まさにベースレイヤー革命!と言える着心地の良さ

撮影:筆者
登山では汗の処理が大切です。汗に濡れたベースレイヤーをそのまま着ていると、汗冷えの状態になり、不快なだけではなく低体温症などのリスクにもなってしまいます。
そのため、ベースレイヤーで大切なのが、吸水速乾性などの肌をドライにキープする機能です。
ドライ感を高めるために、ドライ系アンダーとベースレイヤーをレイヤリングする登山者も多いです。しかし、2枚着るのも手間で、ウェアが増える分暑くなったり、洗濯ものが増えてしまったりするのが悩ましい問題……
「次世代ウェア」が実現する、驚きの快適さ!

撮影:筆者
そんな悩みを解決できると聞きつけたのが、ザ・ノース・フェイスの「エクスペディションドライドットジップハイ」。たった1枚で、肌をドライな状態にすることで汗冷え対策にピッタリなだけじゃなく、柔らかでほんのりあたたかい快適な着心地のベースレイヤーとのこと。
そんな理想的なベースレイヤーならばと、山でその実力を試してきました。
2層で高次元な「吸水」 「拡散」 「保温」を実現!

撮影:筆者
着てみた感想は、評判通りで、期待以上のドライ感でした。
ライター大堀
一番驚いたのが、休憩後にバックパックを背負い直すとき。バックパックが背中に触れる瞬間のヒヤッとしたいつものイヤな感触がほとんどないんですよ。
テンポよく登って汗をかいたあとに、「エクスペディションドライドット ジップハイ」の肌面を触っても、さらっとしていたのには感動しました。
ダブルニット構造の生地で汗をスムーズに乾かす

撮影:筆者
ドライ感と暖かさの秘密は、生地のつくりにあります。
「エクスペディションドライドット ジップハイ」は、機能の違うニット生地を表面と肌面で2層にしたダブルフェイス構造を採用。
表面と肌面は、ドット状に見えるポイントで接結されて1枚の生地に。その間に含まれた空気の層が、ほんのりとした保温性の正体です。
肌面は撥水層でさらっとドライに

撮影:筆者
ウェア内側の肌に触れる面は撥水性を備えた層で、水を玉のように弾きます。
この撥水層によって、肌が汗で湿っていてもウェア離れがよくなることが、汗冷えしにくくなるポイントです。
瞬時に吸い上げる吸水力
かいた汗は、接結ポイントが繋がったラインから、表面に吸い上げられていきます。スポイトで水を垂らすと瞬時になくなるほどの吸水力の高さ。
ドライ感が高いのは、この撥水性と吸汗力のおかげです。
表面は拡散層でスムーズな汗処理

撮影:筆者
表面は、吸い上げた汗を広く拡散させ空気に触れる面を増やして素早く乾かします。
このように、肌面の撥水層と吸水力、表面の拡散力によって、吸汗→拡散→乾燥がスムーズに行うことで、1枚でドライ感を高められるレイヤリングを実現しているのです。
ほんのりとした保温性で、幅広く使えそう

撮影:筆者
汗による濡れを感じにくいだけではなく、ほんのり自然な暖かさもこのウェアの魅力です。
ライター大堀
ドライ感が高くて、保温性もほどよいので、残雪期、夏のアルプス縦走、秋山、冬の低山など一年中活躍しそうなベースレイヤーですね。一枚で着まわせる汎用性の高さはありがたい!

生地は厚手ではありませんが、安心感のあるほんのりとした暖かさがあります。肌当たりもよく、化繊特有のパサつきがないため、肌に馴染むような着心地。
ライター大堀
晴れた日の積雪した低山にもちょうどいいですね。1枚しか着ていないはずなのに、中厚手のウールベースレイヤーと同じくらいの暖かさを感じました。
ダブルニット生地の空気層を含む構造による保温性と、肌面のドライ感が相乗効果となって、生地厚以上の暖かさがを感じます。
汗をかく前に、ガバッと体温調整もできる

撮影:筆者
フロントファスナーは胸元までガバッと開けられて、ウェア内の蒸れ感を一気に換気できます。
汗をかいたあとの処理も大事ですが、汗をかかないように歩くのも、汗冷え対策のひとつ。
ライター大堀
正直、全開にすると人の目が少し気になりました……。でも、ここまで大きく開けられると、汗が吹き出してくる急な登りのシーンなどには実用的で、すごくよかったです。