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心拍計付きGPSウォッチ 登山

登山におすすめの「心拍計付きGPSウォッチ」主要4ブランドの中級モデルを使ってみた!

アウトドア時計の主要4ブランド、ガーミン、スント、ポラール、プロトレックの心拍計付きGPSウォッチを、ハイキングで同時に使用。登山に必要な機能を検証しつつ、各モデルの特長と使用感をレビューします。

目次

アイキャッチ画像:PONCHO

登山の不安を取り除く心拍計付きGPSウォッチ

心拍計付きGPSウォッチ

撮影:PONCHO

軽量コンパクトな腕時計に、人工衛星によって現在地を測定、ルートを記録する機能を装備しているGPSウォッチ。最新モデルは、さらに腕時計を巻くだけで心拍数を計測できる機能も搭載しています。

つまり登山中の道迷い防止とともに、体調の良し悪しも目視できるのが、心拍計付きGPSウォッチの利点です。

即座に確認できる腕時計だから安全!

腕時計を確認する筆者

撮影:PONCHO

近年はスマホの登山地図アプリが充実してきているので、現在地の地図確認はより大きな画面で見られるスマホを使用。標高や移動距離、心拍数などの数値を、腕時計でチェックしていくという使い方もありです。

しかし、トレッキングポールを持っていたりすると、ポケットからスマホを取り出すのが億劫になり、確認しないことも多いもの。腕時計なら手首をちょっと返すだけなので、こまめに確認できます。

これは道迷いを防ぐだけでなく、ペース配分も上手にできて、山での安全性アップに役立つことは間違いありません!

心拍計は体調を知る最適指標

緑のLEDライト

提供:カシオ計算機

今回紹介する4つのGPSウォッチは、手首側に備わったLEDライトから光を照射して体内の血流量を感知。推定心拍数を計測する心拍計を搭載しています。この心拍数によってはわかるのは、運動の強度です。

これは登山の際には体調管理に役立ちます

心拍数と心拍ゾーン

撮影:PONCHO

標高を上げるにつれ空気が薄くなる山。運動量がアップする登りでは、必然的に心拍数も上がります。あともう少しだからと休憩も取らずに頑張っていると、バテてしまったり、体調不良に陥る可能性が高まります。

でもそんな時に、腕時計で心拍数を確認できれば、心拍数が上がりすぎていたら休憩を取ろうと思えます。登山中に心拍数が高いままなら、山行の予定を変更して下山を決める目安にもなるでしょう。

なんとなく体調が……と曖昧だったものが、心拍数を知ることで、体調がよくないことを客観視できます

心拍計は、安全な山行の指標として使えるもの。若いから、いつも登っているからと過信せず、こうした機能を「もしも」を防ぐために、ぜひ活用してください。

登山におすすめの4モデルを解説!

4種類のGPSウォッチ

撮影:PONCHO
今回集めた心拍計付きGPSウォッチは6万円前後の中級4モデル。この中で、現在地を地図表示するのは2モデル(①②)、現在地の標高や移動距離などを数値のみで表示するのが2モデル(③④)です。

 

①プロトレックスマート/WSD-F21HR-RD

※2021年現在生産終了となっています
②スント/スント7
③ガーミン/インスティンクト デュアルパワー
④ポラール/ポラール グリットX

 

では、各モデルの特徴を紹介していきましょう。

①プロトレックスマート|登山で使える機能充実のスマートウォッチ

生産終了モデル

撮影:PONCHO

プロトレックスマート/WSD-F21HR-RD ¥61,600(税込)

※CASIO PRO TREK Smartは、2022年現在生産終了となっています

OSに、Wear OS by Googleを搭載。電池寿命はGPS使用・心拍計測ありで最大20時間。夜間はモバイルバッテリーで充電しながら使用すれば、数日間の山行にも対応してくれます。

大きめのモニターはとても見やすく、大きなボタンとタッチパネルも備わり、操作しやすい設計です。地図表示は内蔵アプリ以外に登山地図アプリで評判の『ヤマレコ』や『YAMAP』に対応。

特に『YAMAP』はGPSウォッチではこのモデルのみ対応。コースタイムも表示され、現在地の把握とスケジュール管理に役立ちます

YAMAP対応モデル

撮影:PONCHO

トータルタイムや移動距離、平均ペース、標高、消費カロリー、心拍数、ゴール到着予想タイムなどの多種多様な山行データも計測、表示します。消費カロリーの表示は、エネルギー補給のタイミングを知る指標になります。

時計のディスプレイ

撮影:PONCHO

このモデルではプロトレックスマートとしてはじめて光学式心拍計を装備。そしてWear OS by Googleに対応したアプリなど、登山やアウトドアでの使い勝手だけでなく、Gooleを活用したさまざな機能性に長けたモデルです。

ですが、なんと生産終了……。欲しい人は、現在販売されているモデルを早めに手に入れた方がよいです。

PONCHO
▼使ってみた感想
登山で使うスマートウォッチとして、もっとも機能の充実したモデルです。登山地図アプリも、スマホより頻繁に、手首を返すだけで安全に確認できて、道迷い防止に効果的なのは間違いありません!

②スント|アウトドア仕様のスマートウォッチ入門モデル!

スントのアウトドアウォッチ

撮影:PONCHO

スント/スント7 ¥64,900(税込)

OSにスントで初めてWear OS by Googleを搭載。登山アプリの『ヤマレコ』に対応し、地形図で表示されるので、現在地やルートを確認しやすく、道迷いも防いでくれます。

GPS機能使用時の電池寿命は最大12時間、GPSとマップ使用時は最大7時間。縦走で使うにはちょっと短い電池寿命ですが、通ったルートを記録するトラッキング機能と標高や移動距離表示をメインに使ったり、デイハイクであれば問題ないでしょう。

時計に表示された地図

提供:スント

また最新のスント7では地形情報や、トレイル、起伏を示す等高線も表示される無料のオフラインマップを使用できるようになりました。

『ヤマレコ』はスマホと連動して操作する必要がありましたが、このオフラインマップなら、山行前にダウンロードしておけば、スント7のみで稼働させることができます。

時計の内側

アウトドアウォッチとして定評のあるスント。その操作性はさすがで、タッチパネルはスマホ的で使いやすいもの。デザインも美しく、モニターの視認性もとてもよいです。

それでいて耐衝撃性、耐水性、防塵性にも長けています。充電もミスなく行なえる仕様で、スマートウォッチとして日常から山まで、シームレスに使えそうなモデルです。

PONCHO
▼使ってみた感想
デザインのよさで人気のスント。GPS機能は電池寿命を延ばす工夫をして使用する必要がありますが、デイハイクメインのハイカーなら、問題ありません。

③ガーミン|電池切れの心配無用、MILスペック準拠の堅牢性装備

ガーミンのGPSウォッチ

撮影:PONCHO

ガーミン/インスティンクト デュアルパワー ¥51,480(税込)

アメリカ国防総省MIL規格「MIL-STD-810G」準拠で多くの衝撃に対応する堅牢性を装備しながら、重量53gと軽量。

待望のソーラー充電モデルで、バッテリー寿命はGPSと心拍計を使用して最大30時間にソーラー充電分が8時間プラスされます。GPSだけを省エネ使用した場合は、最大70時間にソーラー充電分が75時間プラス。これは驚異的な駆動時間です!

ちなみにソーラー充電には50000ルクスの明るさが必要で、それは真夏の曇天、真冬の晴天に相当する明るさだそう。

ナビゲーション画面

撮影:PONCHO

この長寿命バッテリーで、地図表示までできたら最高なのですが、残念ながらモノクロの線画表示。それでもスタート地点へと戻るナビゲーション、最初から登録されている日本百名山、またPCなどで登録した地点までのナビゲーションを行なってくれます。

しかしこのナビゲーションだけを頼るのは、使い慣れないと不安です。紙地図やスマホの登山地図アプリを併用して、自分が目的地へと向かっているかの確認に、このナビゲーション機能を使用するのが適当です。

オレンジのGPSウォッチ

撮影:PONCHO

また心拍数、設定した心拍数になった際のアラーム、目的地までの距離、到着予想時刻の他に、移動のペース、標高なども表示。慣れている山、また登山に慣れている人であれば、これだけの情報がわかれば、安全確保にかなり活用できるでしょう。

PONCHO
▼使ってみた感想
自分がハイク中にどのように行動しているかを確認して、心拍計とともに体調管理に活用するのにちょうどいいです。ソーラー充電可能なので、電池切れの心配無用なのもうれしいですね!

④ポラール|心拍計を活用し、安全登山を促進!

ポラールのGPSウォッチ

撮影:PONCHO

ポラール/ポラール グリットX ¥65,780(税込)

このグリットXも、アメリカ国防総省MIL規格「MIL-STD-810G」準拠。野外でのハードな使用に耐えるタフネスさが自慢です。大きいモニターは歩行中でも見やすく、重量は64gと軽さを維持しています。

登山時には、あらかじめ『KOMOOT』というサイトやアプリで登録したルートを腕時計にダンロードしておけば、地図表示はないものの、進むべき方向をモニターで示してくれます。これ、コンパスでのナビゲーションのようで、わかりやすいです。

心拍数などの機能

撮影:PONCHO

また、ボタン操作、タッチパネル操作ともに、非常にシンプルで迷い知らずでした。
電池寿命は、GPSと心拍計を使用して最大40時間もあります。

また上の画像の、心拍数と心拍レベル、移動距離、ペース、移動時間の表示は、通い慣れた山であれば、移動の際に有効なデータです。あらかじめルートがある程度頭のなかに入っていれば、おおよその現在地は、これで把握できます。

連動アプリ

上の画像は、『Polar Flow』というアプリに記録したデータの一部です。

歩いたルートの地図表示や距離、標高、心拍数などの他の心拍計付きGPSウォッチのデータ同様のものも、しっかり記録されています。

グリットX独自なのが、使用エネルギーのデータで、消費カロリーを炭水化物、タンパク質、脂肪の3種類に分けて表示。登りがキツく心拍数が上がったところで炭水化物の消費が増えているのが確認できました。

またエネルギー補給、水分補給のタイミングを知らせる機能も装備。安全な登山のための体調管理を第一に考えたGPSウォッチといえます。

PONCHO
▼使ってみた感想
フェイスが大きく、情報を確認しやすいモデル。ハイクのログを記録するのにも最適。心拍計の精度も高いので、体力に不安のあるハイカーは、是非着用、活用してみてほしいです。

地図表示モデルは低山、数値標示モデルは縦走で

4つのGPSウォッチ

今回、4つの心拍計付きGPSウォッチを使ってわかったのは、カラー地図表示だと電池寿命が短め。でも現在地を地図上で素早く目視できるので安心。心拍数もわかるので、ペース管理も可能ということ。特に枝道も多く道迷いもしやすい低山での日帰りハイクで有効に思えました。

数値表示モデルは電池寿命が長く、地図の代わりにあらかじめ設定したルートをナビゲーションする機能を装備。縦走ルートは、無雪期であればわかりやすいルートがほとんどなので、紙地図や登山地図アプリと併用すればコレで充分です。

地図表示と数値表示モデル

撮影:PONCHO

山行中にルートの不安が大きな人は現在地を地図表示するモデルを、山行中は自分の移動ペースの確認ができればいいという人は、数値表示モデルを選ぶとよいでしょう。

スントのアプリ

提供:スント

すべてのGPSウォッチは、登山の際に通ったルートを記録するので、山行後にルートを振り返り、次回の山行の貴重なデータにすることができます。

自分のスタイルに合った1本で安全登山を

GPSウォッチ活用登山

撮影:PONCHO

ルートナビゲーションや心拍計測のみならず、モデルによっては消費カロリー表示やエネルギー&ドリンク補給アラームなどの機能もあり、登山を安全に行なうためのサポート役として、心拍計付きGPSウォッチはかなり使える道具です。

それでは皆さん、よい山旅を!

紹介した4モデルはこちら

心拍計付きGPSウォッチスペック比較表

※CASIO PRO TREK Smartは、2021年現在生産終了となっています
PRO TREK


SUUNTO|SUUNTO 7

ガーミン インスティンクト デュアルパワー


GARMIN|INSTINCT DUAL POWER

POLAR|POLAR GRIT X