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安全な親子登山に取り入れたい「キッズ用登山靴」!わが子にぴったりな靴の選び方と、おすすめの5モデル

子どもを誘って山に行こう!と思い立ったとき、保護者にとって「子ども用の登山道具をどこまで買いそろえるか」は悩ましい問題です。普段使いもできるレインウェアやバックパックならまだしも、登山靴は使用頻度も限られるため、高機能のものを購入すべきかどうか迷ってしまうかもしれません。

今回は、子どもに登山靴って本当に必要なの?という疑問にお答えしつつ、わが子にぴったりな登山靴の選び方やおすすめのモデルをご紹介します。

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目次

子どもに登山靴を買うべき理由

様々なタイプの登山靴
撮影:まつだしなこ

子どもにとっては軽くてソールが柔らかいスニーカーのほうが動きやすいのではないか、と感じるかもしれません。しかし、活発で、時として想定外の動きをする子どもこそ、登山靴があると安心なのです。

山道において、スニーカーよりも登山靴が優れているポイントをご紹介します。

怪我の防止

子どもの足首のけが
出典:PIXTA

子どもは急に走り出したりあえて不安定なところを歩いてみたり、保護者からするとヒヤヒヤする行動をとることがあります。

登山靴は足首をしっかり固定し、捻挫といった怪我から足を守ってくれます。岩などにぶつけやすいつま先や踵を保護する設計になっているのも登山靴の特徴です。

また、滑り止め機能がある厚手のアウトソールは、岩や木の根で滑って転倒することを防いでくれるのです。

足元を雨による浸水や、汗による蒸れから守る

ぬかるんだ悪路を歩くこともある
出典:PIXTA

山の天気は変わりやすく、急に雨が降ってくることも。ぬかるんだ道を歩き靴の中が濡れると、子どものテンションは急降下。防水機能は山道を快適に歩くために必要な基本的な機能です。

また、靴の中の水分を外に逃がしてくれる透湿性も重要な機能です。足というのは意外と汗をかいているもの。透湿性の高い靴を履くことで、靴の中の蒸れを軽減し不快感を和らげてくれます。

長時間の歩行による疲労の軽減

座り込む子ども
撮影:まつだしなこ

一見、登山靴はソールが厚くスニーカーに比べて靴全体の重量もあるので、足が疲れやすいのではと思うかもしれません。

ところが実は、ソールがしっかりと厚い方が足や砂利によるダメージから足を守ってくれるので、長時間の歩行においては疲れにくいのです。

子どもが「足の裏が痛くて歩けない……」と座り込んでしまう困った事態を避けるためにも、登山靴で足を保護し、疲労を軽減する工夫をする必要があるのです。

わが子にぴったりな登山靴のタイプはどれ?

足のサイズを測る
出典:PIXTA

キッズ登山靴と一言に言っても、メーカーによって特徴はさまざま。どのタイプの登山靴を選べば良いのでしょうか。

わが子にぴったりな登山靴を保護者が選ぶポイントは、「どんな道で、どれくらいの距離を歩くか」というイメージを持つことです。想定する登山プランによって、ぴったりな登山靴のタイプが変わってくるからです。

カットの長さ|歩く場所によって選ぼう

登山靴のわかりやすい違いといえばカットの長さ。カットの長さは大きく分けて「ローカット」「ミッドカット」「ハイカット」の3パターンがあります。
ハイカットモデルのキッズ用登山靴は数は多くないので、ここでは「ローカット」「ミッドカット」それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

カットの種類適したシーンメリットデメリット
mont-bell ラップランドストライダー
提供:mont-bell ラップランドストライダー Kid’s(ライトグレー)
ローカット本格的な山道というより里山のハイキングから始めたいという場合登山靴が初めてでも履きやすい。
山以外のアウトドアシーンでも活躍する。
足首が固定されないので怪我のリスクは高まる。


提供:mont-bell ラップランドブーツ Kid’s (ブルー)
ミッドカット凸凹道や岩がゴロゴロした不整地を歩きたい場合足首をしっかり固定し怪我を防止する。
歩行中に小石や砂が靴に入り込まない。
靴の重量や硬さに慣れるまでに時間がかかる。

荷物を持って長距離歩くならソールのしっかりしたものを

ソールの硬さの違い
撮影:まつだしなこ
(左がmont-bellラップランドブーツ、右がCaravanJR(旧モデル)です。同じくらいの負荷をかけてもソールの曲がり方は異なっています)

ソールの硬さも重要なポイント。実際に硬さを確かめてみるとスニーカーのように簡単に曲がるものから、つま先で小さい突起に立ってもソールが曲がらないものもあります。

歩く距離が増え、岩場も歩くようになったら硬めのソールがおすすめ。ソールが硬い方が荷物を持っての長距離歩行でも疲れにくいからです。

子どもの足に合う登山靴を選ぶコツ

試し履きでつま先が余っていないことを確認する。
撮影:まつだしなこ

登山靴選びにとって最も重要なのは「足に合うか」です。しかし、普段履き慣れていないタイプの靴だけに、子どもに「どう?履きやすい?」と聞いても「うーん、よくわからない」と答えが返ってくるのではないでしょうか。
子どもは足に合っているかどうか自分では判断しにくいもの。ここでは試し履きの時に大人がチェックしたいポイントをご紹介します。

ポイント1:履き心地は坂道で確認する

撮影:まつだしなこ

登山靴が足に合うかどうかは、なるべく山歩きと同じようなコンディションで確認しましょう。アウトドア用品の実店舗では簡易スロープが用意してあり、坂道を上り下りすることにより靴の中で足がずれないかをチェックできます。

オンラインショップで購入した場合も、必ず平地だけではなく傾斜のある場所でフィット感を確認する必要があります。

スロープに立った時に、上り坂ならつま先が余り過ぎていないか、下り坂なら踵に隙間ができていないかを大人が触ってチェック。

つま先が1cm以上余っていたり、踵に隙間ができていたら他のサイズを試しましょう。

ポイント2:正しい履き方をする

正しい履き方をする
撮影:まつだしなこ

試し履きの時から、正しい履き方をすることも重要です。踵をトントンと地面に打ち付けてしっかり靴の中で固定させた上で、テープや紐で足の甲から足首にかけて固定していきましょう。この時、踵がフィットしていればつま先は1cmほど余っている状態で大丈夫です。

正しい履き方をしないと、実際にフィールドに出たときに靴擦れが起きるということもあります。

お子さんに踵を立てた状態をキープしてもらい、保護者が靴の両サイドを足の中央に向けて寄せ合わせ、テープや紐でしっかり締めます。

ぴったり締めた上で
「動いた時に足の甲が痛くないか」
「靴の中で足の指を動かせるか」
と具体的な質問をしてみましょう。

ポイント3:履きやすさ、履かせやすさも要チェック

足を痛がる子ども
撮影:まつだしなこ

着脱も重要なポイント。キッズ用登山靴の締め方には、マジックテープだけのもの、コードとマジックテープの併用タイプ、靴紐タイプがあります。

着脱タイプメリットデメリット
マジックタープタイプの登山靴
マジックテープのみ
着脱しやすい。マジックテープ部分が劣化しやすい。
歩行中に緩みやすい。
マジックテープとコードの併用タイプ
コード・マジックテープ併用
足の甲をしっかり固定させやすい。
長時間の歩行でも緩みにくい。
コードを適切に格納しないと、歩行中に障害物に引っかかることも。
小さい子どもには着脱の難易度が高い。
靴紐タイプ
紐のみ
足に合わせて細かな調整がしやすい。しっかり結ばないとほどけてしまう。
小さい子どもには着脱の難易度が高い。

子どもとの登山においては、登山靴の着脱時にはちゃんとはけているか大人がチェックします。
ですので、子ども自身の着脱のしやすさと合わせて、大人が補助しやすいかどうかも重要なポイント。

人の靴紐を締める作業は、慣れないと意外と難しいものです。

機動力と快適性を両立!おすすめのキッズ用登山靴

未就学児から小学生(サイズ16~22cm)くらいまでの子どもにおすすめな登山靴と、それぞれの靴の特徴をご紹介します。
いずれも滑りにくいソールで機動力を提供し、防水機能で足元の快適性を確保している靴になります。

    mont-bell ラップランドブーツ Kid’s

    提供:モンベル
    サイズ16cm〜21cm
    重量206g(18cm)
    カラー2色展開

    mont-bellが独自開発したソール「トレールグリッパー®」を採用。大人の登山靴にも使われている高機能ソールは、優れたグリップ力を発揮し濡れた岩や木の根の上でも滑りません。アッパー素材も柔らかく足に馴染みやすいのが特徴。

    足首周りもクッションがしっかりしており、ミッドカットですが足首が擦れて痛くなることもありません。

    2箇所のマジックテープ(ベロクロ)を止めるだけで足が靴の中で固定される着脱の利便性もメリット。エントリーモデルとしてオススメです。

      KEEN リトルキッズ ターギーミッド

      サイズ15cm〜19.5cm
      重量(18.5cm)210g
      カラー7色展開

      防水ハイキングシューズとして定評のあるKEENのTARGHEE MIDのキッズ版なので、造りも本格的。

      アッパーの大部分の面積に布ではなく天然皮革を使用し、外部からの衝撃から足をしっかり保護します。

      特徴的なのは、コードを引っ張るだけでしっかり足の甲に靴をフィットさせることができること。しかもコードを引っ張ると自動的に踵に通したリボン状の紐も引き締められるので、踵が靴の中で固定されるという仕組みになっています。

      抜群のフィット感を求める方にオススメです。

        Columbia ユースファイアーキャンプミッド ツー ウォータープルーフ

        サイズ19cm〜24cm
        重量223g(19cm)
        カラー2色展開

        軽量でスニーカーライクで履きこなせるローカットタイプ。防水仕様を施したポリエステルメッシュを使用しているので、柔らかく足に馴染みます。

        高いクッション性のあるミッドソール(地面に接地するソールとアッパーの間の素材)を採用し、長時間履いていても足に疲労を感じにくくしています。

        登山だけではなく、キャンプや公園遊びなどアウトドア全般に使いたい人にオススメのモデルです。

          キャラバン CaravanJR

          サイズ19cm〜23cm
          重量290g(19cm)
          カラー2色展開

          この靴の最大の特徴は二重構造になっているインソール。

          成長期の子どもの足の成長に合わせて最大1cmのサイズ調整が可能なように、通常のインソールの下につま先の空間を埋めるための【アジャスタブル・インソール】を重ねて敷きます。サイズを調整しながら一足を長く履き続けることができるでしょう。

          ソールも剛性があるので、本格的に長距離を歩くことを目指しているならこちらのモデルがオススメです。

            Salomon X Raise Mid Gore-Tex

            サイズ19cm〜23.5cm
            重量278g
            カラー1色

            アッパー全体がメッシュ素材で柔らかく、抜群の通気性が特徴です。一方で、つま先や踵などダメージを受けやすい部分にはちゃんとプロテクション加工がしてあります。

            あらゆるコンディションの道でグリップを発揮する高機能ソールを採用しているので、ハイキングから登山まで幅広く使用できるでしょう。

            革を使った硬めの靴が苦手な方や、足の幅が広くアッパーの側面が硬いと足に合わない方などはこちらのモデルを試してみてはどうでしょうか。

            登山靴の機能を最大限発揮するために、合わせて買いたい道具

            登山靴の機能を最大限発揮し、長持ちさせるために靴と一緒に購入をおすすめしたい2つの道具をご紹介します。

            キッズ用の登山靴下
            撮影:まつだしなこ

            トレッキング用の靴下

            子ども用の靴下としては決して安くはない商品ですが、登山用靴下を履くか履かないかでは、疲労感に劇的な差が出ます。

            厚手でクッション性があり、足をしっかり保護してくれるのが登山用の靴下のメリットです。

            また、靴の中で足が蒸れることを防いでくれる役割もあります。足の蒸れは、冷えや靴ずれの原因にもなります。

            お手入れ用ブラシ

            登山靴を長持ちさせるためには、使用直後のお手入れが肝心。

            特にソールとアッパーの繋ぎめに泥がついたままだと、そこから劣化が始まりソールが剥がれ落ちる原因にもなります。毎回靴を洗うのは大変ですが、少なくとも靴用ブラシで泥汚れはすぐ落とすようにしましょう。


            ▼メンテナンス方法についてはこちらの記事をチェック

            優れた道具は、良い体験をサポートする!

            山を登る子どもと登山靴
            撮影:まつだしなこ

            せっかく子どもを登山に誘っても、怪我をしたり足が疲弊しては登山が残念な思い出になってしまうことも……。

            「何度か山に行って、続けるようなら登山靴を買おうかな」と考える方もいるかと思います。しかし、最初の体験こそ最高の体験にすることが、これからも登山を続けたいと感じるきっかけになるのではないでしょうか。

            優れた登山靴は、きっと子どもの登山体験を楽しい思い出にしてくれるでしょう。

            キッズの登山靴が気になる人にはこちらもおすすめ