「エマージェンシーシート」とは、どんなもの?
”サバイバルシート”や”防災シート”とも呼ばれるエマージェンシーシートは、緊急時に身を護る防災グッズのひとつ。登山では緊急時の道具としてよく聞くこの名前ですよね。
今では100円ショップでも手に入れることができるので、万が一に備えて登山ザックや避難バッグに入れている方も多いかと思います。
ただ実際、入れているだけになっていませんか?今回はこのエマージェンシーシートについて紹介します。万が一に備えて、しっかり覚えておきましょう。
エマージェンシーシートの役割
エマージェンシーシートは一見すると、小さくたためる大判の、ただの薄いシート。ではこの1枚で、どのような効果が得られるのでしょうか。
体温を保つ
エマージェンシーシートそのものは暖かい素材ではありません。しかし断熱性があるため、体をシートでくるむことで熱がこもり、寒い環境下でも体温の低下を防ぐことができます。
そしてフィルム状のシートは風を通さないので、強風による寒さからも身を護ることができます。
水から守る
エマージェンシーシートは水分も通さないので、雨具の代わりに使い雨を凌ぐことができます。
実際にエマージェンシーシートを使った温度の検証しています。ぜひこちらの記事もチェック!
ポケットティッシュサイズでコンパクト
なんといっても小さく軽いことが最大のメリット。
ファーストエイドキットに、ザックのポケットに、邪魔にならずに携帯できます。
一般的なものだと、畳んだ状態ではポケットティッシュ程の大きさ。
普段はこのように、ジャバラ状に小さく折りたたまれているエマージェンシーシート。こんなに小さいのに、広げると大人一人がくるまれるシングルサイズの毛布程の大きさになります。
大きなシートを小さく持ち運べることで、万が一に備えることが出来るのです。
エマージェンシートの材質
エマージェンシーシートはペラペラと薄いフィルム状のシート。ポリエステルにアルミニウムを蒸着しているものが主流になっています。
アルミホイルのように見えますが、固いものではなくどちらかというとビニール袋のような質感。
メーカーによっても質感が違うので、好みの質感を選ぶのもいいですね。
エマージェンシーシートが活躍する場面
大きな一枚のシートなので、くるまる、かぶる、敷く…など場面に合わせていろいろな使い方が。
登山で使う時はやはり緊急時が想定されますが、他にも防寒対策としても活用できます。
まさかの遭難・ビバーク
道迷い、けがなどで動けなくなってしまった時、救助を要請してもすぐに助けてもらえるとは限りません。
夏でも高山だと気温は下がり、特に日没後は急激に冷え込みます。
そのようなときにエマージェンシーシートで体を包み、体温の低下を防ぐのです。
持っている防寒着だけでは寒かった…
緊急時ではなくても、頂上だけ雲の中でとても寒い…そんな時にはブランケット代わりに。
風を通さないので休憩中にくるまっていれば寒さを凌ぐことができます。
登山以外でも!備えておくと安心
軽くてコンパクト。嵩張らずに保管が出来るので、登山以外でも活躍場面はたくさん!
アウトドアでの活動には必携
キャンプやバーベキューでももちろん活躍の場面はたくさん。
ブランケット代わりはもちろん、車中泊や大雪時のまさかの立ち往生などでも、強い味方に!車の中にもひとつ入れておきたいアイテムです。
災害に備えて家族の人数分ストックを
万が一の災害時に備えて、人数分そろえておきたいエマージェンシーシート。寒い冬にまさかの停電…考えただけでも凍えそうですが、エマージェンシーシートが一枚あるだけで安心感が違います。
アウトドア活動だけではなく、家にも備えておきましょう。
スポーツ観戦やレジャーでも
活用の場はアウトドアや緊急時だけではありません。
ロックフェスの参加やレジャーランドでの行列、天体観測などでも活躍します。外で長時間過ごすことが予想される時には、バッグに忍ばせておくと役に立つかもしれません。
エマージェンシーシートのデメリット
結露に注意
ビニールシートなので、通気性、透湿性はありません。長時間くるまっていると、内側に結露が発生することが。
洋服の上から巻き付ける、毛布などの一番上に掛ける、など、直接肌に触れないように対策が必要です。
カサカサ音が気になる…
ビニールとアルミなので、使用時はカサカサと音が発生します。
音が控えられた静音タイプもありますが、周りが静かな就寝時は気になることもありそう。
緊急時以外は、山小屋などで使用する際は、周りへの配慮が必要ですね。
耐久性は期待できない
あくまでも緊急時用。高額なものは繰り返しの使用も想定されていますが、特に安価なものは使い捨てと考えましょう。
エマージェンシーシートの種類と商品の紹介
一般的なシートから機能性を兼ねたシートまで、様々なタイプが発売されています。
用途や目的に合わせて選んでみましょう。
モンベル
定番!SOL(ソル)のエマージェンシーシート
SOL エマージェンシーブランケット(1人用)
SOL エマージェンシーブランケットXL(2人用)
いろいろな場所に常備!リーズナブルなタイプ
アルミシート 防災 静音 サバイバルシート3個
機能性がプラスされたアレンジシート
Eco Ride World アルミシート 4層 ブランケットタイプ
SOL 寝袋タイプ エマージェンシー ヴィヴィ
SOL ホイッスル付き エマージェンシー ヴィヴィ O.D.グリーン
エマージェンシーシートはやっぱり必要だった!
エマージェンシーシートは小さく軽く嵩張らず、どこにでも忍ばせておくことが出来ます。
あまり必要無いかな…と思っていても、持っていても邪魔になりません。
備えあれば憂いなし!この機会に実際に手に取って広げてみましょう!