『八甲田山』という映画は怖い?
映画『八甲田山』は、新田次郎の山岳小説『八甲田山死の彷徨』を原作とする日本映画で、山岳遭難事故(八甲田雪中行軍遭難事件)が題材となっています。『怖い』というより、『悲惨』な映画で、自然の猛威や組織の不条理さなどが描かれている大作です。
映画『八甲田山』の出演者
出演者には、高倉健、北大路欣也、加山雄三、三國連太郎といった名優が多く揃っており、素晴らしい演技をしています。それ以外の出演者は、下記のリンクから確認できます。
ロケは、実際に真冬の八甲田山で敢行され、日本映画史上類を見ない過酷なロケとなり、その過酷さに耐えられず脱走した俳優もいたそうです。CGではないリアルな映像は、非常に見応えのある作品に仕上がっています。
映画『八甲田山』のあらすじ
日露戦争開戦を目前にした明治34年末。露軍と戦うためには雪、寒さについての寒地訓練が必要であると決まり、冬の八甲田山がその場所に選ばれた。この訓練への参加を告げられたのが、神田大尉(北大路欣也)と徳島大尉(高倉健)だった。
大部隊で自然を克服しようとする神田大尉の部隊と、少数精鋭で自然に逆らわず、折り合いを付けようとする徳島大尉の部隊は、それぞれ冬の八甲田山へ向かう。自然の猛威に晒された2つの部隊は、どのような結末を迎えたのか。ネタバレを見るよりも、ぜひ映画の視聴をおすすめします!
映画『八甲田山』の動画について
YouTubeなどの動画サイトに予告編の動画がアップされていますので、映像が気になる方はそちらをチェックしてみましょう。
映画『八甲田山』の感想や評価は?
【せつなすぎる中間管理職】
文字通りの大作です、そしてカメラマン木村大作さんの映像世界としても大作(シャレじゃなくて)CGなど使えない時代に格闘するように撮られた映像からは迫真の怖さが伝わってきますし、発狂する兵士やうまく小便ができないために倒れてしまう兵士などのエキストラたちの演技もすばらしいです。
物語の中心となる北大路さんの哀しいまでの中間管理職的立場がよく描かれています。そして権威というものをはき違えたリーダーの典型と、計画的に事を成し遂げるリーダーの違いを見せてくれる映画です。金目当てか?と案内人を追い返すのと比較して「案内人殿に敬礼!」と敬意を表す高倉健などなどわかりやすい構成になっています。
人間ドラマとして主役二人の掘り下げ方についてはこの長い時間でも足りないものがありましたが、それ以外はやはり日本を代表する映画のひとつという風格のある作品。
ミスを犯しても助けられる人と、人を助けるために倒れていく人がいたんだな…などと思いをめぐらせる映画でした。出典:amazon
【原作を読んでから観て良かった!】
高倉健さんが亡くなる前の今年の秋の初めに八甲田山に初登頂してきました。
道中、この映画のシーンを思いめぐらしていましたが、八甲田ロープウェーの駅には撮影当時の写真が飾ってありました。
八甲田山に登る前に原作を読んでいきましたので、現地でいろいろな思いを巡らせることになりました。
さて、高倉健さんが亡くなった翌日に発注して1か月後にやっとDVDが到着して昨晩観ました。
原作を読んでいるから映像の意味が良くわかりました。
この作品、原作を先に読まれることをお勧めします。なぜその場面をそう表現したのか、誰がどう判断を誤ったのか。原作を読んでいないと良くわからないと思います。
そして観た映像の凄さに感動しました。役回りも高倉健さんにぴったりの作品だったことに気づかされました。
惜しい方が亡くなりました。安らかにお休みください。ありがとうございました。出典:amazon
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