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山で食らう肉は格別!

そう、やっぱり疲れた体へのご褒美“山メシ”ですよね!
昨今は贅沢な山メシを愛するハイカーも多く、一昔前では考えられなかった山で分厚いステーキを焼いたりするなど、豪華な肉料理を楽しむ人も増えてきました。
肉といったら“鉄フライパン”の出番でしょ!

ですが、鉄製はとにかく重いですし取っ手が邪魔で、山に携行するには不向きですよね。
「山で使える鉄フライパンがあったら最高なのに!」なんて思ったことはありませんか?
「山メシ×肉」にぴったりの“鉄フライパン”

すでに私は7つの鉄フライパンを所有していましたが、この無骨なブッシュクラフトテイストのTORE PANを発見し、迷うことなく大・小ともに即購入してしまいました。
ハンドメイドの無骨さがカッコいい!

そのため、非常に味わい深い風合いに仕上がっています。
家でも山でも使い倒せるって珍しい!

シーンを選ばず、家でも山でもキャンプでも使えちゃうって嬉しいですよね!
TORE PAN (小) は山に持っていける絶妙なサイズ感

重量は本体のみで290g(取っ手込み383g)
手持ちのφ15.5cmのミニスキレットを計測してみたところ、650gもありましたので、TORE PANの軽量さがわかりますよね。
ザックにINはもちろん、カラビナも付けられ携行しやすい

フォトは参考のため取っ手もぶらさげた状態で撮影していますが、推奨は本体のみの携行。手袋をしていれば取っ手金具を掴んで調理できますので、本体だけで充分なのです。

実践!簡単手間なしレシピ「肉・肉・肉」の肉祭り
実は私、イタリアンのリストランテ・シェフが教える料理教室に3年間通っていたことがあり、学んだことを簡略化したズボラメシを得意としています。そこで今回、愛用している“TORE PAN 小”を使った、簡単なのに激ウマな「贅沢山メシ」をご紹介。それでは早速、調理していきましょう!
肉料理の前に…まずは前菜からスタート!【牡蠣スモーク】

《食材》
・缶詰モノの牡蠣スモーク
そのまま食べてももちろん美味しいですが、山での温かい食べ物は気分的にもほっこりしますよね。

鼻腔をくすぐる香ばしいスモークの薫り…
これ、ビール、白ワイン、日本酒、どのお酒でも相性バツグンですよ!
なお、余った煮汁はオイスターソース代わりとして、パンにつけてもウマいですし、缶に戻しほかの料理に活用するのもまたオツです。(←今回これやってます)
続いて鶏肉!【鶏もも肉のガーリックソテー】
《食材》
・ガーリックチップ入り鶏もも肉パック
・パウチ入りコーン(100円)
・プチトマト(少量パック)
持参したオリーブオイルを入れ中火で温め煙が立ったら、岩塩とブラックペッパーを振りかけた鶏肉、コーン、トマトを投入、皮目から中火で焼きます。

鉄フライパンでの調理のコツは、食材をあまりかき混ぜず、放置気味にじっくり焼くことで香ばしさが増します。
お次はジビエ肉!【ラム肉のソテー ローズマリー風味】

《食材》
・ラム肉
・ジャガイモ小x1個
・マッシュルーム(少量パック)
・ローズマリー(適量) ※なくてもイケます
ジャガイモは調理に少し時間がかかるため先に投入。しっかり火を入れてからマッシュルームをコロリ。

ジュ~~~~~!
ローズマリーも入れ、ハーブの爽やかな香りとジビエ肉独特の野趣溢れる香りが立ち上ります。

ローズマリーは臭み消しとして肉によく使われますが、パスタやサラダに刻んで入れても爽やかで異国情緒たっぷりな風合いの料理となりオススメです。

これだけ焼き色をつけても焦げ付かないのは、まさに鉄フライパンならではです。
〆はやっぱり牛肉!【牛ステーキ オイスターソース】

《食材》
・牛赤身肉
・パウチ入りヤングコーン(100円)
・マッシュルーム(余り)
・プチトマト(余り)
・牡蠣スモーク汁(余り)
綺麗なサシが入った和牛より、しっかり噛める赤身肉をチョイス。副菜はパウチ入りヤングコーンに、余ったマッシュルームとプチトマトを使います。




美味い…とにかく美味い!この一言です。
肉はやはり鉄に限りますね!
実はそんなに難しくない!鉄フライパンを使うコツ

通常の鉄フライパンは、購入したあと「シーズニング」と呼ばれる作業が必要ですが、TORE PANは作製時に食用油で焼き付けを施している為、シーズニング不要です。しかもお手入れもカンタン。
以下、TORE PANを扱う上でのコツを、作製している鉄職人の酢馬(すま)慶太さんに伺いました。
TORE PANを使いこなすコツ
使う時のコツ
☑空焼き厳禁(変形の元!)、油を投入してから中火にかける。
☑火加減は最初は中火で慣れましょう。TORE PANの扱いに慣れてきたら強火もOK!
☑TORE PAN全体の温度を上げるため、動かしながら全体を温める。
☑食材投入はTORE PANから煙が出てきてから!(食材を焦げ付かせない最重要ポイント)
洗うときのコツ
☑調理後の手入れは、洗剤を使わずぬるま湯や水でタワシを使いサッと洗う。
☑洗ったあとはキッチンペーパーで水気を拭き取るだけでOK。
☑月数回など使用頻度が低い場合は、キッチンペーパーで薄くオリーブオイルを塗りましょう。
焦がしてしまったときのコツ
☑万が一焦がしてしまったら、水を入れ沸騰させてからタワシで再度洗ってみる。
☑それでも駄目なら、金タワシでガシガシ洗ってもOK!
☑その場合、鉄の素地が出るが、油を馴染ませ「くず野菜」を炒めればOK。
焦げ付き回避=フライパンの温度がキー

鉄フライパンでの焦げ付きの最大の要因は、フライパンの温度が低いこと。温度が低いと食材から溶け出すタンパク質がフライパンと反応し凝固、それが焦げ付きとなります。
よって、フライパンから煙が出るまで温度を上げ、食材のタンパク質を瞬時に凝固させることが重要です。
鉄モノは使えば使うほど焦げ付かなくなり、個人的にはコーティングされたフライパンより圧倒的に使いやすく洗うのも簡単。
そして何より食材の旨みが違うのを実感できるはず!

“TORE PAN”で山メシをグレードアップ!

山メシが一味も二味も美味しくなる、そんなTORE PANは以下から購入できます。
TORE PAN 大 | TORE PAN 小 | |
価格 | ¥13,200 | ¥9,900 |
直径 | 24.5cm | 17cm |
IH | 〇 | △ |
オーブン | 〇 | 〇 |
焚き火 | 〇 | 〇 |
ちなみに、鉄職人さんの敷地に迷い込んだ子猫のために餌皿を作ってあげたことがきっかけでTORE PANは誕生したのだとか。
ブッシュクラフトテイストのTORE PAN製作のきっかけになった子猫に感謝です(笑)。この記事が皆さんの山メシ充実化のお役に立てば幸いです。
それではどうぞ良い山メシを!
調理・撮影・文 三宅 雅也(長野県自然保護レンジャー/山岳ライター)