マイクロシリーズの使い勝手をフィールドでチェック
2種のマイクロシリーズをフィールドで試してみました。感想とあわせてレビューします。
持ち手がパチッと蓋にロックされ、持ち運びしやすい

撮影:筆者
ポットのハンドルを折りたたみ、蓋にはめてロックできます。中身がばらばらになりにくいので、そのままザックに収納できるのがポイント。ただし、逆さにして強い振動を与えると蓋が開いてしまうことも。心配な場合は、収納袋に入れて持ち運ぶのがおすすめです。
ポットの底がずれないので使用時に安定感あり

撮影:筆者
ポットの底の周囲には溝があり、五徳にのせてもずれにくいような工夫が施されています。

撮影:筆者
ポットをのせてみると、五徳の4か所の突起が鍋底にぴったりハマります。調理中に食材をかき混ぜるとき、ずれにくく安定感があります。
バーナーの熱をポットに無駄なく伝える構造がGOOD

撮影:筆者
五徳とポットの直径が同じくらいなので、バーナーの熱がまんべんなくポットに伝わりやすいのも◎。 バーナーに対して鍋が大きすぎて真ん中だけ焦げ付く、といったプチストレスを軽減できます。
湯沸かしには少し時間がかかるものの、のんびりとした時間を楽しめる

撮影:筆者
アルコールバーナーとジェルバーナーを使って、お湯が沸くまで時間を測ってみました。なお、今回はぐつぐつと沸騰させるのではなく、下の画像のように気泡が出てきた段階で終了としています。
マイクロ オリジナル(アルコールバーナー)|約12分で沸騰

撮影:筆者
使用条件と結果:マイクロ オリジナル(アルコールバーナー)
- 水量:ポットに約300mlの常温の水を入れる
- 燃料:アルコール燃料を約60ml注入
- 気象条件:外気温約9℃、北西の風約3m
- 沸騰時間:約12分
マイクロ ライト(ジェルバーナー)|約20分で沸騰

撮影:筆者
使用条件と結果:マイクロ ライト(ジェルバーナー)
- 水量:ポットに約300mlの常温の水を入れる
- 燃料:固形燃料(1個30g。20分燃料するタイプ)
- 気象条件:外気温約9度、北西の風約3m
- 沸騰時間:約20分
アルコールバーナーのほうが速く沸く
火力の強いアルコールバーナーのほうが速くお湯が沸きました。ジェルバーナーは少し時間がかかりますが、着火後はそのまま放置し、燃料が燃え尽きる20分くらいでちょうどお湯が沸きました。
今回は、風通しがよく、ときどき突風が吹く広々とした場所だったため、樹林帯など風の影響を受けにくい場所だと、もう少し短い時間で沸くかもしれません。
ガスバーナーと比べるとどうしても時間はかかりますが、ゆらめく炎を眺めながらのんびり過ごす時間もよいものです。
山ごはんの調理もばっちり

撮影:筆者
火力が強いアルコールバーナーを使用し、クッカーひとつで完成するトマトソースペンネを作ってみました。ペンネ・トマトジュース・顆粒コンソメ・ベーコンをポットに入れて沸騰させ、トータル10分少しで完成です。

撮影:筆者
調理中に持ち手が熱くなることがなく、底の焦げ付きもありません。蓋により余熱でチーズがとろけて満足度の高い仕上がりに。このクッカーセットさえあれば、山ごはんも十分に調理可能なことがわかりました!
なお、トマトソースペンネのレシピは以下を参考にどうぞ。今回はツナをベーコンに変えて、ブロッコリーも添えました。
試してみてわかったこと&使用時のコツ
実際に使ってみて気づいたことを4点ご紹介します。
炎が勢いよくあがりやすい⇒ハンドルを上げればOK

撮影:筆者
使用する環境や風向きによって、五徳の隙間から炎が高く舞い上がります。今回は開けた場所だったため、ときどき強い風が吹いて炎の勢いが増すことがありました。
そんなときは、ハンドル部分を持ち上げておけばOK!ハンドルを炎から遠ざけることができ、持ち手のカバーが溶けてしまうこともありません。クッカーのハンドルカバーが溶けてしまった経験のある筆者にとっては好ポイントです。
ボトルなどに注ぐときは、少し勢いをつけるのがコツ

撮影:筆者
ポットに注ぎ口は付いていないため、ちょっとずつ注ぐとこぼれやすいので、少し勢いをつけて注ぐのがコツです。
アルコールバーナーの火力調節・消化できる蓋が便利。操作時はヤケドに注意

アルコールバーナーには、消火と火力調節を兼ね備えた蓋が付属しています。蓋を少しずらした状態でかぶせれば、五徳に干渉しません。アルコールバーナーに慣れていない人にとっては便利な機能です。
ただし、使用中はバーナーも五徳も高温になるため、取り扱いには十分注意してください。
アルコールバーナー使用時は、ポットの底に少し焼き色がつく

撮影:筆者(左:ジェルバーナー使用後のポットの裏、右:アルコールバーナー使用後のポットの裏)
ジェルバーナー使用後は、ポットの底にほとんど変色がありません。アルコールバーナーの場合は、ポットの外側に少しだけ焼き色がつきました。直火で使うので多少の変化は仕方がありませんが、燃料による違いも理解したうえで、検討するとよいでしょう。
マイクロシリーズの収納性もチェック
ポットにまとめて持ち運べるなら、隙間も有効活用したいところ。ライターなど、着火に必要なアイテムが収納できるか試してみました。
マイクロ オリジナル⇒ライター1個なら収納可

撮影:筆者(マイクロ オリジナルにライターを収納)
マイクロ オリジナルの場合、ライター1本なら、蓋に干渉せず収納できます。
マイクロ ライト⇒ライター1本+固形燃料1個が収納できる

撮影:筆者(マイクロライトにライターと固形燃料を収納)
マイクロ ライトはジェルバーナーがコンパクトな分、収納に余裕があります。ライターと固形燃料1つ(30g)を収納できました。調理に必要なものがまとめて入るのはうれしいポイントです。
ミニマムなクッカーセットで、山ごはんを気軽に楽しもう

トランギアのマイクロシリーズは、ポットにまとめて調理ギアを持ち運べるのが魅力。純正セットなのでそれぞれの相性がよく、使い勝手もばっちりです。このセットがあれば、お湯を沸かしたり調理したりと、充実の山ごはんタイムを過ごせます。
よりコンパクトなクッカーを探している人や、アルコールバーナーを始めて使う人にも最適。軽量で機能も申し分ないマイクロクッカーセットをぜひ試してみてください!
トランギア マイクロ オリジナル
重量 | 282g |
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収納サイズ | 直径11.2cm×H8.3cm |
満水容量 | 500ml |
実容量 | 400ml |
セット内容 | リッド&ハンドル付ポット(アルミ無垢)、アルコールバーナー(真鍮)、ゴトク(アルミ) |
トランギア マイクロ ライト
重量 | 188g |
---|---|
収納サイズ | 直径11.2cm×H8.3cm |
満水容量 | 500ml |
実容量 | 400ml |
セット内容 | リッド&ハンドル付ポット(アルミ無垢)、ソリッド / ジェルバーナー(真鍮)、ゴトク(アルミ) |