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あの<コロンビア>から本格トレッキングシューズが新登場!

アメリカ発の人気アウトドアブランド<コロンビア>から、高山のテント泊縦走に対応する本格トレッキングシューズが新たにリリースされました。
その名は「ジオテラ アウトドライ」。
コロンビアは、どちらかというとライトなハイキングやトレッキングシーン向けの製品を多く手掛けるブランドというイメージがあり、本格トレッキングシューズは若干毛色の異なる商品に映ります。
一体どんな性能を秘めているのでしょう……。
まずは見た目のディテールからチェック!

商品をフィールドで試す前に、外見で分かる特徴を見ていきましょう。ザッと眺めただけでも搭載する機能がいくつも見つかり、キャッチフレーズで“本格”と打ち出す品質に偽りはなさそうです。
防水透湿素材「アウトドライ」が雨水をシャットアウト

商品名にもある「アウトドライ」とは、コロンビアが誇る防水透湿素材のこと。優れた防水性と透湿性もさることながら、他の防水透湿素材と異なり、表地とメンブレン(防水透湿膜)が貼り合わさっている構造が特徴で、ふたつの素材のあいだに隙間がないため、濡れても生地自体が保水しにくく、靴全体が重くなりにくい点が評価されています。
メッシュとレザーで通気性&強度を備える

通気性を第一に考え、靴の上部にはポリエステルメッシュを採用。不快な蒸れをスムーズに排出する仕組みで設計されています。一方、ダメージを受けやすい外周には、ヌバックレザーを使い強度をアップ。異素材を組み合わせることで登山靴に求められる“快適さ”と“強さ”をバランスよく備えています。
ラバートゥキャップがシューズを保護

つま先は広範囲がラバーで覆われていて、押してみると硬さがあり、一段と強度を高めて作られていました。つま先を衝撃から守りつつ、シューズ自体も傷つきにくいので、耐久性は申し分ないといえそうです。
甲を包み込む「ナビックフィット」でフィット感◎

そして、なかでも目を引く作りが、両サイドにある三角形のパネル。これは「ナビックフィット」と呼ばれる独自機能で、シューレースを締め上げるとこの三角形のパネルが連動して、かかと、土踏まず、甲の順に足を包み込み、高いフィット感を得られる仕組みです。
ヒールキャップがかかとのブレを抑制

つま先側と同様に、かかともアッパーと異なる素材で覆われていて、こちらもしっかりした硬さがありました。この作りは、先ほどのナビックフィットと連動することでかかとをホールドする役目があり、着地時に生じるかかとのブレを抑制。疲労を軽減する効果も備えています。
アウトソールは安心のヴィブラム社製

グリップ性を司るアウトソールには、ヴィブラム社製の「エックスエストレック」というコンパウンドを採用。耐久性に優れていて、とくに濡れたトレイルで高いトラクション性(牽引性)を発揮します。
通気性の高いインソールで足裏をサポート

インソールに使われている「オーソライト(Ortholite)」は、通気性の高さが特徴です。耐久性と適度な硬さも備わっており、行動中に足裏に加わるダメージを軽減すると共に、高い安定感で屋外での歩行をサポートします。
実際に試して気づいた“3つの魅力”に注目!

ジオテラアウトドライの実力を確かめるために、普段のテント泊装備を背負って近所のトレイルを歩いてみました。すると、なるほど……、実際に履いて歩いてみるとジオテラアウトドライの良さがよく分かる。特に印象に残った3つの魅力を紹介します。
3つの魅力
- 横ブレしづらく前後に柔らかいから歩きやすい
- 適度な剛性&優秀なフィット感で疲れにくい
- 粘土質のトレイルでもしっかりグリップ
Point.1|横ブレしづらく前後に柔らかいから歩きやすい

テント泊に対応するハイカットのトレッキングシューズに、「歩きづらそう」というイメージを抱いている人は少なくないでしょう。
ただ、ジオテラアウトドライはちょっと違う。
足がねじれるような地形では左右からしっかり足首を支えてくれるので安定感があるのですが、まっすぐ歩いてみると、ハイカット部分が前後に優しく屈曲するので、この手の靴にありがちな歩きにくさがまったくないのです。
一般的なローカットやミドルカットシューズと比べると少々重さが気になるものの、筋力に自信がなければジオテラアウトドライのような歩きやすいハイカットシューズを最初の一足に選ぶのはアリ。高い安心感を得ながら、一足でさまざまな登山経験を積むことが可能です。
Point.2|適度な剛性&優秀なフィット感で疲れにくい

テント泊登山を想定しているだけあって、ソールを含むシューズの剛性は十分。足裏に疲れが蓄積されるようすはなく、かといって靴全体がガチガチに硬いわけではないので、前述の歩きやすさが阻害されることもありませんでした。
また、ナビックフィットの効果はてきめんで、甲のちょうど真ん中あたりを両手で包まれるようなフィット感があるため、靴の中で足がブレにくく、それも疲れを感じにくい一因と思われます。
さらに、フィット感が高いので靴の中で足が前後にズレづらく、つま先が靴の内側に当たるストレスを感じづらい点も好印象。ゆとりをもたせた設計なのかつま先側に窮屈感もなく、終始快適に歩くことができました。
Point.3|粘土質のトレイルでもしっかりグリップ

履き心地を試したトレイルの地質は、砂利もあればところどころ粘土質な所もあり、光を反射して見るからにツルツルしている斜面は、スニーカーで歩いたら簡単に滑ってしまいそう。そんな地形でも、ジオテラアウトドライはアウトソールが高いグリップ性を発揮し、足元がしっかり安定。かなり安心感が高かったです。
そのため、濡れた路面に優れるアウトソールの性能は文字通り受け取っても間違いがない印象。岩場ではグリップ性をテストできなかったですが、これまでのヴィブラム社製のソールの性能から察するに、グリップ性の有無を過度に心配する必要はないでしょう。
見た目はしっかりだけど、最初の一足にもちょうど良さそう

ジオテラアウトドライは、高山のテント泊縦走に対応する本格トレッキングシューズとしてリリースされています。しかし、標高の低い山や、日帰り登山、山小屋泊の山行にオーバースペックかと聞かれると、そうではない印象です。
そう感じる理由のひとつは、好印象だった歩きやすさ。初めてハイカットシューズを履く人でも、足首回りには普段通りに歩くことができる柔軟性があるので、はじめから標高の高い山やテント泊に興味があるなら、ジオテラアウトドライを最初の一足に選ぶのはすごくアリ。
まずはローカットシューズから登山を始めて、重たい荷物は足腰に不安を感じるから次はハイカットシューズを買って……。そんな手間と費用をかけたくない人は、ジオテラアウトドライを積極的に検討してみてはいかがでしょう。低山から高山へ、一緒に成長できる理想のパートナーが見つかるかもしれません。
コロンビア ジオテラ アウトドライ(メンズ)
サイズ | 25.0〜29.0(0.5cm刻み)、30.0cm |
---|---|
カラー | ブラック✕スパイス、チタングレイスティール✕デザートサン |
素材 | ポリエステルジャガード、シンセティックフルグレインレザー、ヌバックレザー |
重量 | 約671g(27.0cm/片足) |
コロンビア ジオテラ アウトドライ(ウィメンズ)
サイズ | 22.5〜26.0cm(0.5cm刻み) |
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カラー | ブラック✕ティール、チタングレースティール✕フィグ |
素材 | ポリエステルジャガード、シンセティックフルグレインレザー、ヌバックレザー |
重量 | 約554g(24.0cm/片足) |
アッパーのメイン素材にレザーを採用し、より耐久性を高めたタイプもあります。
コロンビア ジオテラ アウトドライ エルティーアール(メンズ)
サイズ | 25.0〜29.0(0.5cm刻み)、30.0cm |
---|---|
カラー | ブラック✕スパイス、コードバン✕キャニオンサン |
素材 | ヌバックレザー、シンセティックフルグレインレザー、ポリエステルテキスチャードタフタ |
重量 | 約711g(27.0cm/片足) |
コロンビア ジオテラ アウトドライ エルティーアール(ウィメンズ)
サイズ | 22.5〜26.0cm(0.5cm刻み) |
---|---|
カラー | ブラック✕ニュームーン、ダークブラウン✕ムーンビスタ |
素材 | ヌバックレザー、シンセティックフルグレインレザー、ポリエステルテキスチャードタフタ |
重量 | 約568g(24.0cm/片足) |
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