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寒い冬こそ身近な低山で全身を動かしたい!

2月になり、一気に寒くなりました。年々訪れるのが遅くなっているように感じる冬の季節ですが、ようやくこのタイミングで冬本番といった感じです。
とくに雪の少ない地域の低山ハイクは、むしろこれからが冬季ならではの魅力を味わう好シーズンといっても過言ではありません。
ピリッと冷たい空気を感じながら歩く低い山は、冬がとても気持ちいい。澄んだ空気に視界も良好。ほどなく訪れる暖かい春を前に、短い冬を楽しんでおきたいところですね。
そこで、この季節ならではの「視点」で、イチオシの低山をピックアップしました。冬は雪山しか行かないという登山者や、逆に雪山を敬遠するハイカー、そして低山に精通する熟練のYAMA HACK読者にも、冬の低山選びの参考になれば、これ幸い。
- 鹿狼山(宮城県・福島県)
太平洋からの日の出と奥羽山脈への落日 - 古賀志山(栃木県)
関東平野を一望する絶好の展望低山 - 大山(神奈川県)
雪の美富士と相模湾の美観 - チバンドキャニオン(千葉県)
低山王国・南房総に秘められし異世界
1.鹿狼山(宮城県・福島県)|太平洋からの日の出と奥羽山脈への落日

宮城と福島にまたがる絶景低山、鹿狼山(かろうさん)。標高は430mの低さながらも、周辺に高い山がないため視界が広く、とにかく眺めの良さが際立つ低山です。地元宮城の名山・蔵王をはじめ、仙台市周辺の低山群や、福島の吾妻連峰といった近隣の山々の山岳展望を楽しめるだけでなく、太平洋も望むことができます。
この山を一躍有名にした「日本一早い山開き」は、まさにその大海原から昇る初日の出を拝む元旦恒例のイベント。毎年およそ2000人もの登山客が頂を目指すそう!正月ではなくとも、冬晴れの夜明けを狙ってご来光登山をするのはいいアイデア。そのときはヘッドランプや防寒対策など、抜かりなくいきましょう。ナイトハイクの素養がある人は、ぜひ奥羽山脈に沈む夕日もお楽しみください。

登山口で出迎えてくれるのは、狛犬ならぬ鹿と狼。そのむかし、この山に住んでいた手長明神という神さまにつき従っていたご眷属で、山名の由来でもあります。面白いのは、山に腰かけた手長明神が、その長い手を海までのばして貝をとって食べていたという伝承。ふもとの福島県新地町にある新地貝塚の存在が、この言い伝えの証だとか。味わい深いですねぇ。

一方で、宮城県丸森町側には「猫神さま」の石像がそこかしこに。下山後に探して歩くフィールドワークもきっと楽しいですよ(ぼくはけっこう見つけました!)。
ちなみに、鹿狼山の周辺は「みちのく潮風トレイル」のセクションとも重なります。いま注目されているロングトレイルをきっかけに地方の低山を歩くというのもまた、素晴らしい歩き旅のスタイルです。
おすすめコース

コース概要
鹿狼温泉登山口(3分)→眺望コース・樹海コース分岐(65分)→鹿狼山(40分)→眺望コース・樹海コース分岐(2分)→鹿狼温泉登山口
2.古賀志山(栃木県)|関東平野を一望する絶好の展望低山

標高582mながらも威風堂々とした姿の古賀志山(こがしやま)。地元の宇都宮市民はもとより、栃木の登山者たちからこよなく愛されている、北関東屈指の名低山です。
それにしても、どうですか、この山容!赤川ダムの湖面に映し出された「逆さ古賀志」が出現すれば、迫力のダブル山容も拝めます。登る前から圧倒されることは間違いありません。
愛され低山であるがゆえに、登山道は山域全体を網羅するかのように張り巡らされています。複雑な分岐が多いため、あらかじめ地図でルートを確認し、無理のない計画を立てて歩きたいところ。ゆくゆく再訪する機会があるなら、つぎは別のコースで歩くことを楽しみにするのも一興です。その際は、通いなれていそうな登山者に話しかけて、地元ならではの登山道情報を収集するべし。宇都宮のみなさん、きっと優しく教えてくれます。

山頂からの眺望は、じつに見事です。関東平野の北端あたりに位置するため、南には広大な平野部を望むことができます。さらには北側に日光や那須の雄姿まで。さすがは北関東の名低山です。四方に連なっている低山の山並みも素晴らしく、眺めの良さは折り紙付き。とくに冬場は空気も澄んで視界は良好です。
下山後のお楽しみは、餃子とビールで決まり。季節を問わずに楽しめる宇都宮の名物ですが、ホフホフしながら食べる熱々の餃子は、やはりこの季節ならではの美味しさですからね。
おすすめコース

コース概要
赤川ダム駐車場(20分)→北コース登山口(60分)→富士見峠(20分)→古賀志山(10分)→御岳山(30分)→古賀志林道(50分)→赤川ダム駐車場
