1万回以上も山に登っている人がいる?

また、多い人だと毎週末、山に行く人もいるんです。
桁違い!1万回以上も登頂している人がいた!

世の中には、1万回以上も登山をしている人がいるって知っていましたか? 実際に登ろうと思うと、ざっくりこんな計算になります。

しかも、同じ山に!?

1万回ってどうやって数えたの?

1万回以上達成した人は11人

今回は、実際に登った人に『1万回も登って飽きないのか?』という疑問をぶつけてみました。
1万回登った人ってどんな人?

編集部員S
1万回登頂達成おめでとうございます。今回はよろしくおねがいします。
中岸さん
ありがとうございます。よろしくおねがいします。
編集部員S
早速ですが、中岸さんの金剛山の登山歴を教えていただけますか?
中岸さん
はい。だいたいこんな感じですね。

編集部員S
(ははぁーん。これは警備隊の時に、たくさん回数を稼いだんだな)
中岸さん
登山回数を入れると、こんな風になります。

編集部員S
(あれ?)回数が増えたのって、警備隊の時じゃないんですか?
中岸さん
そうですね。仕事をやめたくらいからが多いですね。連続で2,000日くらい登ったこともありますよ。
編集部員S
すごい!こういう記録的なものがお好きなんですか?
中岸さん
違いますね!(ハッキリ)その2,000日連続は山頂で仕事をしているのと、休みの日も登っているからですね。山頂にある神社の宮司・葛城さんや登山者の人に会いたくなるんですよね~。
編集部員S
それがモチベーションですか?
中岸さん
ん~、というか別に1万回登りたくて登っているわけではないんですよね。好きで登っていたら、結果的に達成したみたいな。笑
編集部員S
でも、2,000日連続って約5年半毎日ですよ?記録がかかってないと無理でしょ?
中岸さん
まぁ、途切れさせたくない気持ちもあったかもしれませんけど、やっぱりみんなに会いたくて登っているだけですよ。
2,000回が途切れたのはなぜ?

編集部員S
そんな連続記録が途絶えたのはどうしてですか?
中岸さん
胃ガンになってしまったんですよね。それで、治療とリハビリをしていました。
編集部員S
それは大変でしたね。
中岸さん
それがなければ3,000日くらいは行ってたんじゃないですか?熱がでても、登ったら治ってますよ!笑
編集部員S
それは休んでくださいよ!それ以外には、休んだことは?
中岸さん
胃がんの後に怪我をして、50日くらい休みましたね。もちろん、リハビリのモチベーションは金剛山に登るためでしたね!笑
1万回を達成するコツって?

編集部員S
実際コツってあるんですか?
中岸さん
いやー。やっぱり楽しくてただ登っているだけなので。そもそも始めたころは1万回いけるなんて思ってませんから!笑
編集部員S
えっ!?
中岸さん
5,000回とかも行くのかなー?って!笑 でも、毎日登ってたら回数が増えていきましたね。
編集部員S
そういえば、病気以外で登らないことってあるんですか?
中岸さん
それこそ自営業をしていた時はなかなか行けなくて、ジレンマでしたね。それでも、月1回とか仕事の前に行ってましたけど。
編集部員S
登らないことはストレスがたまるとか?
中岸さん
まぁ、そうですね。阪神大震災の時も、そんなに被害がなかったから、登って山頂広場から街の様子を見てましたもん。笑
編集部員S
えっ!?家族に怒られなかったんですか?
中岸さん
幸い、被害がなかったので何も。
編集部員S
(ご家族もすごいな)
中岸さん
そういえば愛知万博に車で連れて行ってもらった時も、朝登ってからいきました。
編集部員S
えっ!
中岸さん
一緒に行った人は1泊。私だけ電車で帰ってきて、そのまま登りましたよ。19時に間に合ってハンコをもらいましたよ。笑
編集部員S
すごすぎる・・・。
本当に飽きないんですか?

中岸さんの金剛山への愛は理解できました。ですが、やはりわからないのが同じ山に1万回も登ってなぜ飽きないのか。「四季によって景色が変わる」「天気によって見え方は違う」などの答えは予測できますが、1万回も登れば雨の日だってなんども登って流石に飽きるはずです。同じ山に登る魅力や本当に飽きないのかを、ズバリ聞いてみました!
編集部員S
金剛山が好きなのはすごく理解できたんですど、それでも1万回は多くないですか?他にも山はあるじゃないですか?
中岸さん
それこそ剱岳とか、北アルプスにも行ったことはありますよ。でも、今は年齢的なものもあるので。
編集部員S
(チャンス!)金剛山はいろんなコースを楽しめる山だと思うんですけど、さすがに1万回も行けば同じところも何度も行くでしょ?
中岸さん
そうですね。でも、楽しいですよ!季節によって山は変わりますから。
編集部員S
(キタ!)とはいっても、5月と11月なら新緑と紅葉で違いますけど、例えば今日と明日で景色って変わらないですよね?
中岸さん
変わりますよ~。例えば、昨日はここまで紅葉していたけど、今日はここまでだな、とか。昨日まであった鳥の巣がなくなっているとか。なんかあったのかなーって考えちゃいますね。
編集部員S
すごい小さな変化ですね。
中岸さん
そうですね。でも、そういう変化って毎日登ってるからこそ気づけるんですよ。それに頂上の景色も時代を追うごとに変わりますよ。昔は”あべのハルカス”なんてなかったですから。
毎日登っているから得られるものが
中岸さん
毎日登らないと気づけないことに気づくと、おもしろいんですよね。
編集部員S
大きい変化だけじゃなくて、小さな変化を見つけて楽しむという考えはなかったです!
中岸さん
すごくおもしろいですよ。それこそ昔はいろんな山に行ったけど、今はほとんど金剛山。それでも、全然飽きないですよ。出会う人も毎日違いますからね。情報交換するのも新鮮で面白いですよ
編集部員S
どんな話をするんですか?
中岸さん
たわいもない話ですよ。あとは、「どこどこにこんな花があったけど、見た?」とかそういう話ですかね。
編集部員S
(本当に普通の話だ)
中岸さん
金剛山って毎日登っている人が多いんですよ。なので、みなさん詳しいんです。なので、自分の知らない情報を知ったり、教えたりして、新しいことを発見できるんです。
中岸さん
しかも、みんな元気ですよ。70代くらいの方で、片道2時間くらいのコースを30分くらいで登る人もいますから。
編集部員S
それはすごい健脚ですね!
中岸さん
皆さん元気ですよ!だから、交流すると面白いんです。
編集部員S
声から楽しそうなのが伝わります。笑 ちなみに中岸さんが金剛山を登らなくなることはあるのでしょうか?
中岸さん
体のことで登れなくなるか、葛城さんに「登っちゃダメ!」と言われたらですかね?笑
いろんな登山の楽しみ方を知ろう!

山頂売店の付近に記事を掲載していただいています

2018年12月。編集部員が金剛山に登ったところ、こんな嬉しい掲示物を発見。葛城神社の葛城さんが、ご厚意で掲示してくださったそうです。
金剛山に行った時は、ぜひ探してみてください。