辰野社長
はは~~ん!
だんだん聞きたいことがわかってきましたよ~~??
だんだん聞きたいことがわかってきましたよ~~??
青柳
いや~~実際どう思ってるのかなと(笑
辰野社長
そう思ってる人はもしかしたらいるかもしれませんね。でもやっぱりね、「他社がどうだから僕らがこう」ではなくて、僕らが必要だから作ってる。
今の質問への一つの答えとしては、
”我々の必要なものしか作ってないので正直他社へのリサーチはしてない”
ですね。少なくとも私はしてません。
青柳
本当ですか??
辰野社長
何社か寝袋のメーカーがあった場合に、きっと(コンセプトが)同じではないと思うんですよね。
正直、NANGAさんの永久保証の話も初めて聞いたぐらいなんですけど、お客様の選択肢において、僕らはそれでいいんじゃないかと思うんです。
いろんな会社の個性があってその選択肢があるというのがいいと思っています。

「興味以外の何者でもないんですよ、僕ら」
青柳
社長がそう思っていても社内で「他社がこういうのを出しているから、うちはこれを作ろう」っていう話は出ないんですか??
辰野社長
うーん、出ないですね。どこかの真似をするということよりも・・・
青柳
かぶらないようにするという方を気にする・・・?
辰野社長
いや、実際にはかぶらないということよりも、そもそも被ることもないんじゃないですかね?
青柳
・・・!?
辰野社長
よく似た形のものはあるかもしれないけれど、中身は違うと思うんですよね。行き着く答えが。
例えば、トレランシューズにしても、クライミングシューズを作っていたところが出すものとランニングシューズメーカーが出すものってどこか違うと思うんですよ。
青柳
こだわっている部分?
辰野社長
そう、形は一緒かもしれないけど、それぞれにこだわっている部分が違うんですよ。
それでランニング系のメーカーが売れているからと言って、クライミングシューズのメーカーがまねすることもないでしょうし、そこはもう共存性の世界なんじゃないでしょうかね。

青柳
靴の話が出ましたが、モンベルは特定のものを作っている専業というよりは総合アウトドアブランドとして展開していると思います。
ちょっと意地悪な質問かもしれませんが、モンベルも靴を作ってますよね。靴の専業ではないところに比べて、ストーリーとかこだわりがあるんでしょうか?
辰野社長
逆です。
これも僕らが欲しいと思ったから作ったんです。
これも僕らが欲しいと思ったから作ったんです。
僕らはあらゆる可能性の中で、自分たちができることは自分たちでやっていく。で、靴を作りたいという話がどこかから出たから靴づくりを学んで、今こうやって作っているわけなんです。
青柳
確かに、自然な流れではありますね。
辰野社長
創業者の辰野勇は最初から総合アウトドアメーカーとしてやろうとは思ってなかったんです。
青柳
その場その場で欲しいと思って、必要になったから作ってきたと・・・?
辰野社長
そう。そういうこと。
青柳
モンベルってカレー屋さん(※)もやってますよね。もしかして・・・。

辰野社長
カレーが好きだったから(父が)カレー屋始めたいと思ったんだろうな(笑)。
それで自分たちで一から勉強してやってるんです。
それで自分たちで一から勉強してやってるんです。
もう、興味以外の何者でもないと思います。僕ら。
青柳
す・・・すごい・・・
青柳
靴の話に戻しますが、「自分たちが欲しい靴ってどんな靴だろう?」という問いかけから始まって自分たちで勉強して作ったということになるんですか?
辰野社長
そういうことですね。
やっぱり、お客様って自然を楽しむ「プレーヤー」じゃないですか。僕らの社員もプレーヤーですし、ベクトルはお客様と同じだと思うんですよね。
やっぱり、お客様って自然を楽しむ「プレーヤー」じゃないですか。僕らの社員もプレーヤーですし、ベクトルはお客様と同じだと思うんですよね。
こういうのが欲しいって思った時の気持ちはお客様と一緒。
青柳
お客さんたちが欲しいものが自分たちの中から生まれてくるのは必然ということでしょうか?
辰野社長
そうですね。
今でいう「スペリオダウンジャケット」というのがあるんですけど、創業したころに「薄い素材でダウンジャケット作ったら便利なんじゃないの?」と真崎(前社長)が言ったわけですね。
今でいう「スペリオダウンジャケット」というのがあるんですけど、創業したころに「薄い素材でダウンジャケット作ったら便利なんじゃないの?」と真崎(前社長)が言ったわけですね。

辰野社長
でも一方で「大丈夫?やぶれるんじゃないの?」とかまぁワーワー社内でいうわけですね。
青柳
なんとなくイメージできます(笑)
辰野社長
でも「これ欲しい人いるよね?だって俺らが欲しいんだもん」って話になるんですよ。で、試しに売ってみたんですね。
そしたら他社からも似たようなものが出るようになったわけです。すべての始まりは興味なんですね。
青柳
とはいえ、ビジネス的に、最初は小さく売ってみて様子をうかがうとかそういうことは?
辰野社長
いやー、そうでもなかったですよ。
やっぱり自分たちがプレーヤーだから、自分たちがこういうものが欲しいと強く思っているものは求めている人が多くいるだろうということで大きく世に出していきますよ。
やっぱり自分たちがプレーヤーだから、自分たちがこういうものが欲しいと強く思っているものは求めている人が多くいるだろうということで大きく世に出していきますよ。
青柳
商売の町・大阪の会社なのに、ちょっと意外です(笑
実はキッズ向けのウェアも・・・
辰野社長
あとは、最近子供の服をいっぱい売り出してますけど、あれも僕に子供がいるからですね。
子供がいることによってどんなものが欲しくなるか自分でもわかってきたっていうのはある。
青柳
うちも子供が2歳なのですごくわかります。
成長するにつれて子供の道具や服に求められるものがどんどん変わってきますし、いないと気づけなかったことがたくさんあります。
辰野社長
でしょ?なので、そういうことも実際そのときにならないとわからなかったんで、「子供のマーケットがもうかるぞ!」って言ってよくわからないのに作るのなんてお客様にも失礼だと思ったんです。
自分の経験から形にしていくとお客様にも受け入れられていったみたいなのはあったかな。
青柳
ということは、今のモンベルのキッズ向け商品は社長のお子さんの影響を受けているってことになるんでしょうか?
辰野社長
う~~~ん、まぁそういうところも、あるのかなっ!(笑
「Function is Beauty」って?
青柳
ところで、アンケートを見ると、デザインや色味などについて少しネガティブな意見が来ていますが、それらについてはどういう風に考えていますか?