帽子にステンレス?モンベルで驚くべきアイテムに出会った

真夏のジリジリとした日差しに、帽子はもはや必須アイテムですよね。でも、一般的な帽子は生地が厚く通気性も低いので、強い陽射しによる熱と蒸れでかえって熱中症の危険性も!
そんな時に欲しいのが通気性と遮熱性——どちらも熱中症対策に欠かせない機能ですが、実は両立が難しいもの。
通気性を優先すれば日差しが届き、遮熱性を重視すれば生地が厚くなり蒸れやすくなるというジレンマ。
そんな相反する機能を合体させ、熱中症対策に最適なアイテムとして登場したのが、モンベルの「ステンレスメッシュ」シリーズ。光を反射する“ステンレス素材”で、通気性と遮熱性の両立をめざしたというユニークなアイテムなんです。
ライターまつだ
本当に蒸れずにいられるのか?
直射日光のジリジリ感は軽減されるのか?
登山コーデとの相性は?
気になるあれこれを確かめるべく、真夏日にじっくり試してきました!
ステンレスメッシュのアイテムを真夏日に徹底検証

検証したのは、最高気温36℃の真夏日。風はときどき吹くものの、立っているだけで汗が噴き出るような暑さの中、「ステンレスメッシュ フィールドキャップ」の実力を検証しました。果たして、熱中症対策にどれほど頼れるアイテムなのでしょうか。
着用感|驚きの生地の柔らかさと軽さ

通気性や遮熱性の前に、まずは気になるのは着用感。多少の金属的な質感はあるのだろうか?とやや心配でしたが……
一般的なポリエステル素材と同じように、さらりとした肌触り。柔らかくて、コンパクトに折りたたむことができます!

また本体もとても軽く、かぶってるのを忘れるほどのつけ心地。
見た目はちょっとメタリックなので「目立つかな?」と思っていましたが、実際にかぶってみるとほんのり光沢のあるグレーの帽子といった感じで、意外と控えめな印象。登山コーデにもすんなりなじみました。
通気性|抜群の通気性で蒸れ知らず

通気性を比べるため、帽子の内側にティッシュをつけ、外側からサーキュレーターの風を当ててみました。
すると、ステンレスメッシュのキャップ(左)はすぐにティッシュが浮き上がったのに対し、ポリエステルのキャップ(右)はわずかに揺れる程度。ステンレスメッシュのほうが明らかに通気性に優れていることがわかります。

さらに湿気の抜けやすさを比べる簡単な実験をしてみました。
100℃のお湯を入れたコップの上にキャップを置き、さらにビニール袋をかぶせます。するとステンレスメッシュのキャップは約30秒ほどで袋の内側が曇りはじめ、水滴がついてきました。一方、ポリエステルのキャップは、水滴ができるまで約1分30秒ほどかかる結果に。
ビニールを外してみると、ステンレスメッシュのキャップは外側に水滴がついていた一方で、内側はさらりとしたまま。水蒸気をしっかり外に逃がし、内側に熱や湿気をため込まない構造になっていることがわかります。
遮熱性|メッシュでも太陽光はしっかりブロック

これほどまでに通気性がよいとなると……逆に強い日差しによる温度上昇は大丈夫なの?とちょっと心配になります。
そこで、本商品を直射日光下に15分置き、帽子内部の温度変化を実験しました。
クマのぬいぐるみの頭部にステンレスメッシュ フィールドキャップを被せ15分。結果、帽子内部の温度が4℃以上も低下していました!
同様の実験をポリエステル素材で行なったところ、15分経過後2.8℃の低下。ステンレスメッシュのほうが、熱中症対策には効果的なことが確認できました。
フィールドレビュー|風が通るから頭部が爽快!

着用して運動したときの快適性を試すため、真夏日に20分ほど着用して歩いてみました。
ステンレスメッシュのキャップは、風が吹くと「頭が涼しい!」と感じるほど通気性が高く、汗をかいても蒸れずに快適。
頭に熱がこもらないおかげか、体全体の暑さもいくらか和らいだように感じます。頭部は体温調節の要といわれるだけに、頭部を涼しく保つことが全身のラクさにもつながったのかもしれません。
一方、ポリエステルのキャップは内部に熱がこもって、歩いている最中も頭部に暑さがこもっていく感じがあり、何度も帽子をとって汗を拭いてしまいました。