山で食らう肉は格別!
やっとの思いで辿りついた山頂やテント場。達成感のなか一息ついて、皆さんが次に楽しみにしているのは何でしょう?
そう、やっぱり疲れた体へのご褒美“山メシ”ですよね!
昨今は贅沢な山メシを愛するハイカーも多く、一昔前では考えられなかった山で分厚いステーキを焼いたりするなど、豪華な肉料理を楽しむ人も増えてきました。
肉といったら“鉄フライパン”の出番でしょ!
肉料理にはなんと言ってもフライパンですが、登山用では軽量なアルミ製やチタン製が一般的。しかしながら、肉を焼くのに相性が良いのはやはり鉄製。熱伝導率の良さがむらなく熱を通し、肉の旨味を引き出してくれるのです。
ですが、鉄製はとにかく重いですし取っ手が邪魔で、山に携行するには不向きですよね。
「山で使える鉄フライパンがあったら最高なのに!」なんて思ったことはありませんか?
「山メシ×肉」にぴったりの“鉄フライパン”
そこでオススメしたいのがこれ!取っ手が取れる“TORE PAN”。
すでに私は7つの鉄フライパンを所有していましたが、この無骨なブッシュクラフトテイストのTORE PANを発見し、迷うことなく大・小ともに即購入してしまいました。
ハンドメイドの無骨さがカッコいい!
画一的なマシンメイドではなく、味のあるハンドメイドの鉄フライパンを探し求めていて出会ったこのTORE PANは、鉄職人が手で叩いて鍛え上げるハンドメイドの鍛造品。
そのため、非常に味わい深い風合いに仕上がっています。
家でも山でも使い倒せるって珍しい!
TORE PANは取っ手が取れるため、家の食卓にもそのまま出せるのが良いところ。
シーンを選ばず、家でも山でもキャンプでも使えちゃうって嬉しいですよね!
TORE PAN (小) は山に持っていける絶妙なサイズ感
今回、とくに山用に紹介したいのがφ17cmの“TORE PAN 小”。1~2人用フライパンとして絶妙なサイズなんです。
重量は本体のみで290g(取っ手込み383g)
手持ちのφ15.5cmのミニスキレットを計測してみたところ、650gもありましたので、TORE PANの軽量さがわかりますよね。
ザックにINはもちろん、カラビナも付けられ携行しやすい
コンパクトなのでザックにINもできますし、荷物が多くてザックに入らない場合は、カラビナで外付けも可能です。
フォトは参考のため取っ手もぶらさげた状態で撮影していますが、推奨は本体のみの携行。手袋をしていれば取っ手金具を掴んで調理できますので、本体だけで充分なのです。
実は、<モビガーデン>のテントレビュー時にも、テント場でTORE PANを使って豪華山メシを満喫していたのでした。
実践!簡単手間なしレシピ「肉・肉・肉」の肉祭り
実は私、イタリアンのリストランテ・シェフが教える料理教室に3年間通っていたことがあり、学んだことを簡略化したズボラメシを得意としています。
そこで今回、愛用している“TORE PAN 小”を使った、簡単なのに激ウマな「贅沢山メシ」をご紹介。それでは早速、調理していきましょう!
肉料理の前に……まずは前菜からスタート!【牡蠣スモーク】

缶詰の中身をTORE PANに投入し、時々かき混ぜながらとろ火で温めること2~3分。あっという間にホクホク牡蠣スモークの完成です。
鼻腔をくすぐる香ばしいスモークの薫り…
これ、ビール、白ワイン、日本酒、どのお酒でも相性バツグンですよ!
なお、余った煮汁はオイスターソース代わりとして、パンにつけてもウマいですし、缶に戻しほかの料理に活用するのもまたオツです。(←今回これやってます)
続いて鶏肉!【鶏もも肉のガーリックソテー】
・ガーリックチップ入り鶏もも肉パック

焦げ目がつくまでしっかり焼いて裏返し、全体に火が通ったら完成です。
鉄フライパンでの調理のコツは、食材をあまりかき混ぜず、放置気味にじっくり焼くことで香ばしさが増します。
お次はジビエ肉!【ラム肉のソテー ローズマリー風味】
・ラム肉

続いて、岩塩とブラックペッパーで味付けしたメインのラム肉を焼きます。
ジュ~~~~~!
ローズマリーも入れ、ハーブの爽やかな香りとジビエ肉独特の野趣溢れる香りが立ち上ります。
片面を少し強めの中火でしっかり焼いたら裏返し、中弱火にしてじっくり焼きます。
ローズマリーは臭み消しとして肉によく使われますが、パスタやサラダに刻んで入れても爽やかで異国情緒たっぷりな風合いの料理となりオススメです。
しっかり焼いて完成!メイラード反応による焼き色が食欲をそそりますね。
これだけ焼き色をつけても焦げ付かないのは、まさに鉄フライパンならではです。
〆はやっぱり牛肉!【牛ステーキ オイスターソース】
・牛赤身肉

牛脂をフライパンで溶かし煙が立ったら、ラム肉同様、岩塩とペッパーで味付けした牛肉を片面しっかり焼いてから裏返し、じっくり焼いてきます。
中まで火が通ってきたら、取っておいた牡蠣の缶詰のオイスターソースを投入し、とろ火にしてしばらくグツグツ。。。(バターがあると尚良し)
ナイフでカットして…
できあがり、ブォナペティート!
美味い……とにかく美味い!この一言です。
肉はやはり鉄に限りますね!
実はそんなに難しくない!鉄フライパンを使うコツ
鉄フライパンに興味や憧れはあるけれど、焦げつきそうだしメンテナンスもなんだか難しそう…という人も少なくないはず。
通常の鉄フライパンは、購入したあと「シーズニング」と呼ばれる作業が必要ですが、TORE PANは作製時に食用油で焼き付けを施している為、シーズニング不要です。しかもお手入れもカンタン。
以下、TORE PANを扱う上でのコツを、作製している鉄職人の酢馬(すま)慶太さんに伺いました。
TORE PANを使いこなすコツ
☑空焼き厳禁(変形の元!)、油を投入してから中火にかける。
☑調理後の手入れは、洗剤を使わずぬるま湯や水でタワシを使いサッと洗う。
☑万が一焦がしてしまったら、水を入れ沸騰させてからタワシで再度洗ってみる。
焦げ付き回避=フライパンの温度がキー
いくつかポイントがありますが、実際に使用するとそれほど難しいことではありません。
鉄フライパンでの焦げ付きの最大の要因は、フライパンの温度が低いこと。温度が低いと食材から溶け出すタンパク質がフライパンと反応し凝固、それが焦げ付きとなります。
よって、フライパンから煙が出るまで温度を上げ、食材のタンパク質を瞬時に凝固させることが重要です。
鉄モノは使えば使うほど焦げ付かなくなり、個人的にはコーティングされたフライパンより圧倒的に使いやすく洗うのも簡単。
そして何より食材の旨みが違うのを実感できるはず!
“TORE PAN”で山メシをグレードアップ!
TORE PAN 大 | TORE PAN 小 | |
価格 | ¥15,290 | ¥12,100 |
直径 | 24.5cm | 17cm |
IH | 〇 | △ |
オーブン | 〇 | 〇 |
焚き火 | 〇 | 〇 |
ブッシュクラフトテイストのTORE PAN製作のきっかけになった子猫に感謝です(笑)。
この記事が皆さんの山メシ充実化のお役に立てば幸いです。
それではどうぞ良い山メシを!