登頂回数はなんと1万回!?でも、同じ山に登ってあきないの?

2018/09/26 更新

山の醍醐味の一つは山頂からの景色。いろいろな山に登ることによって、それぞれ違う景色を楽しむことができます。でも、同じ山に登り続ける人がいるって知ってましたか?しかも、その回数は1万回以上と、驚きの数!1万回以上も同じ山に登る魅力ってなんなのでしょうか?そもそも、飽きないのでしょうか?今回は、実際に1万回登頂した中岸さんに同じ山に登り続ける魅力や、ぶっちゃけ飽きないのかを聞いてみました。


アイキャッチ画像提供:金剛錬成会

1万回以上も山に登っている人がいる?

登山
出典:PIXTA
山の楽しみの1つといえば、山頂からの景色。それを楽しむために、山に登っている人も多いのではないでしょうか?山によって景色は変わりますが、どれもすばらしく飽きがこないですよね。
また、多い人だと毎週末、山に行く人もいるんです。

桁違い!1万回以上も登頂している人がいた!

驚き
出典:PIXTA
世の中には、1万回以上も登山をしている人がいるって知っていましたか? 実際に登ろうと思うと、ざっくりこんな計算になります。
一万回登頂するための計算
作成:YAMA HACK編集部
週末にしか登山できない場合は、生きているうちに達成することは不可能ですね。

しかも、同じ山に!?

登山
出典:PIXTA
調べてみると、登頂回数1万回というとんでもない数だけでなく、それが1つの山を登った回数というから、さらに驚きです!

1万回ってどうやって数えたの?

疑問
出典:PIXTA
山によって登頂回数を数えてくれる山があるようです。特に有名なのが、大阪府の最高峰である金剛山。6時~19時の間に登頂すると、山頂でハンコを押して貰えるシステムです。

1万回以上達成した人は11人

1万回以上登頂者
提供:金剛錬成会(加工:YAMA HACK編集部)
2018年9月時点で、1万回以上登頂した人は11人。最初に達成した人は2002年に達成しており、現在は1万5,000回を超えているとか。
今回は、実際に登った人に『1万回も登って飽きないのか?』という疑問をぶつけてみました。

1万回登った人ってどんな人?

中岸さん 今回お話を伺ったのは、2018年8月に10,000回登山を達成された中岸さんです。
編集部員S
1万回登頂達成おめでとうございます。今回はよろしくおねがいします。

中岸さん
ありがとうございます。よろしくおねがいします。

編集部員S
早速ですが、中岸さんの金剛山の登山歴を教えていただけますか?

中岸さん
はい。だいたいこんな感じですね。

中岸さんの達成への道
出典:いらすとや(作成:YAMA HACK編集部)
編集部員S
(ははぁーん。これは警備隊の時に、たくさん回数を稼いだんだな)

中岸さん
登山回数を入れると、こんな風になります。

中岸さんの達成への道
出典:いらすとや(作成:YAMA HACK編集部)
編集部員S
(あれ?)回数が増えたのって、警備隊の時じゃないんですか?

中岸さん
そうですね。仕事をやめたくらいからが多いですね。連続で2,000日くらい登ったこともありますよ。

編集部員S
すごい!こういう記録的なものがお好きなんですか?

中岸さん
違いますね!(ハッキリ)その2,000日連続は山頂で仕事をしているのと、休みの日も登っているからですね。山頂にある神社の宮司・葛城さんや登山者の人に会いたくなるんですよね~。

編集部員S
それがモチベーションですか?

中岸さん
ん~、というか別に1万回登りたくて登っているわけではないんですよね。好きで登っていたら、結果的に達成したみたいな。笑

編集部員S
でも、2,000日連続って約5年半毎日ですよ?記録がかかってないと無理でしょ?

中岸さん
まぁ、途切れさせたくない気持ちもあったかもしれませんけど、やっぱりみんなに会いたくて登っているだけですよ。

2,000回が途切れたのはなぜ?

錬成会 掲示板
提供:金剛錬成会(登山回数の掲示板。200回以上の人がズラリ)
編集部員S
そんな連続記録が途絶えたのはどうしてですか?

中岸さん
胃ガンになってしまったんですよね。それで、治療とリハビリをしていました。

編集部員S
それは大変でしたね。

中岸さん
それがなければ3,000日くらいは行ってたんじゃないですか?熱がでても、登ったら治ってますよ!笑

編集部員S
それは休んでくださいよ!それ以外には、休んだことは?

中岸さん
胃がんの後に怪我をして、50日くらい休みましたね。もちろん、リハビリのモチベーションは金剛山に登るためでしたね!笑

1万回を達成するコツって?

錬成会 掲示板
提供:金剛錬成会(加工:YAMA HACK編集部)
編集部員S
実際コツってあるんですか?

中岸さん
いやー。やっぱり楽しくてただ登っているだけなので。そもそも始めたころは1万回いけるなんて思ってませんから!笑

編集部員S
えっ!?

中岸さん
5,000回とかも行くのかなー?って!笑 でも、毎日登ってたら回数が増えていきましたね。

編集部員S
そういえば、病気以外で登らないことってあるんですか?

中岸さん
それこそ自営業をしていた時はなかなか行けなくて、ジレンマでしたね。それでも、月1回とか仕事の前に行ってましたけど。

編集部員S
登らないことはストレスがたまるとか?

中岸さん
まぁ、そうですね。阪神大震災の時も、そんなに被害がなかったから、登って山頂広場から街の様子を見てましたもん。笑

編集部員S
えっ!?家族に怒られなかったんですか?

中岸さん
幸い、被害がなかったので何も。

編集部員S
(ご家族もすごいな)

中岸さん
そういえば愛知万博に車で連れて行ってもらった時も、朝登ってからいきました。

編集部員S
えっ!

中岸さん
一緒に行った人は1泊。私だけ電車で帰ってきて、そのまま登りましたよ。19時に間に合ってハンコをもらいましたよ。笑

編集部員S
すごすぎる・・・。

本当に飽きないんですか?

金剛山 山頂
出典:PIXTA
中岸さんの金剛山への愛は理解できました。ですが、やはりわからないのが同じ山に1万回も登ってなぜ飽きないのか。「四季によって景色が変わる」「天気によって見え方は違う」などの答えは予測できますが、1万回も登れば雨の日だってなんども登って流石に飽きるはずです。同じ山に登る魅力や本当に飽きないのかを、ズバリ聞いてみました!


編集部員S
金剛山が好きなのはすごく理解できたんですど、それでも1万回は多くないですか?他にも山はあるじゃないですか?

中岸さん
それこそ剱岳とか、北アルプスにも行ったことはありますよ。でも、今は年齢的なものもあるので。

編集部員S
(チャンス!)金剛山はいろんなコースを楽しめる山だと思うんですけど、さすがに1万回も行けば同じところも何度も行くでしょ?

中岸さん
そうですね。でも、楽しいですよ!季節によって山は変わりますから。

編集部員S
(キタ!)とはいっても、5月と11月なら新緑と紅葉で違いますけど、例えば今日と明日で景色って変わらないですよね?

中岸さん
変わりますよ~。例えば、昨日はここまで紅葉していたけど、今日はここまでだな、とか。昨日まであった鳥の巣がなくなっているとか。なんかあったのかなーって考えちゃいますね。

編集部員S
すごい小さな変化ですね。

中岸さん
そうですね。でも、そういう変化って毎日登ってるからこそ気づけるんですよ。それに頂上の景色も時代を追うごとに変わりますよ。昔は”あべのハルカス”なんてなかったですから。

毎日登っているから得られるものが

中岸さん
毎日登らないと気づけないことに気づくと、おもしろいんですよね。

編集部員S
大きい変化だけじゃなくて、小さな変化を見つけて楽しむという考えはなかったです!

中岸さん
すごくおもしろいですよ。それこそ昔はいろんな山に行ったけど、今はほとんど金剛山。それでも、全然飽きないですよ。出会う人も毎日違いますからね。情報交換するのも新鮮で面白いですよ

編集部員S
どんな話をするんですか?

中岸さん
たわいもない話ですよ。あとは、「どこどこにこんな花があったけど、見た?」とかそういう話ですかね。

編集部員S
(本当に普通の話だ)

中岸さん
金剛山って毎日登っている人が多いんですよ。なので、みなさん詳しいんです。なので、自分の知らない情報を知ったり、教えたりして、新しいことを発見できるんです。

中岸さん
しかも、みんな元気ですよ。70代くらいの方で、片道2時間くらいのコースを30分くらいで登る人もいますから。

編集部員S
それはすごい健脚ですね!

中岸さん
皆さん元気ですよ!だから、交流すると面白いんです。

編集部員S
声から楽しそうなのが伝わります。笑 ちなみに中岸さんが金剛山を登らなくなることはあるのでしょうか?

中岸さん
体のことで登れなくなるか、葛城さんに「登っちゃダメ!」と言われたらですかね?笑

いろんな登山の楽しみ方を知ろう!

100名山を制覇する、できるだけ早く登る、山ご飯、SNSに写真を共有するなど、登山にはたくさんの楽しみ方があります。その1つとして、1つの山に登り続けて『小さな変化を楽しむ』ことも、とても魅力に感じました。今回、中岸さんとお話をすることで、また1つ山の楽しみ方を教えてもらったような気がします。皆さんも安全にだけは気をつけて、自分なりの登山の楽しみ方を見つけてください。

この記事を読んだ人は、こんな記事も読んでいます。


関連する記事

関連する山行記録 byヤマレコ

中岸さん
この記事が気に入ったら
「いいね!」をしよう
YAMA HACK編集部
YAMA HACK編集部

YAMA HACK運営&記事編集担当。登山をきっかけに自然の力に魅了される。山で飲むコーヒーが大好き。何かあれば必ず山に行き、心身共に整える。山について新しい視点を与えられるような記事作りを心がけて日々執筆活動を行う。

登山専用コミュニティサイト「ヤマレコ」

OFFICIAL SNS

 

LINEでYAMA HACKをもっと手軽に。

登山用品から登山・トレッキングまで山に関する情報を毎日配信!
LINE友達限定の毎月当たるプレゼントキャンペーンも開催中!