編集部員S
金剛山が好きなのはすごく理解できたんですど、それでも1万回は多くないですか?他にも山はあるじゃないですか?
中岸さん
それこそ剱岳とか、北アルプスにも行ったことはありますよ。でも、今は年齢的なものもあるので。
編集部員S
(チャンス!)金剛山はいろんなコースを楽しめる山だと思うんですけど、さすがに1万回も行けば同じところも何度も行くでしょ?
中岸さん
そうですね。でも、楽しいですよ!季節によって山は変わりますから。
編集部員S
(キタ!)とはいっても、5月と11月なら新緑と紅葉で違いますけど、例えば今日と明日で景色って変わらないですよね?
中岸さん
変わりますよ~。例えば、昨日はここまで紅葉していたけど、今日はここまでだな、とか。昨日まであった鳥の巣がなくなっているとか。なんかあったのかなーって考えちゃいますね。
編集部員S
すごい小さな変化ですね。
中岸さん
そうですね。でも、そういう変化って毎日登ってるからこそ気づけるんですよ。それに頂上の景色も時代を追うごとに変わりますよ。昔は”あべのハルカス”なんてなかったですから。
毎日登っているから得られるものが
中岸さん
毎日登らないと気づけないことに気づくと、おもしろいんですよね。
編集部員S
大きい変化だけじゃなくて、小さな変化を見つけて楽しむという考えはなかったです!
中岸さん
すごくおもしろいですよ。それこそ昔はいろんな山に行ったけど、今はほとんど金剛山。それでも、全然飽きないですよ。出会う人も毎日違いますからね。情報交換するのも新鮮で面白いですよ
編集部員S
どんな話をするんですか?
中岸さん
たわいもない話ですよ。あとは、「どこどこにこんな花があったけど、見た?」とかそういう話ですかね。
編集部員S
(本当に普通の話だ)
中岸さん
金剛山って毎日登っている人が多いんですよ。なので、みなさん詳しいんです。なので、自分の知らない情報を知ったり、教えたりして、新しいことを発見できるんです。
中岸さん
しかも、みんな元気ですよ。70代くらいの方で、片道2時間くらいのコースを30分くらいで登る人もいますから。
編集部員S
それはすごい健脚ですね!
中岸さん
皆さん元気ですよ!だから、交流すると面白いんです。
編集部員S
声から楽しそうなのが伝わります。笑 ちなみに中岸さんが金剛山を登らなくなることはあるのでしょうか?
中岸さん
体のことで登れなくなるか、葛城さんに「登っちゃダメ!」と言われたらですかね?笑
いろんな登山の楽しみ方を知ろう!
100名山を制覇する、できるだけ早く登る、山ご飯、SNSに写真を共有するなど、登山にはたくさんの楽しみ方があります。その1つとして、1つの山に登り続けて『小さな変化を楽しむ』ことも、とても魅力に感じました。今回、中岸さんとお話をすることで、また1つ山の楽しみ方を教えてもらったような気がします。皆さんも安全にだけは気をつけて、自分なりの登山の楽しみ方を見つけてください。
山頂売店の付近に記事を掲載していただいています
2018年12月。編集部員が金剛山に登ったところ、こんな嬉しい掲示物を発見。葛城神社の葛城さんが、ご厚意で掲示してくださったそうです。
金剛山に行った時は、ぜひ探してみてください。