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辰野社長

モンベルの新社長に普段聞けない質問をしたら、「モノづくり」への本音が聞けた

2017年9月にモンベルの新社長に就任したばかりの辰野岳史さん。「無類のモノ好き」である新社長に、これからのモノづくりや世間のモンベルへのイメージについてなど、普段はなかなか聞けないことを思い切って聞いてみました。

アイガー北壁

提供:mont-bell(1969年アイガー北壁登攀時の写真)

日本最大の総合アウトドアブランド「モンベル」。モンベルの創業者といえばあのアイガー北壁の登攀を当時世界最年少で成功させた辰野勇さんのイメージが強いという方も多いのではないでしょうか?

実は、現在のモンベルの社長は辰野勇さんの長男であり、生まれた時からモンベルのモノづくりを間近に見てきた辰野岳史さん。
2017年9月に3代目として就任したばかりの新社長に、普段は聞けないちょっとぶっちゃけた質問をしてみました!

<聞き手:YAMA HACK編集部 青柳喬>

モンベルのイメージって・・・

辰野社長

撮影:YAMA HACK編集部 「あんまり恐いこと聞かないでぇ~・・・」


青柳
今日はよろしくお願いします!一応確認なのですが、今日は何か聞いたらNGなこととかありますか?

辰野社長
えぇ~いきなり!特にないですけど、何か変なこと聞こうとか思ってます!?


青柳
今日はあまり堅苦しい『まじめな社長のインタビュー』というより、読者視点で気になってたことをいくつか質問しようと思ってまして・・・。

何でも聞いて良さそうなので安心しました。(笑


辰野社長
よろしくお願いします(笑

辰野社長

撮影:YAMA HACK編集部(Instagramで読者の反応を見る辰野社長)


青柳
ちょうど今回、辰野社長にインタビューできるということで事前にうちのInstagramアカウントで読者から見た「モンベルのイメージ」を聞いてみたんですよ。

辰野社長
ほぉーー。見たい見たい!


青柳
結果としては、
「質実剛健な国産ブランド。」
「コスパがよく、機能性がよい。安心できる。」

という感じでおおむねポジティブな内容でした。

ただ、一方で
「デザインや色味の面はちょっと・・・」
という意見の方も一定数いらっしゃるようでした。


辰野社長
なるほど。そうでしょうね。そういうもんでしょうねぇ~。


青柳
え……デザインについては否定しない……なぜ……

「モンベル以外で好きなブランドとかないんですか?」


青柳
コスパがよくて機能性も良いブランドとして私もとても納得した部分はあります。

社長もきっとモンベル製品を普段から使ってると思うんですけど、実際ほかのメーカーの道具とかを使ったりすることはないんですか?
「このブランドが好き!」とか。


辰野社長

撮影:YAMA HACK編集部

辰野社長
もちろん他社のアイテムも持ってるし、ブランドというよりも道具同士の合わせ方を気にしたりするかなぁ。
ブランド名を軸に決めようと思ったことはないですよ。

もともと僕自身の性格上、自動車が好きというか、モノづくりそのものが好きで、全部好きなものに理由があるんですね。だから、自分が探して調べて、納得して物を買う。



青柳
表面的な印象ではなく、しっかりと物自体の魅力に注目するイメージですね。
例えばそうやって選んだものとかはあるんですか?

辰野社長
以前、北海道の秀岳荘というアウトドアショップでお世話になった時に、一通りアウトドアブランドを売ってたし持ってたりはしたんですね。

例えばキャンプなら10年近く前に発売した当初のヘリノックスチェアを使ってます。いまではモンベルで取り扱うようになりましたけどね。


ヘリノックスのチェア

撮影:YAMA HACK編集部(ヘリノックスのチェア※写真は編集部のもの)


青柳
ヘリノックスはモンベルが代理店として販売してますが、今取り扱ってる海外ブランドのアイテム選定に先ほどの社長の選び方が影響しているんですか?

辰野社長
そういうのはありますね。すべて現地に行って、自分で選んできています。

もちろん現場のスタッフも連れて行くんだけど、やっぱり日本で使って楽しくなるであろうモノを引っ張っていくことを考えています。
「儲かるから」という感覚よりは、「楽しさが広がるか?」が大切。

アウトドアリテーラーショー
撮影:YAMA HACK編集部(今年7月にアメリカのデンバーで開催されたアウトドアリテーラーショー)


青柳
海外に目を向けてみると、画期的な商品もたくさん生まれてますよね。
先日海外の展示会の様子を見たのですが、ものすごい数のアウトドアブランドがあって盛り上がってるように見えます。

日本はあまり多い印象がなくてちょっと心配になったりもします。


辰野社長
そんなことないですよ。そういうのは開催国にローカライズされたブランドが集まってるってのもあるしね。

ステッカー
撮影:YAMA HACK編集部(ステッカーはいただいた順に貼っているだけで特に深い意味はないのです…)


青柳
国内の企業といえば、そういえば私の周りで登山を始める方が多くて、シュラフの話になるんです。
特に人気の2社ということで、モンベルかNANGA、どっちがいいのか聞かれたりすることがあるんですよ。

辰野社長
へぇ~~そうなんですか。


青柳
例えば個人的に、伸縮性があってあぐらをかけるのはモンベルのシュラフの大きな魅力ですし、NANGAであれば永久保証制度があります。

それぞれ特徴的な部分と自分の優先すべき部分で好みでとお伝えしています。


辰野社長
なるほどね。


青柳
あと先日、南アルプスでキャンプしたのですが、暇すぎてテントの数を数えたんです。
全部で120張りほど。

辰野社長
ほんとうに?(笑


青柳
そしたらモンベルのテントが38張り、アライテントが35張り、そのほかは十数張り程度でこの2ブランドがダントツだったんです。

アライテントや先ほどのNANGAなど、国内ブランドでもほかにも素晴らしいアイテムを作っている会社があってシェアを争っていると思うんですけど、実際のところ他社のこと、どう思ってます?

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