柔らかさはまるでダウン!パタゴニアの化繊インサレーション「マイクロ・パフ」

2021/03/10 更新

登山のレイヤリングで必須のミドルレイヤー。フリースやソフトシェルなど様々なタイプがある中で、近年人気を集めているのが化繊インサレーションです。パタゴニアの「マイクロ・パフ」は保温性と行動性、さらにはダウンのような軽く柔らかな素材感まで備わった高機能ウェア。実際に着用し、その魅力を体感してみました。おすすめシーンや特徴・機能を紹介します。


アイキャッチ画像撮影:筆者

冬季のミドルレイヤーは“中綿入り”がおすすめ

撮影:Taro Kakumu
行動中に着用する「ミドルレイヤー」は保温と汗の排出を目的とし、登山において必要不可欠な存在。フリースやソフトシェルなどが定番でしたが、近年では中綿入りウェア「化繊インサレーション」も人気を集めています。

撮影:筆者(メンズ・マイクロ・パフ・ジャケット ¥35,200[税込])
そんな化繊インサレーションウェアは、“保温性の高い行動着”として特に気温の低い秋冬に活躍します。

その反面、化繊の中綿にはダウンほどの温かさや軽さ、ふかふかとした質感はないものとされ、着心地はあまり重視されてきませんでした。

そんな従来の化繊インサレーションの概念をくつがえし、ダウンの着心地を実現したのが今回紹介するパタゴニアの『マイクロ・パフ』です。

軽量で温かい行動着『マイクロ・パフ』の魅力とは?

プルマフィル
Austin Siadak© Patagonia, Inc.(女性の持っているヒモ状の繊維がプルマフィル)
『マイクロ・パフ』は2017年に従来モデルが大幅に改良されて再登場。中綿にダウンのような構造・質感をもつパタゴニアの独自開発素材「プルマフィル」を採用することで、高い保温性と、圧倒的な軽量性を備えた高機能ウェアの実現を可能にしました。

その特徴を詳しくみていきましょう。

1.アクティブに使い倒せる

マイクロ・パフ
Jason Thompson© Patagonia, Inc.
マイクロ・パフはパタゴニアの化繊インサレーションの中で、“重量に対する保温性”がもっとも高いという特徴があります。

そこに「耐水性」「耐風性」「透湿性」が加わることで、アクティブに使える信頼性の高い行動着に。冬山やアルパインクライミングのような極限の環境にも対応します。

2.夏山での保温着に

出典:PIXTA
3,000m級の山では夏でも朝晩の気温は氷点下近くなります。テント泊や山小屋でサッと羽織れる保温着がマイクロ・パフ。濡れにも強いので、雨のテント泊でも安心して使えます。

ダウンは濡れると保温性が低下する弱点がありますが、マイクロ・パフは悪天候にも適応。さすがに雨の日にアウターとして着ることはできませんが、雪山での停滞時など、ハードシェルの上にレイヤリングすることもできます。

3.まるでダウンのような軽さ

撮影:筆者(肩を上げた状態をベーシックにした立体裁断により、腕の動きもストレスがありません)
マイクロ・パフはジャケットタイプで重量が235g(Mサイズ)。軽量なダウンジャケットと比べても大差のないレベルです。着心地もダウンに近く、ふんわりとした軽さと動きやすさがあります。

撮影:筆者(収納は30秒ほどで完了。特に力も使いませんでした)
コンパクト性も申し分なし。ウェアは左ポケットにたくしこむことでポケッタブルに収納できます。

カラビナループ付きなので、クライミング時のハーネスにぶら下げておくのもOK。場合によっては、別で収納袋を用意したりそのままザックに詰め込むのも良さそうです。

実際の着用感は? マイクロ・パフを細かくチェックしてみた

ここからは実際にマイクロ・パフを着用し、その着用感やディティールをみていきたいと思います。




撮影:筆者(メンズ・マイクロ・パフ・ジャケット|モデル:身長169cm、着用サイズ:S)
実際に持つと、とにかく軽い!ふんわりとやわらかな質感です。

発熱素材を採用しているものを除き、ダウンや化繊インサレーション素材そのものは発熱しないため、着用後「暖かくなった」と感じるまでに時間がかかることが多いのですが、マイクロ・パフは袖を通すとすぐに暖かさがやってきました。「ダウンだよ」と言われたらそれを信じてしまうレベルです。

撮影:筆者(左:マイクロ・パフ・ジャケット 右:ナノ・パフ・ジャケット どちらもSサイズ)
『マイクロ・パフ・ジャケット』はほどよいフィット感のあるシルエット。アウターとして着ることを想定し、『ナノ・パフ・ジャケット』と比べて若干大きめの設計になっています。

シンプルな機能がディテールに光る!

機能を削ることで圧倒的な軽量性を実現したマイクロ・パフ。“必要最低限の機能”だけを残した、その機能美も注目したいところです。

撮影:筆者
フロントにはふたつのハンドウォーマーポケットを配置。ジッパー式でコードが付いているのでグローブを着けた状態での操作も容易です。

チェストポケットは備わっていないので、スマホなどは収納場所を考えた方が良さそうです。

撮影:筆者
内側の左右には伸縮性のある大型のドロップインポケットあり。ここはスノーグローブなどを入れておくためのポケットですが、ちょっとした小物を入れておくのに便利ですね。

撮影:筆者
裾まわりはシンプルな設計で、ドローコードなどの絞り機能は備わっていません。ただし、体にフィットする形状になっているので、今回試着した限りでは風の侵入は気になりませんでした。

撮影:筆者
袖まわりはフィット感のあるゴムバンド式。締めつけ具合も程よく、隙間から風が入ることや窮屈でストレスを感じる心配もありません。

マイクロ・パフはとにかくシンプルでウェアの調整も必要とせず、サッと着られてすぐに行動に移せるところがいいなと思いました。

「ナノ・パフ」や「マクロ・パフ」との違いは?

ナノパフ・マイクロパフ・マクロパフ比較
作成:筆者
パタゴニアでは「マイクロ・パフ」の他に「ナノ・パフ」「マクロ・パフ」といった似たような名前の化繊インサレーションが展開されています。それぞれの特徴を簡単にまとめてみました。
 
中綿の素材が異なる「ナノ・パフ」と「マイクロ・パフ」の保温性ついては、質量あたりの保温性は「マイクロパフ」がより高いのですが、製品としての2モデルの保温性は“ほぼ同じ”なのだそう。どちらが暖かいと感じるかは人よって変わりそうです。
 
ナノ・パフ:
街着から雪山まで、幅広く活躍する万能型

 
マイクロ・パフ:
ナノ・パフよりも質量あたりの保温性が高く軽量コンパクト。より登山での使用に特化している

 
マクロ・パフ:
高い保温性をもつアウタータイプ。雪山の行動着やダウン代わりの防寒着に

 
『マイクロ・パフ』と『ナノ・パフ』は見た目は似た製品ですが、中綿の素材が違い、位置付けも全く異なります。街着やキャンプなど、幅広いシーンで使いたい場合は『ナノ・パフ』を、登山メインで使いたい場合は『マイクロ・パフ』を選ぶのがおすすめ。『マクロ・パフ』は、『マイクロ・パフ』の保温性をより高めたモデルです。
 
▼ナノ・パフ・ジャケットについて詳しくはこちら

▼マクロ・パフ・ジャケットについて詳しくはこちら

「ジャケット」「フーディ」「ベスト」それぞれの特徴は?

作成:筆者
マイクロ・パフは「ジャケット」「フーディ」「ベスト」の3タイプがリリースされています。それぞれで適した用途が異なるので、使用シーンを想定して選択しましょう。
 

ジャケット
どれが良いか迷っている人はベーシックなジャケットがおすすめ。アウター・インナーのどちらでも使い勝手の良さが◎

フーディ
顔周りも防寒でき、アウターとしての着用が中心の場合におすすめ。夏山の保温着としても重宝

ベスト
場所を選ばず着られる用途の広さが魅力。街着やオフィスでの使用も。体幹を温めたい時にも便利

『マイクロ・パフ』のやわらかな着心地がたまらない!

撮影:筆者
マイクロ・パフで一番印象的だったのが、とにかくやわらかな着心地。登山のスタートからゴールまで、ずっと着ていたいインサレーションだと感じました。

ただ、注意しておきたいのが、マイクロ・パフの優れた保温性はあくまでも重量に対してのもので、「ものすごい温かいわけではない」ということ。ミドルレイヤーやアウターとして使える利点をしっかりと理解し、用途に応じて使い分けることが大切です。

とはいえ、「これさえあれば、何もいらない」という製品のキャッチコピーどおり、マイクロ・パフ・ジャケット一枚あれば、あらゆる登山シーンに対応するパートナーになってくれることは間違いなさそうです。

紹介した商品はこちら

サイズ感はアメリカ規格なので、普段のサイズよりもひとつ小さめを選んでみると良いですよ。
メンズ・マイクロ・パフ・ジャケット

メンズ・マイクロ・パフ・ジャケット
サイズ:XS~XXL
重さ:235g(Mサイズ)

 

XSSMLXLXXL
着丈737678818386
身幅525558646771
裄丈8890939598100
※実製品の寸法と若干異なる場合があります
※仕上がり寸法(平置き/cm)
 
Patagonia|メンズ・マイクロ・パフ・ジャケット

ウィメンズ・マイクロ・パフ・ジャケット
サイズ:XXS~XL
重さ:207g(Sサイズ)

 

XXSXSSMLXL
着丈707272757780
身幅464851535761
裄丈798184868991
※実製品の寸法と若干異なる場合があります
※仕上がり寸法(平置き/cm)
 
Patagonia|ウィメンズ・マイクロ・パフ・ジャケット

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橋爪 勇志

日本アルプスに囲まれた、長野県の伊那谷生まれ。登山好きな母親に連れられ、山を駆け巡って育つ。アルパインクライミングや沢登り、冬山縦走など、ちょこっとスパイスの効いた登山が大好き。

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