「トレイルバンク」は登山やお出かけに最適なサブ財布

PayPayなどの電子決済サービスが普及し、日常の生活圏では現金を持ち歩かずに済んでしまう現代。
とはいえ全地域に普及しているとは言い難く、とくに登山で利用するローカルバスや山小屋など、支払いは現金のみというパターンも少なくありません。
登山やアウトドア用の財布としては、最低限の現金とカードを持ち歩ける収納力、かつ軽量でかさばらずにコンパクトなものを選びたいところ。

そこでおすすめしたいのが、パーゴワークスの「トレイルバンクS」と「トレイルバンクM」です。
パーゴワークスといえば、斬新な発想と挑戦的な取り組みで、数々のヒット製品を生み出してきた日本のアウトドアブランド。トレイルバンクも、同ブランドならではのアイデアが詰め込まれています。
登山に「トレイルバンク」をおすすめしたい3つの理由
なぜ登山にパーゴワークスの「トレイルバンクS」と「トレイルバンクM」がおすすめなのか。
サイズや使い勝手など異なる部分もありますが、2モデルに共通する登山で使いやすい理由を3つ紹介します。
① 長年愛用できる耐久性の高さ

筆者はトレイルバンク Sを愛用してかれこれ6年ほど。登山やキャンプ、旅行、近所のコンビニやスーパーに出かけるときなど、フィールドを問わず使い続けています。
さすがに生地の表面には擦れ跡や毛羽立ちがあるものの、今もまだまだ現役です。
なぜなら付属のカラビナや、コインケースのジッパーや引手のループが一度も壊れていないから。コインケースのメッシュ生地も、糸が解れたり破けたりせずまったく問題なし。財布を開閉するベルクロ(面ファスナー)の粘着力も健全で、ピタリとくっつきます。
なので、ふらりと立ち寄ったお店で目を引く財布と出会っても、ポケットの中のトレイルバンクが物欲を抑えてくれます。
■摩擦や引き裂きにも強い!タフな生地素材が使われている
素材はカラーによって異なり、また生地はシーズンごとに変わります。
現行モデルの素材は、以下の3種類。
ナイロンPCコーティングの生地 | 耐久性を高める織り方に、PCコーティングで防水性をプラス |
リサイクルポリエステルの生地 | 軽量で強度もあり、PUコーティングで防水性に優れている |
X-Pacの生地 | ダイヤ型の柄が特徴的で、引き裂きに強く防水性もある |
いずれにしろ、アウトドア用品によく使われる強度に優れた素材で作られ、防水性と耐久性に優れています。
ファスナー等にシーム加工は施されておらず、完全防水ではありません。
② 痒い所に手が届く使いやすさ

2つ目の理由は、実用的で使いやすさにこだわった作り込みです。
この作りがなければさらに軽量化できるかもしれませんが、あるとかなり便利でストレスにならない。そんな痒い所に手が届く機能を4つ紹介します。
- カラビナ
ザックのキーフックやサコッシュのフック等に固定すれば、迷子にならずに済む。
また登山や旅先では、コインロッカーのキーフックとしても活躍。 - 引手のループ
コインケースの引手にはループが付き、グローブをした状態でも開閉しやすい。 - ストッパー
お札が落ちないように止められる、またお札の仕切りになる。 - QUICK FLAP
片手でベルクロを剥がしてオープンできる。
ベルクロの間に親指を入れて、下から上へ突きあげるように動かすと外れる。
ただし慣れが必要。
③ 重量と収納性のバランスがちょうどいい

トレイルバンクSとトレイルバンクM、どちらも手ぶらで出かけられるよう、大抵のポケットには収まるサイズ感です。重量は28g~35gも、500円玉4~5枚分の重さしかありません。(500円玉1枚約7g)
とはいえ、同じようなサイズ感のミニマムな財布は多数出ており、トレイルバンクよりもさらに軽量なモデルもあります。

ですが二律背反という言葉があるように、軽くするためには何かを削らなければなりません。中身がこぼれ落ちないようにするジッパーや小銭の収納スペースを省いたもの、お札を折りたたんで収納するデザインなど、利便性に欠ける面があります。
その点、トレイルバンクは使いやすさを損なわず、かつ軽量化を果たしている財布といえます。お札は折らずに収納でき、コインケースもあり、中身が落ちないようベルクロで閉じられます
最低限の現金とカードを持ち歩ける収納力に、実用的で使いやすい機能性、軽量でポケットに入るコンパクトさ。この3要素をバランスよく両立させている財布が、トレイルバンクなのです。
「トレイルバンク」SとMの比較
ここまでは、トレイルバンクシリーズの共通する魅力についてレビューしてきました。
続いては、トレイルバンク Sとトレイルバンク Mの違いについて紹介します。
基本的なスペックを下記の表にまとめています。
サイズ | 重量 | 素材 | 価格(税込) | |
トレイルバンクS | 110×65×10mm | 28g | 【Black/PC Blue】 ナイロンPCコーティング 【RP Gray】 リサイクルポリエステル 【Coyote】 X-Pac | ¥3,520 |
トレイルバンクM | 120×90×10mm | 【RP Gray】30g 【その他】35g | 【Black/PC Blue】 ナイロンPCコーティング 【RP Gray】 リサイクルポリエステル 【その他】 X-Pac | ¥3,740 |
大きく異なるのはサイズのみ。
重量は最大でも7g差しかなく、価格差も220円。正直スペックだけで見比べても、どちらにしようか決断しにくいところ。
そこで今回は、大きく異なる「サイズ」「収納性」「カードの取り出しやすさ」という3つの観点から比較してみました。
サイズを比較
トレイルバンク Sは手のひらにすっぽり収まるようなサイズ感で、トレイルバンク Mは片手で持てるサイズ感といったところ。どちらのモデルも、手持ちのトレッキングパンツやウェアのポケットに余裕で入りました。
手の大きさは個人差があるため一概には言えませんが、片手で持ちやすいのはトレイルバンク Sのほう。
収納性を比較
続いては収納性です。こちらもスペックを下記の表にまとめました。
カードの収納ポケット数 | メッシュポケットのサイズ / 収納できた小銭の枚数 | その他の特徴 | |
トレイルバンクS | 3 | 幅4cm×縦9cm※1 500円玉15枚※2 | - |
トレイルバンクM | 5 | 幅5cm×縦10cm※1 500円玉25枚※2 | シークレットポケット |
※1…実寸 ※2…満杯ではなく、取り出しやすい適量の目安
収納力に長けているのは、一回りサイズの大きいトレイルバンク M。
カードの収納ポケット数が多く、かつコインケースも幅も1cmほど大きいため、収納できるコイン量も10枚ほど差がありました。またシークレットポケットも備えられているので、保険証や保険証のコピーなど濡らしたくないものの収納にも便利です。
トレイルバンク Sは収納数が限られるため、本当に必要なものだけを持ち歩き、いざ使うときにパッと取り出せる利点があります。
■トレイルバンクMは、紙幣や小銭を入れても本体が膨らみにくい

写真を見ると一目瞭然ですが、お札を入れすぎると財布が膨らみます。とくにトレイルバンクSのほうが膨らむ印象で、お札の収納数も15枚ぐらいが適量でしょう。
一方トレイルバンクMのほうは、15枚入れても膨らみは抑えられている印象です。
もちろん膨れた状態でもポケットに入りますが、タイトめなズボンのポケットに入れると膨らみが目立ってしまいます。また国内では調整しやすいですが、海外で使う場合紙幣が主流の国だと札束のようなお札を持ち歩く……なんてことも。
普段から現金を使う、または海外に行く機会が多い方はトレイルバンクMを検討してみるのも良いでしょう。
またお札の折り目が、トレイルバンクSだと三つ折りに、トレイルバンクMだと二つ折りになる、といった違いもあります。
カードの取り出しやすさ
カードの取り出しやすさは、トレイルバンク Mの方が一枚上手でした。
トレイルバンクSはポケットが縦型なので、しまう時にカードの角が引っ掛かりスムーズに入らないことも。ただ逆にいえば、カードが落ちにくいという利点でもあります。
一方トレイルバンク Mはポケットが斜めにカットされているため、引っ掛かることもなくカードの出し入れがスムーズに。
【まとめ】トレイルバンクSとM、どちらを選べばいい?
トレイルバンクSは、こんな人におすすめ!
メイン財布とは別のサブ財布的な使い方をしたい人におすすめ。持ち歩くのは最低限必要なお札やカードに絞れるので、身軽な恰好で出かけられます。
パーゴワークス トレイルバンクS
サイズ | 110×65×10mm |
---|---|
重量 | 28g |
素材 | Black/PC Blue:ナイロンPCコーティング RP Gray:リサイクルポリエステル Coyote:X-Pac |
トレイルバンクMは、こんな人におすすめ!
普段使いもできるメイン財布的な使い方をしたい人におすすめ。カードのポケット数や小銭の収納力は、日常の買い物でも十分活躍します。
登山でも入れ替える必要がないため、「あのカードがない!」みたいな事態を防げます。
パーゴワークス トレイルバンク M
サイズ | 120×90×10mm |
---|---|
重量 | RP Gray:30g その他:35g |
素材 | Black/PC Blue:ナイロンPCコーティング RP Gray:リサイクルポリエステル その他:X-Pac |
使い続けて感じた「ここが気になる!」
最後に紹介するのは、トレイルバンク Sを6年間使い続けて感じた気になったところです。
メリットとデメリットは表裏一体、どこまで許容できるかは個人差があるため、参考程度にみてくださいね。
カードを入れないと使いづらくなる

トレイルバンクSは、「カード自体を財布の強度部材にする」というアイデアを元に生まれたアイテム。
その理由は、カードを補強材とすることで、収納力を損なわずして軽量化を実現しているためです。
しかしそれゆえに、カードを収納していないと財布のハリがなくなり、ふにゃっとした握り心地になります。そうなると小銭入れのファスナーが開閉しづらくなったり、数枚のお札で財布が膨らんでしまったり、片手でベルクロを剥がすのが難しくなったりと、使い勝手に影響します。
トレイルバンクはカード収納を前提に作られている、ということを知っておきましょう。
ベルクロの「バリバリ音」は避けられない

開口部のベルクロを引き剥がす際に、バリバリ音は当然鳴ります。ただベルクロがあることで、不用意に財布が開いて中身が飛び出してしまうリスクを防いでいます。
トレイルバンクは長く愛用できる頼もしい相棒!

まだまだ現役のトレイルバンク S。登山から近所のコンビニまで、出歩きたい時にサッとポケットに入れて、手ぶらで出かけられるのが大きな魅力です。
コンパクトだからといって、使い勝手も通常の財布と同じように使えて不便を感じたこともありません。
長く愛用できて、かつコンパクトで使いやすい財布をお探しの方は、ぜひパーゴワークスのトレイルバンクを検討してみてはいかがでしょうか。
こちらの記事もおすすめ
▼安心の防水モデルから普段使いしやすい革財布まで!アウトドア向けの財布を紹介
▼最も軽い財布はなんと13g!トコトン軽量化にこだわる人におすすめ
▼モンベルの財布全9モデルを紹介!自分にあうモデルを見つかるガイド付き