子どもと一緒なら持っていきたい!《安心3アイテム》で笑顔あふれる親子登山を

2021/05/20 更新

子どもと一緒に山へ行ってみたい。でも、ちゃんと登れるのかな、山を楽しんでくれるかわからない……と悩みや疑問をもっているパパママは多いもの。そこで今回はパパ登山講習会も開いている、近藤謙司ガイドに「安全に登山を楽しむために、重宝するアイテムや意識すべきポイント」を教えていただきました。親子登山をしたい人、必見ですよ!


アイキャッチ出典:PIXTA

子どもとはじめての山登り!親が準備すべきことって?

出典:PIXTA
いざ、子どもと一緒に山へ行こう!と考えた時に、大人と同じように計画をしていいのでしょうか。子どもと一緒だからこそ用意した方がいいものってあるのかな……と不安や疑問が尽きないパパママ登山者はきっと多いもの。

子どもの安全対策で、安心&楽しい登山を!

YAMA HACKの読者へ親子登山についてのアンケートによると、「お子様と一緒に山へ登る前に知っておきたいことはありますか」の回答で多かったのが、

・追加で持っていきたいアイテムを知りたい
・子どもが歩くと危ない箇所を知りたい
・大人だけの登山とは、違う点や注意すべきポイントを知りたい

という子どもの安全管理に悩む声でした。

そこで今回も、パパ登山講習会を開いている近藤謙司ガイドへインタビュー。子どもを連れて安全に登山を楽しむために、重宝するアイテムや意識すべきポイントを教えていただきました!

撮影:YAMA HACK編集部
<近藤 謙司さん プロフィール>
国際山岳ガイド連盟認定山岳ガイド・日本山岳ガイド協会の理事
高校から本格的な登山をはじめ、世界最高峰であるエベレスト(チョモランマ)を踏破。
一般の人もエベレストへ挑戦できるようにと、自身で株式会社アドベンチャーガイズを設立し、 多くの人を海外の名だたる山々へ案内。
高山だけでなく低山でのツアーや講習会も開催。登山の安全や魅力を普及させる活動もライフワークとしている。
著書に『ぼくは冒険案内人』『エベレスト、登れます。』など多数。
▼近藤謙司ガイドへの前回インタビューはこちらをチェック

子どもが笑顔で歩けるように!意識したい3つのポイント

まずは子どもがどんなところで「こわさ」や「不安」を感じるのかを知ることが大切です。その上で、アイテムを選んだり、当日配慮してあげたりと子どもが安心して楽しめる環境が作れます。そこで、パパママが意識したいポイントは3つ。


それは《ペース・目線・レベル》を子どもに合わせてあげることです。それぞれ詳しく見てみましょう。

①ペース配分を子どもに合わせることで安全に
「山頂まで行きたい」あるいは「行かせてあげたい」と考えたペースを配分は、ムリをさせてしまうことも。最初は山頂まで行けなくても、「自然を楽しむ」ことを目標に子どもの進むペースに合わせましょう。

②目線の高さや体格差に気を配ることで事故を防ぐ
大人にとってはただの段差であっても、子どもからすれば大きな障害に感じられることも。段差で手をかしてあげたり、声をかけてあげたりと子ども目線で気を配ってあげることで、安心して山を楽しめます。

③天候状況や山のレベルも子どもに合わせよう
いきなりレベルの高い山や悪天候の中行くと、山=こわいとなってしまうことがあります。最初は子どもの体力や天候状況も考慮した上で決行するのが◎。そうすれば子どもにとって、楽しい思い出となるでしょう。

親子での登山を考えたら、まずはこの3つのポイントを念頭においておきましょう。さらにあると安心できるオススメのアイテムを伺いました。

いつもの山道具にプラスして持っていきたいものは?


出典:PIXTA
迷子になってしまったり、足を踏み外して転がり落ちてしまったり、目を離していないつもりでも一瞬で危険に巻き込まれてしまう可能性があります。そんな緊急時に備えるために、いつもの登山アイテムにプラスして「子どもと一緒に行くからこそ」持っていきたい装備があるんです。

それは……以下の3アイテム!

■子どもが転がり落ちないように!歩行をサポートするアイテム
・ロープ

■子どもが迷子に!そんな緊急時用に用意しておきたい2アイテム
・笛
・ライフビーコン

ただし、どれもいざという時に使えなくては意味がありません。事前に子どもと使用方法を確認しておくことが大切。用意しておくと安心の理由とその使用方法をそれぞれご紹介していきます。

「こわくて歩けない」もこれで解決!親子で安心のロープ

撮影:YAMA HACK編集部
大人は簡単と感じる山道でも、足を踏み外せば転がり落ちてしまったり、急な階段だったり、子どもにとっては「こわい」と感じるポイントがたくさん。足場の悪い場所や滑りやすい場所では、ロープでつながっておくだけで親子ともに安心して歩けます。

嫌がる場合には、一緒に鈴をつけてあげると喜んでくれることも。親も鈴の音で存在を確認しやすくなるので、オススメですよ。

装着イメージ|ロープでシートベント(ハーネス)を作成


撮影:YAMA HACK編集部

①まずは大人にロープでシートベント(ハーネス)を結び、装着
(※シートベントの結び方は下記記載の動画を参照)
②次は子どもに装着
③それぞれのシートベントを別のロープまたはカラビナを使ってつなぐ
④完成

使い方|転倒すると危ない場所や足場の悪い場所でつなげよう

お互いに装着したシートベントをつなげて、一定の距離を保ちながら進んでいきます。平坦な道では使用しなくてもOKですが、木の根や岩場などの足場が悪い場所、すぐ隣が崖になっている場所などで使うと安心です。

上りと下りでは注意するポイントが異なるので、画像とともに詳しくみてみましょう。

■上り
撮影:YAMA HACK編集部
親が先行します。子どもと離れすぎたり、急がせすぎたりしないよう、歩幅やペースに注意しましょう。

■下り
撮影:YAMA HACK編集部
下りでは、子どもを前に歩かせます。転倒した場合に大人が体が引っ張られないよう、ロープは山側にして手でもつのがポイント。後ろから励ましてあげたり、足の置き場を教えてあげたりと声かけも大切です。

▼シートベントの結び方は、動画をチェック

迷子時は笛を吹いて居場所を伝える!簡単&手軽さがうれしい


出典:PIXTA
迷子になった場合などの緊急時、居場所を知らせるために使用します。声よりも笛の音の方がよく聞こえるので、親子ともに1つずつもっておくといいでしょう。使い方も簡単。100円ショップなど手軽に用意できるのもうれしいポイントです。

使い方|子どもが鳴らす笛の音を頼りに居場所を探そう

撮影:YAMA HACK編集部
お互いの姿が見えなくなったら「ピーッ!」と笛を吹いて、居場所を伝えます。
子どもが移動すると危険な場合もあるので、親が動いて「笛の音源」を探すようにしましょう。

はぐれたときにもパニックにならないよう、事前に親子で練習しておくことも大切。また、ザックのポケットなど取り出しやすい場所に収納しておくと、すぐに使えて安心です。

さらに素早く正確に!ライフビーコンで迷子リスクを抑える

撮影:YAMA HACK編集部
発信機の携帯により、素早く正確なヘリ捜索を可能にした会員制の山岳捜索サービス「ココヘリ」。そのサービスのひとつである「ライフビーコン」を、Bluetooth通信機能でスマートフォンと連携します。専用のアプリを使えば、電波の強弱から発信機の位置を探索可能です。

最大通信距離は200m。離れてしまったときに通知くるので、より早く子どもと離れたことに気づくことができます。

ファスナーやパンツのベルトループなど、必ず身につけていられる場所につけておくと安心です。
※なるべく地面と地肌から離れた位置につけていただくとより通信距離が伸びます。

設定方法|事前にアプリをダウンロードしておこう


作成:YAMA HACK編集部(※画像をクリックすると拡大します)
ライフビーコンの使用には、スマホの事前設定が必要です。あらかじめスマホにアプリをダウンロードして、発信機の登録をしておきましょう。

使い方|アプリの数字から発信器のありかを探す

作成:YAMA HACK編集部

①万が一、子どもの姿が見当たらなくなった場合にアプリを起動
②周辺をぐるりと移動し、数字がより大きく反応する方向へ進む
③100に近い数字が出れば、すぐ近くに見つけられるでしょう

ここで表している数値は距離(m)ではなく、発信器とスマホとの位置関係のこと。最大値は100で、数値が大きいほど「ライフビーコンの発信場所=子ども」に近いことを表します。

ココヘリにはライフビーコン以外にも、より強い電波の発信器の携帯によって、ヘリ捜索ができるサービスも。いざという時のために、持っておくと安心ですね。

▼ココヘリについてはこちらをチェック


親子で思い切り登山を楽しむために!事前準備は抜かりなく

出典:PIXTA
アイテムを用意したり、意識を変えてみたりと準備や対策をしておくことで、子どもはもちろん、親も安心して山を歩けるようになります。いきなり山へ行くのではなく、自然公園やキャンプ場などの身近な場所からはじめて、様子を見てみるのもいいかもしれません。
子どもと足並みをそろえて、一緒に登山を楽しんでいきましょう!

▼この記事を読んだ人はこちらもチェック

関連する記事

関連する山行記録 byヤマレコ

この記事が気に入ったら
「いいね!」をしよう
高橋 典子

ハイクとミニマルキャンプをこよなく愛するフリーライター。次はどこに行こうか、9歳の息子と地図を眺めるのが日課。最近は、山岳気象予報に興味津々!

登山専用コミュニティサイト「ヤマレコ」