山泊の歯みがき、どうしてる?

しかし日常とは違う限られた条件の中で長い時間生活するのですから、当然のことながらいくらかの制限は避けられません。山には守らなくてはいけないルールやマナーがあります。
普段どおりにはいかない、歯みがきルールの理由とは?

生活の基本ともいえる歯磨きが、山ではなぜできないのか。まずは改めてその理由を考えてみましょう。
【①水の節約】

テント泊でも、自分で運び上げた限られた水だけで、食事や飲料をまかなわなくてはならない場合も多く、歯みがきに使う水は、まっ先に節約の対象になるでしょう。
【②水による環境への影響】

歯みがき粉の成分の多くは化学物質で、自然界では分解されません。そのまま多量に流せば生態系に影響が出るのはもちろん、下流域にも影響を及ぼすことになります。

「山には何一つ残さない」
自然にもほかの人にも迷惑をかけないために、これが山に登る人に求められる、最も基本的で一番大切なルールです。
自然にやさしいオーラルケアの方法は?

さらに、長い時間歯みがきをしないと、口内で発生した歯周病菌が歯ぐきの血管から体内に入り込んで、関節リウマチや脳梗塞、心臓病などを引き起こす可能性まであると指摘する専門家も。

では、満足に歯がみがけない状況を補うために、実際にはどんなことができるのでしょうか? いくつかの方法を具体的に考えていきましょう。
①ガムで口の中をすっきり

クラシエフーズから発売されているガムは、実際に噛んでみるとかなり甘さを抑えたすっきり味。長時間噛むことで効果がアップするそうですが、結構硬めなのと味が比較的早めになくなるので、「歯のために噛む」という目的を意識する必要がありそう。でも効果は実感できる「本格派」という印象です。
ムシ歯予防を意識するなら、キシリトール配合のガムがおすすめ。キシリトールは白樺などの樹木や植物から作られる甘味料で、食後の歯の再石灰化を助けムシ歯予防の効果があると認められた「特保(トクホ)」食品です。小さめの粒状で、普通のガムと変わりない味や噛み心地なので、手軽に取り入れやすいでしょう。
②基本のうがいにさらなる裏技をプラス!


ペットボトルでもいいですが、山行のお供には、軽量なパウダータイプが便利です。
これなら適量を水と混ぜるだけで緑茶としておいしく水分補給できるうえに、歯周病対策にも効果があって一石二鳥。かなり濃いめに作るのが、オーラルケア的には有効です。

口内をくまなく洗うようなイメージで、ゆっくり時間をかけて飲みましょう。ただしカフェイン多目なので、山では熟睡できないという方は、飲む時間にご注意ください!
③汚れを直接ふき取る


ピュオーラ 歯みがきシート
【成分】
水(基剤)、エリスリトール(清浄剤)、エタノール(溶剤)、ソルビトール(湿潤剤)、PG(湿潤剤)、マルチトール(湿潤剤)、プルラン(湿潤剤)、PEG-40水添ヒマシ油(可溶化剤)、ピロリン酸4Na(洗浄剤)、フィチン酸(光沢剤)、香料(クリーンミントタイプ)、水酸化Na(pH調整剤)、スクラロース(甘味剤)、フェノキシエタノール(防腐剤)、エチルパラベン(防腐剤)
水(基剤)、エリスリトール(清浄剤)、エタノール(溶剤)、ソルビトール(湿潤剤)、PG(湿潤剤)、マルチトール(湿潤剤)、プルラン(湿潤剤)、PEG-40水添ヒマシ油(可溶化剤)、ピロリン酸4Na(洗浄剤)、フィチン酸(光沢剤)、香料(クリーンミントタイプ)、水酸化Na(pH調整剤)、スクラロース(甘味剤)、フェノキシエタノール(防腐剤)、エチルパラベン(防腐剤)
④それでもやっぱり歯みがきがしたい! そんな時はジェル状歯磨き剤が◎



甘みのないさわやかな使い心地。ピリピリする刺激もないので、時間をかけて丁寧にブラッシングできます。お試し用少量パックが山にピッタリ!


もともとは歯みがきができない人の介護やこども用として開発された口腔ケア用品なので、人にも自然にも優しい処方。ミント感もほどよく自然な甘さもあります。
山に便利な小分けパックも販売されています。
いくつかのアイテムをご紹介しましたが、ほかにも歯間ブラシやデンタルフロス、スプレータイプの口腔ケア用品など、山で使えそうなデンタルケア用品はたくさんありますね。いろいろなタイプを組み合わせると、さらに効果的で、より快適に過ごせるでしょう。
ポイントは水の量! ちょっとの工夫で、山でもしっかり歯磨きできる

先に紹介したフッ素配合ジェルタイプの歯磨き剤を使う場合、うがいに必要な水の量は5~15cc。(参考:LION「クリニカ」)お料理なら小さじ1~大さじ1程度なのですが、もっとわかりやすくいえば、ペットボトルのキャップ1杯(7.5cc)弱。想像よりもかなり少ない量です。
ちょっと疑いながらも実際にこの量でブクブクうがいをしてみると、水が足りないという感覚はまったくなく、充分すっきり感が得られます。水がムダにできない環境でも、これくらいなら許される量ではないでしょうか。
ティッシュ2枚分で持ち帰り可能!

オーラルケアのコツを掴んで、山での時間を快適に!

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