ザックまでいつも汗でびしょびしょ……登山時の背中の蒸れ、どうしてる?
ザックを背負うと、どうしても背中が蒸れる! 服もザックもびしょびしょで、歩いている最中はもちろん、ザックを背負い直すときなんて本当に不快ですよね。
どんなに速乾性のあるシャツを着ても、ザックと背中がくっついているとどうしても蒸れてしまいます。この問題…何とかならないのでしょうか?
ザックと背中に隙間をつくる“背面通気システム”が気になる~!
調べてみると、背中とザックに隙間があったり、背中部分がメッシュになっているなど、蒸れにくい工夫をこらした背面通気システムを搭載したザックが各メーカーにありました! 実際の背負い心地や通気性が気になるところ。
編集部 荻原
編集部 大迫
編集部 荻原
編集部 大迫
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背中に“隙間”があると本当に蒸れにくい? パッドタイプのザックと比較検証してみた!
背面通気システムの実力を試すべく、[左]背面パッドタイプのザック30Lと[右]背面通気システム搭載のメッシュタイプのザック35Lを比較検証してみることに。
検証方法&条件
900mlのペットボトル10本を入れた状態で背負い、階段の昇降を続けます。5分経過した時点での背中の汗のかき具合をチェック。
それでは、検証スタート!
まずは、パッドタイプのザックを背負って走る、ひたすら走る。
いい走りっぷりですね。
5分が経過し終了。まだまだ余裕そうな表情を浮かべていますが、どのくらい背中に汗をかいているのでしょうか? 結果は後ほど。
30分ほど体を休めたあと、続いては、メッシュタイプのザックを背負って階段ダッシュ! こちらも5分間走り切りました。
それでは、気になる背中の状態をチェックしてみましょう!
違いは一目瞭然!


[左]の背面パッドタイプを背負って走った後の背中は、Tシャツの色が変わっている通り、たった5分間でも汗びっしょり。一方、[右]の背面メッシュタイプは、薄っすらと汗をかいてはいるものの、Tシャツに沁み込むほどではありませんでした。
編集部 荻原
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【背面パッドタイプ】
では、『背面通気システム』を搭載した“背中が蒸れにくいザック”には、どんな種類があるのでしょうか?
こだわりの『背面通気システム』を攻略!蒸れ知らずのおすすめザック大集合
蒸れにくい『背面通気システム』を搭載したおすすめのザックを、各メーカーのこだわりの機能とともにご紹介します。
<グレゴリー> ズール30
フリーフロート・サスペンションは、背面長が調節可能で、フレームにテンションをかけることで通気性を高めたバックパネルを使用しています。動きに合わせてヒップ・ベルトが旋回し、腰回りにスムーズにフィットして浮き上がるような感覚をもたらします。
スタイリッシュなデザインが印象的。携帯電話やサングラス、コンパクトカメラなどを収納できるポケットが付いているので、通勤からアウトドア、トレッキングまで幅広く使えます。30Lの他、35、40、55Lを展開。
<グレゴリー> スタウト45
背面は素早く調節できるので、毎回完璧なフィット感を得られるシステム。より空気の流れを増加し、涼しく快適に行動できます。ねじり柔軟性のあるデザインで、安定的な荷重移動をもたらし、エネルギー消費を抑えます。
流線型のデザインが目を引く、小屋泊にちょうど良いサイズ。寝袋を入れるスペースも十分にあります。背面のメッシュポケットはアクセスしやすく、素早く物を出し入れすることが可能。45Lの他に、35、65Lもあります。
<グレゴリー> バルトロ65
ヒップベルトとショ ルダーハーネスをそれぞれカスタマイズして独立して回転させることができるので、さまざまな動きにも適応。安定したフィット感を提供します。通気性メッシュに包まれた換気構造フォームのバックパネルにより、背中にザックを密着させても空気の流れを得られ、快適に歩行できます。
テント泊におすすめのバルトロ65。通気性の良い背面システムで夏も冬も快適に歩行できます。柔らかで滑りにくいパッドにより、ヒップベルトを正しい位置で保つことができ、安定した背負い心地。他に、75、85、100L、レディースモデルのディバ60、70、80Lもラインナップしています。
<ドイター> フューチュラ32
人間工学的に設計し腰をつかむようにフィットするシステム。背面には高い通気性のあるメッシュ素材やストレッチ素材を含め4種類以上の素材を使用しています。
日帰りハイキングの他、行程が長めのトレッキングに適したザック。荷物を積めると腰に荷重が伝達し、まるでザックが体の一部になったように快適です。二気室構造ですが、ジッパー式の仕切りで一気室のように使うことも可能。32Lの他、23、26、27、36、40、50+10、60+10Lと、女性モデルのSLとして、24、30、34、38Lも展開しています。
<オスプレー> アトモスAG50
頑丈に吊られたショルダーベルトと背面から、ヒップベルトまでシームレスメッシュでつながった立体構造。パック自体が体にしがみつく様な設計により、荷重をバランスよく分散します。パッドを最小限に抑えることで、メッシュと本体との間に隙間を設け、優れた通気性も確保しています。
1~2泊の登山に適した大型ザック。優れたフィット感と革新的な通気性が好バランス。荷物の重さを感じさせない快適な歩行ができます。
<タトンカ> スキル30
ザックの背面に組まれた「X」型のポールにテンションをかけることで、背中とザックの間に空間を作るシステム。背中とザックの接触部分が少なく高い通気性を確保できます。背面の空間はベルトを引っ張ることで自在に変更可能です。
日帰り登山や寝袋のいらない小屋泊に適したザック。小ぶりながら二気室構造で物を整理しやすく、ファスナーで一気室にすることもできます。タフで軽量な素材で、スピードハイキングにも対応可能です。
<ロウアルパイン> アルタス32
もう背中びっしょりにはなりません!
各メーカーとも、背中の通気性に特化したシステムを採用しているんですね! しかも、紹介したシステムはどれも背負いやすさやフィット感も兼ね備えていました。ぜひ参考にしていただいて、背中がびしょびしょにならないザックを選びましょう!