アイキャッチ画像:撮影:YAMAHACK編集部
ヘルメットが必要なのは「着用奨励山域」だけではない!
下の円グラフは、令和5年の夏期(7~8月)における山岳遭難者の態様を表したものです。

データでみると、<滑落・転倒>を合わせた割合は山岳遭難全体の4割近くを占めており、<道迷い>よりも多い結果となっています。
全国で山岳遭難発生件数が最も多い、長野県山岳遭難防止対策協会によると、「転落や滑落、落石等による遭難者の、4人に1人は頭部を負傷していた」とのこと。
転倒や滑落を完全に防ぐのは難しい、一方で、ヘルメットを着用していたおかげで命を取り留めた事例もあります。
ヘルメットを着用すべき場所は?

参考の1つとなるのが、長野県が出している「山岳ヘルメット着用奨励山域」です。
長野県内で、とくに滑落、転落、転倒事故の多い山域や、常時観測火山域が指定されています。
北穂高岳や涸沢岳、甲斐駒ヶ岳など、危険度の高い山が一覧でわかるため、参考にするとよいでしょう。
山域名 | 指定する山域 |
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北アルプス南部(無雪期) | 【岩稜帯】槍・穂高連峰のうち、北穂高岳から涸沢岳、屏風岩、前穂高岳(北尾根から吊尾根)一帯、西穂高岳から奥穂高岳、北穂高岳から南岳(大キレット)、槍ヶ岳北鎌尾根・東鎌尾根の区域 【活火山】焼岳、乗鞍岳 |
北アルプス北部 (無雪期) | 【岩稜帯】不帰の嶮周辺、八峰キレット周辺 |
南アルプス(無雪期) | 【岩稜帯】甲斐駒ケ岳、鋸岳 |
中央アルプス(無雪期) | 【岩稜帯】宝剣岳 |
その他(無雪期) | 【岩稜帯】戸隠山、西岳(戸隠連峰) 【活火山】御嶽山、浅間山 |
◎積雪期 | 滑落、転落、落石等の危険のあるすべての山域(雪山登山、バックカントリーを問わない) |
誤解してはいけないのは、指定されていない山域はヘルメット不要ではない、ということ。
指定されている山域は、破線ルート(難路)やバリエーションルート(一般登山道でない熟達者向けルート)を含む、「滑落が即座に致命傷に繋がる山域」に限定されています。

長野県でも、滑落事故の多い八ヶ岳は指定されておらず、剱岳(富山県)、八海山(新潟県)、妙義山(群馬県)など、長野県以外の山域は含まれていません。
あくまでも長野県の山に行く場合だけ参考にするとよいでしょう。
落石や転倒・滑落のリスクが高い場所で被るべし
登山用ヘルメットの選び方5ステップ
ヘルメットは自分にあったものを選ぶことが大切ですが、各メーカーからたくさんの種類が販売されていて選ぶのも簡単ではありません。ここからはヘルメットの選び方を5つのステップで解説します!
①サイズ|頭にフィットするか

一番重要なのが「頭にフィットするかどうか」です。
頭に合わないヘルメットを着用していると、頭痛やストレスの原因、集中力も散漫になりやすく、転倒や滑落などの危険性が高まります。
また安全性の観点でも、しっかり着用できていないと衝撃を上手く吸収できず、頭部を守れなくなる場合も……。
そこで大切なのが「お店で実物を着用すること」です。正しく被り、自分の頭に合うか確かめるようにしましょう。
日本人の骨格にあわせてデザインされたモデルも!
②素材と構造|堅牢タイプ or 軽量タイプ

ヘルメットの基本構造として、主にアウターシェル(外殻)、ライナー(インナーシェル)、顎ひもの3要素があります。
シェルやライナー構造や使われている素材により、ヘルメットの特徴が<堅牢タイプ>か<軽量タイプ>に分かれます。
両タイプとも耐衝撃性などの保護性能は十分にあるため、登山用途であれば<堅牢タイプ><軽量タイプ>どちらでもOK。
各タイプともそれぞれ強みと弱みがあるため、詳しく見ていきましょう。
シェルやライナーの素材も知っておこう!
各タイプの特徴をみる前に、ヘルメットの素材を知っておきましょう。
各部位ごとに採用されている主な素材は下記のとおりです。
【アウターシェル】 素材:ABS樹脂、PC樹脂ポリカーボネート
・堅牢で、衝撃に強いプラスチック素材
・ABS樹脂よりも、ポリカーボネートのほうが耐衝撃性が高い
【ライナー】 素材:EPS(発泡スチロール)、EPP(発泡ポリプロピレン)
・頭部に伝わる衝撃を緩和する素材
・EPPはEPSよりも少し硬く、軽量で弾力性に優れている
<堅牢タイプ>は丈夫でタフ、求めやすい価格で安心

強度の高いプラスチック素材「ABS樹脂」などをアウターシェルを採用した、より丈夫で頑丈なタイプ。
ヘルメット内側の頭頂部には、衝撃吸収と貫通から保護するEPPやEPSフォームをはめ込んでいる場合が多いです。
メーカーによって定義や呼び方は異なりますが、「ハードシェル」「ハイブリッド」とも呼ばれます。
価格は1万円以下で購入できるものがほとんど。着用時間が短い、使用頻度が少ないなど、はじめてヘルメットを購入する人におすすめです。
弱点は重量があることと、通気性がいまいちな点。<軽量タイプ>は200g前後に対して<堅牢タイプ>は300g以上のモデルが多いです。通気口(ベンチレーション)は小さめで数も小さいため、夏場は蒸れやすくなります。
<堅牢タイプ>の特徴
- 硬く丈夫で、傷がつきにくい
- 1万円以下で購入できるモデルが多い
- 通気口が少なく、夏場は蒸れやすい
- 軽量タイプと比べると重い
<軽量タイプ>は通気性にも優れ、夏登山や長時間の山行にピッタリ

主に「ハイブリッド」や「インモールド」と呼ばれる構造を採用し、重さが200g前後と軽量なタイプ。構造も少し異なりますが、どちらも軽量性と耐久性のバランスを重視したつくりとなっています。
- 【ハイブリッド】
- 衝撃を吸収するEPPやEPSライナーが頭部全体を覆い、頭頂部にABS樹脂製などのアウターシェルを組み合わせた構造
【インモールド】
衝撃を吸収するEPPおよびEPSライナーと、アウターシェルを共成形した構造。頭全体を覆うアウターシェルは、薄くて丈夫なポリカーボネート製が多い
また軽さだけでなく、通気性に優れている点も魅力。ベンチレーション(通気口)の数も大きさもあり、夏山でも蒸れにくく快適です。
通気口の数や大きさはモデルによって異なるため、製品を比べる際はチェックしておくと良いでしょう。
弱点としては、摩耗などで傷がつきやすいことと、<堅牢タイプ>より価格が高いところ。
耐久性が低いわけではありませんが、木の枝に引っ掛けたり岩の突出部にぶつけたりすると、<堅牢タイプ>と比べて傷になったり凹むリスクが高くなります。
また価格も1万円以上するものが多く、堅牢タイプより高めの価格設定になっています。
<軽量タイプ>の特徴
- 200g前後と軽量。なかには200gを切るモデルもある
- ベンチレーション(通気口)が大きく、通気性に優れている
- 1万円以上する製品が多い
- 摩耗などで傷がつきやすい
③安全基準|ENCE規格とUIAA規格
④インナーパット|汗ムレを軽減
⑤ヘッドライト|装着のしやすさ
登山用おすすめのヘルメット18モデル
信頼と実績のある人気ブランドを中心に、登山向きのヘルメットを<堅牢タイプ><軽量タイプ>に分けて紹介します。
もちろん両タイプとも安全基準の規格をクリアしており、耐衝撃性などの保護性能も十分満たしています。どのモデルを試着しようか、ヘルメット選びの参考に活用してください。
堅牢タイプの7モデル
アウターシェルに耐衝撃性に優れたABS樹脂などを使った、ハードシェル(ハイブリッド)構造のヘルメットをピックアップしました。
ブラックダイヤモンド ハーフドーム(S/M)
タイプ | ハードシェル |
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素材 | ポリカーボネイトシェル EPSフォーム |
重量 | S/M=330g |
カラー | BDオレンジ、デニム、レイン、ストレート |
サイズ | S/M=50-58cm |
取得安全基準 | EN12492 |
初心者から経験者まで愛される高コスパヘルメット
耐久性に優れるポリカーボネートシェルとEPSフォームを使用したヘルメット。片手でも操作できる調査ダイヤルや、長さ調整がしやすいストラップなど、低価格ながら使いやすい機能が豊富で、幅広い人から愛されるブラックダイヤモンドの代表的な製品です。
ブラックダイヤモンド ハーフドーム(M/L)
タイプ | ハードシェル |
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素材 | ポリカーボネイトシェル EPSフォーム |
重量 | M/L=350g |
カラー | BDオレンジ、デニム、レイン、ストレート |
サイズ | M/L=56-63cm |
取得安全基準 | EN12492 |
ハーフドームのM/Lサイズです。
ブラックダイヤモンド ハーフドームのM/Lサイズです。
ブラックダイヤモンド ハーフドームウィメンズ
タイプ | ハードシェル |
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素材 | ポリカーボネイトシェル EPSフォーム |
重量 | 330g |
カラー | アルミニウム、カスピアン |
サイズ | ワンサイズ(52-58㎝) |
取得安全基準 | EN12492 |
ハーフドームをベースに女性向けに改良されたモデル
女性の頭部にフィットするよう、ポニーテールがぶつからず、サイズも小さめに作られたアイテム。耐久性・堅牢性も高く、低価格ながらコスパの高い製品です。
ペツル ボレオ
タイプ | ハードシェル |
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素材 | シェル:ABS 樹脂、ライナー:EPPフォーム 、EPS フォーム、ウェビング:ポリエステル |
重量 | S/M=300g M/L=330g |
カラー | ホワイト、グレー、オレンジ、レッド、ブルー |
サイズ | S/M=48-58cm M/L=53-61cm |
取得安全基準 | CE EN 12492、UKCA、UIAA |
耐久性と汎用性の高いハードシェルヘルメット
クライミングや登山、ケイビング、キャニオニング等さまざまなアクティビティで使用できる汎用性の高いヘルメット。ペツル独自基準の基準により、前部、側部、後部からの耐衝撃性が強化されています。
ペツル ボレア(レディース)
タイプ | ハードシェル |
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素材 | シェル:ABS 樹脂、ライナー:EPPフォーム 、EPS フォーム、ウェビング:ポリエステル |
重量 | 295g |
カラー | ホワイト、ターコイズ、バイオレット |
サイズ | 52-58cm |
取得安全基準 | CE EN 12492、UIAA |
汎用性の高いボレオの女性向けモデル
耐久性と汎用性の高い女性向けモデル。女性用にデザインおよびサイジングが調整され、髪を束ねた状態で装着できるヘッドバンドが搭載されています。
グリベル サラマンダー2.0 ジャパンフィット
タイプ | ハードシェル |
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素材 | シェル:ABS樹脂、ライナー:ポリスチレンフォーム |
重量 | 約360g |
カラー | ライトブルー、ブラック、ホワイト、イエロー、ライトグリーン、ピンク |
サイズ | 55-61cm |
取得安全基準 | PPE/EN12492 |
日本人の頭の形に合わせた装着感の良いヘルメット
内側の幅が広く、安定した装着感があるヘルメット。日本人の頭に合うようにデザインされた「ジャパンフィット」モデルです。
マムート Skywalker 3.0 Helmet(スカイウォーカー3.0ヘルメット)
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | EPP、EPSインナーシェル |
重量 | 334g |
カラー | titanium、grey、white、orange、blue、purple |
サイズ | 53-61cm |
取得安全基準 | CE EN 12492 |
ハイブリッド構造を採用した、堅牢性とフィット感に優れたヘルメット
頑丈なハードシェルの内側にEPPおよびEPSインナーシェルを組み込んだハイブリッド構造のヘルメット。大きな通気口が付いているため通気性も高く、快適な使い心地です。
軽量タイプの11モデル
インモールドまたはハイブリッド構造と呼ばれる<軽量タイプ>のヘルメットを選びました。
いずれも重量230g以下という軽さで、通気性にも優れているため夏山や長時間の山行にも適しています。
ブラックダイヤモンド ベイパー S/M
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | 頭頂部=ポリカーボネート/ALUULA/EPS 本体=EPP |
重量 | S/M=170g |
カラー | ブラック、オクタン、ホワイト |
サイズ | S/M=頭囲53-59cm |
取得安全基準 | EN12492、UIAA106 |
ブラックダイヤモンドの最軽量ヘルメット
フォーム素材を従来のEPSからEPPに変更することにより、軽さを達成しつつ安全性基準もクリアした超軽量ヘルメット。顎のストラップの調整も容易でフィット感が高いモデルです。
ブラックダイヤモンド ベイパー M/L
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | 頭頂部=ポリカーボネート/ALUULA/EPS 本体=EPP |
重量 | M/L=180g(実測値) |
カラー | ブラック、オクタン、ホワイト |
サイズ | M/L=頭囲58-63cm |
取得安全基準 | EN12492、UIAA106 |
ベイパーのM/Lモデル
ブラックダイヤモンド ベイパーのM/Lモデルです。
ブラックダイヤモンド ビジョン S/M
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | EPP、EPS、ABS |
重量 | S/M=220g(実測値) |
カラー | ボルドー、アクアベルデ、ハイパーレッド、タンドラ、ストームブルー、アストラルブルー |
サイズ | S/M=頭囲53-59cm |
取得安全基準 | UIAA106 |
ブラックダイヤモンドで最も堅牢なモデル
EPP、EPS、ABS樹脂を複合させることで220g(S/M)の軽さと耐久性を両立したヘルメット。暑い時の通気性を高めるベンチレーションポートも備えています。
ブラックダイヤモンド ビジョン M/L
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | EPP、EPS、ABS |
重量 | M/L=240g(実測値) |
カラー | ボルドー、アクアベルデ、ハイパーレッド、タンドラ、ストームブルー、アストラルブルー |
サイズ | M/L=頭囲58-63cm |
取得安全基準 | UIAA106 |
ビジョンのM/Lモデル
ブラックダイヤモンド キャピタン S/M
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | EPP、EPS |
重量 | S/M=285g |
カラー | アストラルブルー/ブラック、マルベリー/ブラック、オクタン/ブラック、パティナ/ブラック、ビューター/ブラック |
サイズ | S/M=頭囲50-58cm |
取得安全基準 | UIAA106 |
側面と後頭部の保護を高めた堅牢性の高いヘルメット
EPPとEPSを両方取り入れた構造による優れた衝撃吸収性を持つヘルメット。側面と後頭部についてもUIAAの基準を満たした堅牢性の高いモデルです。
ブラックダイヤモンド キャピタン M/L
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | EPP、EPS |
重量 | M/L=295g |
カラー | アストラルブルー/ブラック、マルベリー/ブラック、オクタン/ブラック、パティナ/ブラック、ビューター/ブラック |
サイズ | M/L=頭囲56-63cm |
取得安全基準 | UIAA106 |
キャピタンのM/Lモデル
ブラックダイヤモンド キャピタンのM/Lモデルです。
ペツル メテオ
タイプ | インモールド |
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素材 | シェル:ポリカーボネート、ライナー:EPS フォーム、ウェビング:ポリエステル |
重量 | S/M=225g M/L=240g |
カラー | ブラック、レッド |
サイズ | S/M=48-58cm M/L=53-61cm |
取得安全基準 | CE EN 12492, CE スキーツーリング用ヘルメット (PCSR-002), UIAA |
軽量かつ保護性能が高いヘルメット
ポリカーボネートシェルの内側に EPS(発泡ポリスチレン)フォームを注入するインモールド構造により、薄さと軽量さを実現させたヘルメット。スキーツーリング用ヘルメットとして初の CE認証を取得しており、スキーツーリングにも最適です。
ペツル メテオラ(レディース)
タイプ | インモールド |
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素材 | シェル:ポリカーボネート、ライナー:EPS フォーム、ウェビング:ポリエステル |
重量 | 225g |
カラー | グレー、バイオレット |
サイズ | 52-58cm |
取得安全基準 | CE EN 12492, CE certified ski touring helmet (PCSR-002), UKCA, UIAA |
保護性能の高いメテオの女性向けモデル
保護性能と汎用性の高いヘルメット。髪を束ねたうえでも装着が可能で、サイズも調整された、女性に最適なモデルです。
ペツル シロッコ
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | シェル:EPP フォーム、ライナー:EPS フォーム、クラウン:ポリカーボネート |
重量 | S/M=160g M/L=170g |
カラー | ホワイト/オレンジ、ブラック/オレンジ |
サイズ | S/M=48-58cm M/L=53-61cm |
取得安全基準 | CE EN 12492, UIAA |
160g(S/M)の超軽量モデル
わずか160gしかない軽量さでありながら(S/Mモデル)、保護性能も両立させたモデル。頭部を広くカバーする形状により、保護性能を高めています。
グリベル ミュータント
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | シェルEPP、ABS樹脂 |
重量 | 185g |
カラー | - |
サイズ | 53-62cm |
取得安全基準 | CE EN12492、UIAA106 |
6角形のデザインが特徴的な超軽量ヘルメット
軽量でありながら、上部補強としてABS樹脂を採用するなど保護性能も高いモデル。通気口も十分に確保されており、通気性も強くなっています。
グリベル ステルス
タイプ | インモールド |
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素材 | シェル : ポリカーボン ライナー : ポリスチレンフォーム |
重量 | 215g |
カラー | チタングレー |
サイズ | 55-61cm |
取得安全基準 | - |
20mm厚のポリエチレンパッドが衝撃を吸収する保護性能の高いモデル
堅牢性が高いモデルでありながら、軽量で、換気性能の高いヘルメット。日本人に合う形状“Japan Fitteing”規格です。
マムート Wall Rider(ウォールライダー)
タイプ | ハイブリッド |
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素材 | EPPプラスチック、ハードシェル素材 |
重量 | 195g |
カラー | white、dark jade、vibrant orange |
サイズ | 52-57cm 56-61cm |
取得安全基準 | CE EN12492 |
マムート トップクラスの軽量ヘルメット
ハードシェルとEPPシェルを組み合わせることで堅牢性と軽量性を両立させたモデル。人間工学に基づいた内部構造でフィット感も高くなっています。
マムート Crag Sender Helmet( クラッグセンダー ヘルメット)
タイプ | インモールド |
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素材 | EPSフォーム、他 |
重量 | S/M=199g M/L=219g |
カラー | titanium、jade white、blood red |
サイズ | 52-57cm 56-61cm |
取得安全基準 | CE EN12492 |
ブランドトップクラスの保護性能を持つヘルメット
頭頂部まわりに補強を施したインモールド構造で、軽量でありながら優れた保護力を持つヘルメット。移動の際に持ち運びやすい専用バッグ付き。
【ヘルメットのQ&A】持ち運び方、お手入れや保管、寿命など
Q1 ヘルメットの被り方について教えてください。

<装着手順>
① 顎ひもや後頭部のストラップ、ベルト、調節ダイヤル等を緩める
② 前後が平行になるように、ヘルメットを装着する
③ 顎ひも→後頭部のストラップ等の順番で締める
④ フィット感の確認。
試着時のチェックポイント
- ・頭の側頭部などが当たって、キツク感じたり違和感がないか
- ・頭を振ってみてグラグラしないか
- ・被った状態で鏡をみて、頭が長く見えたら、ヘルメットのサイズが小さい場合も。
Q2 ヘルメットの持ち運び方を教えてください。

傷がついたり、日光による劣化を防ぐため、ヘルメットの表面が露出しないように持ち運びましょう。
ザック内部に収納する、またはヘルメットホルダーを利用します。
Q3 雨が降ってきたらヘルメットはどう被ればいい?

ヘルメットを被った上にレインウェアのフードを被ります。
そのためヘルメット対応のレインウェアが必要です。
ヘルメット未対応のレインウェアの場合、フードの上からヘルメットを被ることになりますが、首まわりが突っ張って動きが阻害される危険があります。
Q4 ヘルメットのお手入れ・保管方法を教えてください

下記ステップでお手入れ・保管しましょう。
① 汚れは、水かぬるま湯で中性洗剤を使って洗う。
② すすいだら、風通しの良い場所で日陰干し。
③ 直射日光を避け、風通しのある場所で保管する。
火の近く、車内など、高温となるような場所への放置はNG。
Q5 ヘルメットの寿命はどのくらい?
メーカーによって異なりますが、最大耐用年数が10年とされている場合もあります。
ただし使用頻度が高かったり、繰り返し衝撃を受けている場合は3年よりも短い期間での交換が推奨されています。
ただし「落石を受けた」「岩角にぶつけた」など強い衝撃を受けた場合は、すぐに使用を停止して、新しい物に交換するようにしましょう。
また、以下のような不具合が見つかった場合もすぐに使用を停止して、新しいものに交換する必要があります。
1つでも当てはまる項目があれば、使用前に新しいヘルメットに交換する
- 目視でのチェックで「へこみ」がある
- 表面に「破損」や「亀裂」がある
- プラスチックが変色している
- プラスチック部分が白化している
- フォームに欠落がある
- ベルト部分に「破れ」や「ほつれ」がある
- 縫い目がほつれている
- 部品が足りないあるいは欠損している
- サイズの調整ができなくなった
Q5 ワークマンのヘルメットは登山で使えるの?
現在(2024年2月29日)、ワークマンからは登山用のヘルメットは発売されていません。
作業用ヘルメットは出ていますが、通気口・調節機能がなく、フィット感のある着用もできないなど、登山に適した作りになっていません。
自分に合ったヘルメットを選んで安全で楽しい登山を!

ヘルメットは後回しになってしまいがちですが、山での事故を防ぐ重要なアイテムです。「山岳ヘルメット着用奨励山域」以外の山でも、落石や転倒・滑落の危険性が高い場所では必ず装着しましょう。
自分の頭にあったヘルメット選んで、安心で楽しい登山ライフを!
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