COCOHELI 山岳遭難対策制度(ココヘリ) 550万円までの捜索救助を実施 入会金1,100円OFFで申込む
雪山ガチ検証!finetrack新作ハードシェルでみつけた“最初の一着”の答え

雪山ガチ検証!finetrack新作ハードシェルでみつけた“最初の一着”の答え

雪山用シェルは、メーカーごとのモデルや価格帯も幅広く、「何を基準に選べばいいのかわからない」と感じやすい装備のひとつ。とくに雪山をはじめたばかりの頃は、フィールドのイメージが掴みにくく、自分に合ったモデルを選ぶのは難しいものです。

本記事では、スノーハイクから標高2,000m程度の雪山をカバーするfinetrackの新作ハードシェルに注目。実際のフィールド使用からみえた「雪山を楽しむ」ための理想的な一着を紹介します。

本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。

目次

出典表記のない画像はすべて筆者撮影

雪山デビューで悩みがちな“シェル選び”

白銀の雪山

今年こそ雪山デビューを叶えたい──。

そう考えたとき、多くの人が立ち止まりやすいのが“装備選び”ではないでしょうか。なかでも、雪山の厳しい環境から身を守るハードシェルは欠かせない存在ですが、性能を追い求めるほど価格も大きく跳ね上がります。

エバーブレスプリモを着用する登山者

一方で、「スノーハイクが中心」 「3,000m級の稜線を想定したフルスペックモデルまでは必要ない」と感じている人も多いはず。それでも、安心できる防風・防水性や耐久性など、押さえるべき機能性は必ず備えておきたいものでもあります。

この冬、finetrackが提案する「エバーブレスプリモ」は、スノーハイクから中級山岳域の雪山で求められる確かな機能を備えつつ、手が届く価格帯に抑えられた一着。性能と価格の両面で、ハードシェル選びの悩みを解決してくれる存在です。

必要な性能だけを選び取った、“ちょうどいい”設計

エバーブレスプリモのジャケットとパンツ

エバーブレスプリモは、近年増えている「もっと気軽に雪山を楽しみたい」という登山者の声を起点に開発されました。過剰なスペックを付与するのではなく、低山から北八ヶ岳や谷川岳、安達太良山といった標高2,000m程度の雪山で必要な性能を見極め、機能を取捨選択。

防水透湿性や防風性、雪山での操作性など、安全に直結する要素はしっかり確保しつつ、実用性を重視したシンプルな設計にまとめられています。

しなやかさと高い防水透湿性が魅力のオリジナル素材

エバーブレスプリモとfinetrackのロゴ

採用生地は、finetrack独自の防水透湿素材「EVER BREATH(エバーブレス)」。高い防水性と透湿性を両立しながら、ハードシェルとしては珍しい、しなやかさとストレッチ性を備えているのが大きな特徴です。

エバーブレスプリモの構造

提供:finetrack

エバーブレスは、メンブレンの両面に生地を配した3レイヤー構造を採用しています。この構造によって、山岳での使用に求められる強度と耐久性を確保。さらに、表地と裏地の素材や厚みを用途に応じて最適化することで、季節やアクティビティに適した性能バランスを実現しています。

ライター 橋爪

確かなスペックを備えた高機能素材です!

ただ、気になるのは新作のプリモが「どんな特徴があって、どんなシーンで使いやすいのか」というところ。

それを確かめるべく、実際に雪のフィールドで試してきました。

「必要十分」という安心。堅実で信頼できるウィンターシェル

エバーブレスプリモを着て雪山を歩く人

今回、テストをおこなったのは12月下旬の北八ヶ岳。歩いてみて感じたのは、堅実な仕上がりと扱いやすさを兼ね備えた、“雪山を存分に遊べるシェル”だということです。

軽やかな着心地で行動を支えながら、風雪にさらされる場面ではきちんと身体を保護。そのバランスが心地よく山にマッチし、装備に振り回されることなく雪山を楽しめました。雪山エントリーから中級者まで、安心感を持って使い込める一着だと思います。

「エバーブレスプリモ」はこんな人におすすめ!

・これから雪山に挑戦したい、または雪山を始めたばかりの人
・スノーハイクや森林限界を超えない雪山登山を中心に考えている人
・ハードシェルに動きやすさや軽快な着心地を求めたい人
・過剰なスペックではなく、安心できる性能を現実的な価格で選びたい人

ライター 橋爪

突出した機能で主張するタイプではありませんが、必要な場面で確実に役割を果たしてくれます。

着続けられるハードシェル

エバーブレスプリモを着て岩を登る

ジャケットは「ヨコ127%」のストレッチを採用。身体の動きにも柔軟に対応します。

まず印象に残ったのが、ストレスを感じさせない着心地と動きやすさです。筆者自身、雪山へ出かける機会は多いものの、一般的なハードシェルに見られるストレッチ性の乏しさや、厚くガサついた着心地がどうも煩わしく、「必要な場面だけで着用する」のが基本スタンスでした。

しかしエバーブレスプリモは、ストレッチ性を備えたしなやかな生地と肩や脇下などに施されたパターン設計により、ハードシェルの着心地が苦手な人でも苦なく着用し続けられます。また腕を大きく上げる動作でも突っ張りがなく、岩場や段差のある場面でも自然な動きを妨げません。

エバーブレスプリモを着て段差を上がる

パンツは「ヨコ121%」 「タテ112%」のストレッチを備えています。

そして、パンツも十分なストレッチ性を備え、大きな段差を越える場面や足を高く上げる動作でも窮屈さは感じられません。上下ともに、雪山で行動をしっかりと支える自然な動きが高ポイントでした。

ライター 橋爪

身長169cm、体重60kgの体型で、ジャケットはMサイズ、パンツはシルエットをすっきり見せたかったためSサイズを選択。ジャケットはほどよいゆとりがあり、パンツは厚手のインナーを着ていた分もあり、ややタイトな印象でした。

シェルの機能を最大限に発揮するためにも、キツすぎずゆったりすぎずのサイズ感が重要なので、一度試着してみるのがおすすめです!

過酷な環境でも必要十分な安心感がある

エバーブレスプリモを着て樹林帯を歩く人

そして、雪山で重要となる防水性や防風性についても、“エントリー向け”という言葉から想像する以上に余裕を感じさせる性能でした。

長時間行動でも頼れる防水性能

エバーブレスプリモが撥水する様子

雪の吹き上げや湿った雪が当たる場面でも、生地が水分を受け止め、内部まで染み込む感覚はありません。撥水加工が施された表地は気持ちいいくらいに水滴を弾き、長時間の行動でもシェルはドライな状態が保たれていました。

強風下でも風をしっかりシャットアウト

強風下でエバーブレスプリモを着用する人

ジャケット20デニール、パンツ50デニールの表地構成で、ライトモデルながらも十分な生地厚が確保されています。風速10m/s程度の環境でも、冷気がシェルを通して衣服内に入り込む感覚はなく、冬の強風下であっても、身体を守る壁になってくれるでしょう。

軽量コンパクトで携行性も良し

エバーブレスプリモの収納性

メンズモデルの重量がジャケット約400g、パンツ約445gと、雪山用シェルとしてはかなり軽量な部類です。収納時も過度に嵩張ることはなく、比較的コンパクトにまとめやすい印象。使用しない際にバックパックへ入れても、スペースを大きく圧迫しにくいと感じました。

ライター 橋爪

冬季の雪山だけでなく、初冬や残雪期の山でも使いたいですね!

激しい運動でも蒸れにくく、着こなしやすさも魅力!

エバーブレスプリモを着て急登を上がる人

行動中も衣類内が蒸れにくく、着用したまま歩き続けることができました。急登で発汗量が増えた場面や、樹林帯で体温が上がったときでもムレは抑えられており、透湿性は安定して機能。一般的な厚手のハードシェルと比べて、汗は抜けやすい印象を持ちました。

エバーブレスプリモを羽織る人

またベースレイヤーやミッドレイヤーを調整することで、朝夕の冷え込みと日中の気温上昇といった気温差の大きい日にも対応しやすく、状況に応じた着こなしがしやすい点も魅力です。

長時間の山行でも着心地が大きく損なわれることはなく、全体を通して安定した快適さが続いていました。

快適さをプラスする「リンクベント」

エバーブレスプリモのリンクベント

行動中の熱気も、ファスナーを開けることでスーッと逃すことができました!

ジャケット、パンツともにfinetrack独自の換気システム「リンクベント」を備えています。同社のミッドレイヤーやミッドシェルと同じ位置に開放口が設けられているため、連動して解放することで下層のレイヤーまで効率よく換気をおこなうことが可能です。

ジャケットは、胸に近い位置に配置されており、行動中でも手が届きやすく、バックパックやハーネスと干渉しにくい点が特徴。歩行中でも開け閉めしやすく、細かな温度調整がおこなえました。

パンツは、裾口から太もも付近まで大きく開くダブルファスナー仕様のベンチレーションを両サイドに配置しています。フルオープンにはなりませんが、十分すぎる開放量があり、行動中のムレ軽減にしっかりと貢献してくれます。

ライター 橋爪

エントリー向けハードシェルはベンチレーションが省かれるモデルもありますが、プリモは換気機能を備え、快適性がよく考えられています。

ハードシェルは雨雪の有無に関わらず着る場面が多く、雪山では行動中に思っている以上に汗をかくため、ベンチレーションが活躍する場面も多いでしょう。

1 / 2ページ