『ナビゲーター クックシステム SOD-501』の大クッカーを載せたところです。大クッカーの直径は190mm、容量1800mlですが安定感抜群。カタログでは同社の重さ約5kgあるステンレス製ダッチオーブンも載せていますので、ゴトクの耐荷重性能も十分です。ソロでもグループでも、山で料理をしっかりしたいというハイカーには間違いなく選択肢のひとつになるストーブです。大鍋やフライパンを使うキャンプでも重宝するものなので、アウトドア全般を楽しみたい人に便利なストーブと言えます。
1000ml容量のクッカーに収まる収納サイズ

今回は、同社『ナビゲーター クックシステム SOD-501』の小クッカーに入れてみました。小クッカーのサイズは、直径160x高さ73mm 。写真右『フュージョン』は幅110×奥行75×高さ90mm、写真左の同社『レギュレーターストーブST-310』が幅140X奥行70X高さ110mm。どちらも小クッカーに入ります。しかし余裕があるのは『フュージョン』です。『ナビゲーター クックシステム SOD-501』同様の山で使えるサイズの浅型クッカーとの相性も良好でしょう。ところで写真はありませんが、後日1000ml容量、直径120×高さ100mmの深型クッカーで試したところ、『レギュレーターストーブST-310』は入りませんでしたが、『フュージョン』はジャストで入りました。ジャストなのでメーカーによっては同容量のクッカーでも収納できないものがあるかもしれませんが、フタが小クッカーになる仕様のクッカーであれば、直径110mm以上のクッカーセットなら収納できると思われます。
軽さを求めるならOD缶ストーブですが、
『フュージョン』も山で使えるスペック十分!
ストーブ選びは重量だけで決めるものではありませんが、分離型ストーブを手に入れようとする場合、カセットガス燃料の経済性、低温&風への強さ、軽量コンパクトさを装備した『フュージョン』は、有力な候補に挙げてよいものだと思います。

今回は実際に700ml程の湯を沸かしてみましたが、特に火力の不足は感じませんでした。低温下でも安定した火力に実績のあるマイクロレギュレーター搭載ストーブなので、むしろ高所に登ってテストをしてみたかったですが…。気持ちのよい場所で、美味しい料理をつくって仲間とワイワイ楽しんで、山を満喫したいなぁと思わせるストーブでした。
それでは、皆さん、よい山旅を!