アイキャッチ撮影:YAMA HACK編集部
パタゴニアのさっと羽織れる軽量レインジャケット

登山に欠かせないアイテムのひとつ、レインジャケット。雨や風から身を守る機能はもちろん、持ち運びしやすい軽量性や着心地の良さも欲しいところ。
そんなニーズを満たす「軽くて動きやすいレインジャケット」がパタゴニアの「グラナイト・クレスト・レイン・ジャケット」です。

環境問題などにも力を入れているパタゴニアは、製品の製造過程や素材などだけでなく、”故郷である地球を救う”ための活動にも取り組んでいます。
「グラナイト・クレスト」も「トレントシェル3L」同様に撥水加工を有機フッ素化合物を使わないPFCフリーDWRのウェア。さらに、海で使用され廃棄予定となった漁網を100%リサイクルした“ネットプラス”生地で作られています。
環境に配慮しながらも、軽くて動きやすいハイエンドなモデルが「グラナイト・クレスト」です。
PFCフリーについてより詳しく
グラナイト・クレスト・ジャケット詳細情報
パタゴニアのレインジャケットといえば……

製品名 | ①ウィメンズ・トレントシェル3L・レイン・ジャケット | ②ウィメンズ・グラナイト・クレスト・レイン・ジャケット | ③ウィメンズ・スレート・スカイ・ジャケット |
素材 | H2Noパフォーマンス・ スタンダード・シェル | H2Noパフォーマンス・ スタンダード・シェル | H2Noパフォーマンス・ スタンダード・シェル |
重量 | 352g(メンズ400g) | 357g(メンズ400g) | 257g(メンズ295g) |
価格 | 27,500円 | 38,500円 | 28,600円 |
生地の厚さ | 50デニール | 30デニール | 40デニール |
パンツ展開 | 有り | 有り | 無し |
パタゴニアのレインジャケットといえば定番の「トレントシェル3L・レイン・ジャケット(以下、トレントシェル3L)」がまずは思い浮かびますよね。
パタゴニアには他にも「スレート・スカイ・ジャケット」 「グラナイト・クレスト・レイン・ジャケット(以下、グラナイト・クレスト)」とあります。
そのうち、パンツと上下セットで揃うのは、トレントシェルとグラナイト・クレスト。
定番トレントシェル3Lとグラナイト・クレストの違いは

トレントシェル3L・ジャケット
【特徴】
・50デニールで高い防水性能・耐久性能を備え、多用途に使える
・シンプルなデザインでどんなシーンにもマッチ
【おすすめ使用シーン】
ハイキングから日帰り登山、スノーシューハイク、キャンプなどアウトドア全般
通勤やサイクリングなど日常シーン
グラナイト・クレスト・ジャケット
【特徴】
・ストレッチ性が高く、立体裁断が施されているので運動性能が高い
・コンパクトになりパッキング性に優れている
・フードはヘルメット着用にも対応
【おすすめ使用シーン】
縦走登山、雨天での長時間の山行、ヘルメットが必要な岩稜帯の登山
素材はどちらもパタゴニアの独自規格『H2Noパフォーマンス・スタンダード(以下、H2No)』の3層構造を採用していますが、生地の厚さやシルエットなどにそれぞれ特徴があります。
トレントシェル3Lは、街使いしやすいゆったりシルエット。グラナイト・クレストは動きやすさが考えられたスッキリとしたデザインとなっています。
グラナイト・クレストは、パタゴニアのレインウェアの中で軽くしなやかで登山に適したモデル。今回は、そんなグラナイト・クレスト・レイン・ジャケットに注目していきます!
1日中着たまま行動OKな動きやすさを高めるポイント
グラナイト・クレストのしなやかで動きやすい構造を細部まで見ていきましょう!
しなやかな着心地

撮影:TAKAHASHI
生地には、パタゴニアの独自素材である『H2Noパフォーマンス・スタンダード』を採用。メンブレンの高い透湿性によって内側のムレを防ぎ、快適な着心地に。
裏地はなめらかでさらりとしていて、素肌に着てもべたつき感が少ない心地良い肌触りが特徴。非常にしなやかでレインウェアにありがちなゴワゴワ感が全くありません。袖通しもスムーズなので動きやすく、肌寒いときなどにもさっと羽織りたくなる質感です。
立体裁断による動きやすさ

立体裁断を採用し、肘の可動域をしっかりと確保。突っ張ることなく腕を動かせるのでハードな場面でもストレスなく行動できます。

ジャケットと同じくレインパンツにも動きやすさが考えられた立体的なデザインを採用。膝まわりが動かしやすく脚上げもしやすい。さらに、レインパンツとは思えないタイトなシルエットも特徴です。
山での使いやすさが考えられた理想的なつくり
ベンチレーションで通気性を確保

両脇にはツーウェイ・ピットジッパーを備えていて、上からも下からも開けられるベンチレーションとして機能。開けたままの状態でも雨が侵入しないよう外側にフラップが付いているので安心です。
ヘルメット対応のフードは調整しやすい
撮影:TAKAHASHI
フォーム入りのつばを備えたフードは、ヘルメット対応。風や雨をしっかり防ぎつつ視認性も確保する作りになっています。
また、後頭部と首元のドローコードから2通りの方法で調整が可能。写真ではわかりやすいように両手を使用しましたが、片手でもスムーズに調整できます。
軽くてコンパクトで携帯性も◎

左胸のポケットにジャケットと本体を収納できる、携行性に優れたポケッタブル仕様。ザックに忍ばせておくのにも邪魔にならずありがたいですよね。
なお、パンツはポケットへの収納はできませんが、畳めばコンパクトになります。
止水ジップ付きの収納力あるポケット

ジャケット本体を収納できる胸ポケットは、スマホが余裕で入るサイズ。地図などを入れておくのにも良さそうです。

行動中でもアクセスしやすい右腿にあるポケットも、止水ジッパー仕様。グローブなどがしっかり入るサイズ感です。斜めにジッパーが配置されていて、スムーズな出し入れが可能なところも秀逸。
パンツの利便性も◎

撮影:TAKAHASHI
サイドジッパーは太腿上まで大きく開くので、靴を履いたままの着脱も可能。なお、ダブルジッパーではないシンプルな作りです。

裾はスナップ留めになっていて2段階に調節可能。スッキリとしたデザインの裾は、パンツがダボつくことを抑えます。また、シューズに結び付けるためのループ付きなので、必要な場合は別途紐を用意しましょう。
【フィールドレビュー】しなやかで動きやすく、身につけていたくなるレインウェア

ここからは、フィールドでの様子をお伝えします。
靄がかった怪しい天候でスタートし、脱ごうか着たまま行動しようか迷いながらの状況で使用。
今回は、ジャケットカラーはLagom Blue、上下ともにXSサイズを着用しました。
結論からお伝えすると、着たまま行動しても動きにくいなどの煩わしさがなく、終始着続けることができる快適なレインウェアでした。
「レインウェアってゴワつくしムレるから着たくない」という概念を、いい意味で覆してくれた、しなやかで着心地のいいジャケット&パンツ。マットな質感とスッキリしたシルエットで、もたつかずレインウェア感が少ないのも良かったです。
とにかく動きやすい!
撮影:TAKAHASHI
ジャケットはもちろん、レインパンツの履き心地が抜群でした。
スッキリしたシルエットゆえに、運動量が増える場所では突っ張っるかと思っていましたが、そんなことは一切ありません。予想を裏切るべく、動きが滑らかで歩きやすい。その上、レインウェア独特のゴワッとしてもたつく感じも全くなし!
パンツの使い勝手の良さピカイチ
撮影:TAKAHASHI
太ももの上まで大きく開くファスナーも非常にありがたい存在。山行中に登山靴を脱ぐのは手間なので、靴を履いたままレインパンツを脱いだり着たりできるのも好ポイントでした。
ムレを感じさせないベンチレーション!

風のない樹林帯を登っていると徐々に暑くなってきましたが、脇下のベンチレーションを開放することで、こもった熱が素早く外に逃げていきます。脱ぎたくなるほど暑くはならず、この後は強風エリアを通過することがわかっていたので、着たまま行動続行。
着脱を繰り返すのは煩わしいので、ベンチレーションでこまめに体温調節できるのは本当にありがたいと感じました。
防風性もしっかり
撮影:TAKAHASHI
写真では伝わりにくいのですが、この日は不安定な天候とものすごい強風でジャケット必須の状況。着たまま行動しても快適さをキープするジャケットが、風から身を守り低体温になるのを防いでくれました。
また、フードの調整が簡単なことも余裕のない状況下では重要であることを実感。強風により通常よりもフードをキツく絞る必要がありましたが、コードで手早く調整でき、稜線上の強風地帯でも頭や耳も冷えずに安心でした。
今回の山行では、厳しい状況下において、その場に必要な機能を提供してくれるということの重要性を感じました。信頼して着用できることが、安心感を持って行動し続けることを可能にするのです。
▼グラナイト・クレストのおすすめポイント
しなやかな着心地なので、レインウェアとしてだけでなくウィンドシェル的な使い方もあり
【こんな人におすすめ】
・本格的な登山用のハイエンドなレインウェアが欲しい人
・宿泊を伴う縦走登山などをする人
・ヘルメットが必要な岩稜帯の登山をする人
・ゴワつかないレインウェアが欲しい人
グラナイト・クレストは、雨や風を防ぐことはもちろん、行動の際の動きやすさを考えた工夫がたくさん。立体的なパターンや簡単に調整できるコード仕様、ベンチレーションの形状など細部にまでこだわりがキラリとひかるウェアでした。
レインウェアの洗濯方法|機能を復活させる正しいメンテナンスをしよう

着用後、レインウェア生地に汗や皮脂汚れなどが残っているとウェア本来の機能が低下していきます。機能低下を防ぐためにも、きちんと汚れを落とす洗濯はとっても大事!
また、汗や皮脂汚れを取り除くことで、特にメンブレンやシームテープの劣化につながる汚染物を除去することができるため、ウェア自体を永く使う事も可能に。
使用する度にしっかりと洗い、正しくメンテナンスを行えば、撥水性や撥油性は復活します。
ここからは、メンテナンス方法を紹介していきます。
しっかり汚れを落として長持ちさせる!洗濯方法
撮影:TAKAHASHI
①洗濯洗剤を用意する
漂白剤や柔軟剤、蛍光増白剤などを含まない衣料用液体洗剤を用意。アウトドアウェア専用の洗剤だとより安心です。
②洗濯機を使用して洗う
ファスナー・ポケットなどを全て閉じ、日常の洗濯時と同様に洗濯機の通常コースへ。洗剤が残っていると撥水性の低下につながるので、すすぎはしっかりと。防水性素材は水を通さないので脱水はしない、または、ごく短時間にしましょう。
③直射日光を避け陰干しする
洗濯後は、形を整えてから陰干しします。
④乾いた後は熱処理をする
ジャケットの表地に熱を加えることにより撥水性が復活します。乾燥機に10分程度かけるか、ない場合には、あて布をして低温でアイロンをかける、もしくはドライヤーで熱風をあてる等の方法も有効。
撥水機能復活!洗濯機用の撥水剤使用で撥水加工を施す方法
撥水剤はウェアを洗うたびに使うのではなく、通常の洗濯・乾燥・熱処理を行なっても撥水性が戻らなくなったら使用しましょう。
①洗濯洗剤を用意する
漂白剤や柔軟剤、蛍光増白剤などを含まない衣料用液体洗剤を用意。アウトドアウェア専用の洗剤だとより安心です。
②洗濯機を使用して洗う
ファスナー・ポケットなどを全て閉じ、日常の洗濯時と同様に洗濯機の通常コースへ。すすぎのタイミングで撥水剤を直接注ぐ。
柔軟剤の投与口がある洗濯機の場合、そこに撥水剤を入れると適切なタイミングで投与されます。
③直射日光を避け陰干しする
洗濯後は、形を整えてから20分ほど自然乾燥させる。
④撥水性を復活させるために熱処理をする
乾燥機にかけしっかりと乾かしたあとに、追加で10分ほど加熱する。
ない場合にはしっかりと自然乾燥させた後、あて布をして低温でアイロンをかける、もしくはドライヤーで熱風をあてる等の方法も有効。
しなやかで動きやすいジャケットで快適な山行を!

しなやかさと優れた透湿性が備わっているので、レインウェアとしてもウィンドシェルとしても使えるグラナイト・クレスト。着たまま行動しても内側がムレることなく、終始着続けることができます。柔らかく動きやすいグラナイト・クレストで、晴れの日も雨の日も快適に山行を楽しみましょう!
「グラナイト・クレスト・レイン・ジャケット/パンツ」ラインナップ
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