ユニクロのダウンは登山用にしても良いの?

でも、機能がいいのはわかるけど、正直出費を抑えたいという人もいるのでは?
そんな人に人気なのが、ユニクロが販売する『ウルトラライトダウンシリーズ』。
ダウンジャケットが1枚5,990円(税別)で購入できるので、「登山に着ていけるかな~?」と思っている人も多いんです。
でも、ちょっと待ってください!

いざ使ってみたら「めちゃくちゃ寒くて耐えられなかった」なんてことも、環境によっては起こりえます。
しっかりと、登山用との違いを理解した上で、使って問題ないかを判断してください。
ウルトラライトダウンはこんな商品!

公式ページを見てみると、
・驚くほど薄くて軽い着心地を実現。
・上質ダウンで抜群に保温性が高く暖かい。
・着丈を少しだけ短くしたので裾がすっきりし、襟もきれいに立ち上がる構造に変更。
・表地と袖のパイピングはマットな質感、ファスナーも目立ちにくく、落ち着いたデザインにアップデート。
・耐久撥水素材で雨をはじく。
・コンパクトなサイズで持ち歩きやすい付属のポーチ付き。
と記載されており、まとめると
・軽い
・コンパクト
・暖かい
・少量の雨ならOK
・見た目もスッキリ
という特徴を持った商品のようです。
これだけ見ると登山でも使えそうな気もしますが、もう少し詳しくみていきたいと思います。
調査①:暖かさ
暖かさの部分は、ウェアの作りを中心にみていきます。まずは実際に着てみた感想から

30分間じっとしていましたが、時折風が吹くと露出している部分が寒く感じるものの、特別冷えた感じはしませんでした。登山用のダウンを着ている時の、暖かい空気に包まれている感じとは違い、冷たい空気を遮っているだけというのが着用をした感想です。
ダウンの品質

■ウルトラライトダウン
640フィルパワー超(公式サイトには記載なしのため、メーカー確認)
■スペリオダウン
800フィルパワー
一般的に600~700フィルパワーのダウンが「良質」。700以上のものが「高品質」とされているため、どちらの商品も良質なダウンが使われています。
背中の短さが気になる。


袖にも若干の違いが


さらにジッパーの裏側を見てみると

【まとめ】
どちらも良質なダウンを使用。でも、細かい作りに違いがあるので、使用環境によっては注意が必要。
調査②:軽さ
多くの荷物を運ぶ登山においては、できるだけ荷物は軽いにこしたことはありません。スペリオダウンと比較しながら、重さを調査しました。
その差はだいたい500円玉2枚分

実際に着用すると重さの違いを感じます。ですが、休憩中に着用するのであれば、重くて疲れるということはない重さです。

【まとめ】
持っていく時の重さの差は約18g。重さに強いこだわりがなければ、気にしなくて大丈夫。
調査③:コンパクトさ
ザックの中に荷物を全て入れる登山では、なるべくコンパクトなものが収納性が良く好まれます。大きさは2回り分くらいの違いが

収納後の大きさは2回りくらいウルトラライトダウンが大きいです。

ちょっとした工夫でコンパクト化も可能

スペリオダウンの袋に入れることもできたので、大きさが気になる場合は、別の袋に入れるなどしてよりコンパクトにすることができます。
【まとめ】
収納サイズには違いがでるも、工夫次第でコンパクトにできる!
調査④:撥水性(はっすいせい)
基本的に休憩中などに着用するダウン。中のダウンが濡れてしまうと、保温力が失われるため、雨を弾く機能がついているのはうれしいですね。
ただし、防水機能ではないので、雨に濡れ続けると染みてきます。
【まとめ】
小雨程度なら○。でも、油断せずに雨が降ってきたらレインウェアを着よう。
調査⑤:見た目や着心地
あまり窮屈だと下にウェアを着にくかったりしますが、そういった部分はどうなのでしょうか?後はやっぱり見た目も気になりますよね。

■ウルトラライトダウン
街着としてスッキリとしたシルエットにするため、裾も短めになっています。特に窮屈感はないので、登山の休憩中に着ても不自由なく行動できます。ただし、細めのシルエットなので、中にたくさん着込みたい場合は、普段より大きめのサイズを選んでおくとよいでしょう。
■スペリオダウン
ダウンの下にもウェアを着込みやすいややゆったりめのシルエット。たくさん着込めそうなのは、こちらです。
また、スペリオダウンの方が空気を含んでしっかりと膨らんでいるように見えます。これは寒い所で使った時の暖かさに、違いが生まれそうですね。
異なるキルティングパターン

■ウルトラライトダウン
・部屋が大きく膨らみやすい縫い方を採用。ダウンは膨らんで温かい空気の層を作り保温するため、大きく膨らむというのは暖かさを確保できる。
■スペリオダウン
・縦横に縫い目があるので中綿が入っている部屋が小さく、ダウンが片寄りにくい
・縫い目を少なくすることで、軽量化とコールドスポット(冷えやすい部分)を減らしている
ジッパーにも違いが

サイドポケット部分のジッパーも同様の作りですが、ウルトラライトダウンはジッパーが正面から見えないようになっているので、見た目がスマート。
【まとめ】
見た目がスッキリしているのはウルトラライトダウン。たくさん着込む必要がなければ、問題なし。
結論:試す価値アリの優秀なコストパフォーマンス!

もちろん、スペリオダウンのほうが高スペックでしたが、ウルトラライトダウンの価格は約半分。それを踏まえると、コストパフォーマンスに優れた魅力的な商品だと思います。
もし、ウルトラライトダウンを山で着用する場合は、他のウェアとの組み合わせや『自分が行く山で使っても大丈夫か?』という部分を考えて、選んでみてください。
スタッフバッグを使えば、ダウンをさらにコンパクトに!
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