ダブルウォールで約1kg!抜群の軽さと通気性が魅力の”日本向け”山岳テント「ニーモ タニ」

2021/04/13 更新

すっかり日本でもキャンプ用品ブランドとして定着した感がある<ニーモ(NEMO)>。そのニーモのテントの中でも、日本の山岳シーンのためにデザインされたフラッグシップモデルが<タニ(TANI)>です。軽量でコンパクト、快適性抜群と評判ですが、実際、どうなのか試してみました。そもそも、日本の山岳シーンのためのデザインって何?


”日本の山向け”って…タニはどんなテント?

タニ
撮影:筆者
最近、キャンプ場でも使っている人を見かけ始めている<ニーモ(NEMO)>のテント。ニーモは、2002年にアメリカで生まれたアウトドアブランド。そのニーモが、日本の山岳シーンのためにデザインしたフラッグシップモデルが、この「タニ」です

雨が少なく乾燥した場所が多いアメリカと違い、高温多湿で雨が多い日本で使用する3シーズンテントは、高いレベルの防水性能、暑さ・結露対策をしておく必要あります。
そこで、タニは大きく”2つの対策”を行っています。

1.”高温対策”には、大きく開く出入口とメッシュ
出入口 撮影:筆者
大きく開く出入口とインナーのメッシュ、大型ベンチレーションなど、通気性が抜群で、テント内に熱や湿気がこもりにくい仕様に。

2.”多湿対策”には、雨や結露に強いダブルウォール仕様
ダブルウォール
撮影:筆者
ダブルウォールテントは、インナーテントとフライシートの2枚構造なので、外気の影響を受けにくく結露しにくい構造。対して、防水素材一枚のシングルウォールテントは、軽量コンパクトですが、結露しやすいという特徴があります。
また、ダブルウウォールテントは、広く前室を作ることができるため、雨の時の出入りや、濡れ物の置き場としても利用可能。

・大きく開く出入口とメッシュ、大型ベンチレーションによる換気で暑さ対策
・雨や結露に強いダブルウォール仕様
・広い前室で降雨時の出入りや濡れ物置き場に重宝

つまり、これらが、”日本の山岳シーンのためのデザイン”なのです。

1人用はたった1kg!群の抜く軽さのタニ

収納サイズ
撮影:筆者(テントとポールを収納した状態 ※27cmの登山靴を比較に置いています。)
前述の通り、タニは「ダブルウォール」テント。しかし、シングルウォールテントに引けを取らないぐらい軽量です。
実際どれくらい軽いのか、代表的な山岳テントと比べてみました。
ブランド商品名重量(g)
本体+フライシート +ポール
設営サイズ
長さ×奥行×高さ cm
ニーモタニ1P1060202×105×103
MSRハバNX1120216×76×91
ファイントラックカミナドーム11130205×90×100
モンベルステラリッジ テント11140210×90×105
ダンロップVL-171190205×90×100
ザ・ノース・フェイスMOUNTAIN SHOT 11210220×90×105
アライテントエアライズ11360205×100×100
※タニと同じ自立型ダブルウォールテントで、1人用の重量とサイズを比較
やはり、タニの軽量性は目立ちます。かと言って、サイズを犠牲にしているわけでもなさそう…。
この軽量性と設営サイズは、山岳テントとしてはかなり魅力的な特長ですね。

軽いだけじゃない!気になるポイントをチェック

軽いだけじゃない
撮影:筆者
タニが軽量なのはよくわかりました。でも、機能や使い勝手、耐久性はどうなのでしょう?実際にチェックしてみましょう。

設営は至って簡単。特に難しいところは無し


撮影:筆者
組立方法は、一般的な吊り下げ式で特に変わった部分はありません。

【設営手順】
①.テント本体が風で飛ばないように四方をペグ止め。

②.ポールをコーナーアンカーに接続。
③.テントのセンターをフックにかける。
④.8か所のフックを均等にかけていく。
⑤.フライシートを被せる。
⑥.フライシートの4方のストラップを、コーナーアンカーにかけテンションかけ形を整える。
⑦.後方、横2か所、前室の計4箇所をペグ止めし、ガイロープで固定して完成。
※この日は無風のキャンプ場での撮影だったため写真では実施していませんが、必ずガイラインで固定しましょう

ベルクロ

撮影:筆者
ただし、フライシートを被せる時(設営手順⑤)にちょっとした注意点が。
フライシートとポールを接続する”ベルクロ”が4箇所あります。フライシートがズレるのを防ぐとともに、フライシートをガイラインで引くテンションをポールに伝えるためのものですが、意外とこれが忘れがち。
フライシートを被せて4箇所のストラップをコーナーに接続した後だと、コーナーを外してめくり上げないと接続できません。フライシートを被せるとき、忘れず最初にココを接続するようにしましょう。

風が吹き抜ける大きなベンチレーション

ベンチレーション
撮影:筆者
この通気システムは、タニの”一番の売り”と言っても過言ではないでしょう。ベンチレーションシステムは以下の3カ所。

1.テント後部、外側からも内側からもアクセスできる、大きなベンチレーション。
2.出入口下部は、ファスナー開閉で半月状の大きなメッシュ窓に。
3.前室を閉めていても換気できる換気口。

特に、3の前室の換気口は珍しい仕組み。雨の時でも前室を閉めたまま風を通すことができます。

カチッとはまって、サクッと外せる。ワンタッチのコーナーアンカー

コーナーアンカー
撮影:筆者
ポールとテントコーナーを固定部分するコーナーアンカーは、カチッとはめ込むだけ。
上方向には抜けないようになっていおり、撤収時は、ポールを持ちながら、コーナーアンカーを横に捻じるようにすると簡単に外れます。フロアシートも同じコーナーアンカーの先にかけるだけ。

あまりに簡単で”大丈夫?”と不安になりますが、テンションが掛かると絶対に外れないようになっています。

フロアサイズが広く快適な室内

室内
撮影:筆者
1Pは、ソロテントとしては最大レベルの短辺サイズ。2Pも他のテントと同じか、それ以上の広さです。広い方が快適なのは当然なので、これは大きなポイント。
天井には、ランタンを吊り下げ可能なフック。また、4箇所ギアループがついています。フロアには、ガジェットポケットが1か所、スマホを入れるには十分な大きさです。

■天井のフック
フック
撮影:筆者

十分に広い前室

前室
撮影:筆者
テントの長辺側に出入口があり、かなり前方までフライシートを引けるので、前室を広く作れます。これだけあれば、雨の日の出入りでインナーテントに降りこむことも少なそうです。
濡れ物置き場としても十分ですね。

出入りが楽ちんな大型開口部

開口部
撮影:筆者
長辺部分の壁の大部分が開き、下部が大きなメッシュになります。中から見ると、壁一面が開いているような感覚。
大きく開くと、出入りが楽なうえ、開放感が抜群。前室に置いた荷物にアクセスしやすく、広い前室がすべて有効に使えます。

使いやすい収納用スタッフバッグ

スタッフバッグ
撮影:筆者
付属の収納用スタッフバッグは余裕があるサイズ感。小さく折り畳まなくても、テントとフライシートを詰め込むことができ、サイド2か所のコンプレッションベルトを締め上げると、さらに小さくコンパクトに。 キャンプ場で撤収するときに小さなバッグだと詰め込むのに一苦労。タニの場合、その苦労はありません。

でも、耐久性にはちょっと不安が…

フロア
撮影:筆者
テント内で人や物が乗り、地面に直接当たるフロアには、結構な負担がかかります。
タニのフロアは、画像のように、下から手が透けるぐらいの薄さ。軽量化のためと言え、耐久性、防水性に少し不安が・・・。

布素材の強度を示す指標の1つが、素材の「デニール(糸の太さ)」。以下の3商品でフロアの素材を比較してみました。

ニーモ タニ ・・・15デニール(素材:Sil/PeUナイロン)
アライテント エアライズ・・・ 40デニール(素材:ナイロンタフタPUコーティング)
モンベル ステラリッジ ・・・30デニール(素材:バリスティック®ナイロン・リップストップ)

それぞれ素材が違うので、正直一概に判断はできませんが、タニのフロアは3品の中では一番細い糸で作られており、数値上では一番強度が低いことになります。
そこで、この不安をカバーするのが”グランドシート(フットプリント)”。フロア生地の保護と防水のため、グランドシートの使用をおすすめします。

タニのラインナップを紹介

タニ
撮影:筆者
タニのラインナップは1P・2Pの2種。選択基準は、使用人数。1人使用か、2人使用かで選びましょう。
テントフロア形状は長方形なので、フットプリントは専用品でなくても使えますが、サイズがジャストなので専用品のほうが安心です。
タニ 1Pタニ 2P
就寝人数1人2人
最小重量1.06kg1.18kg
本体素材15Dナイロン/メッシュ15Dナイロン/メッシュ
フライ素材15D Sil/Silナイロン15D Sil/Silナイロン
フロア素材15D Sil/PeUナイロン15D Sil/PeUナイロン
フロア面積2.2m22.8m2
前室面積0.8m20.9m2
設営サイズ
(長さ×奥行×高さ cm)
202×105×103220×130×104
価格(税込)

56,100円

63,800円

【1人用】タニ1P

ITEM
タニ 1P NM-TN-1P

■専用フットプリント
ITEM
タニ 1P用フットプリント NM-AC-FP-TNLS1

NEMO Equipment,Inc タニ 1Pの詳細はこちら

【2人用】タニ2P


■専用フットプリント
ITEM
タニ2P用 フットプリント NM-AC-FP-TNLS2

「NEMO Equipment,Inc タニ 2Pの詳細はこちら

軽量性と快適性、そして開放感いっぱいのテント

ニーモ タニを実際に使ってみて感じたのは、まず、軽くて使い勝手がいいという事。そして、自然に溶け込む緑色フライシートと、広い出入口のさわやかな開放感。
ちょっと厳しい長期縦走から、のんびりおだやかな山腹の林間や草原のゆったりキャンプまで、あらゆる場所、様々なシーンでテント泊をしたい人におすすめのテントです。

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黒田猫太郎

IT関連の超インドア人間が、パートナーの影響で山人間に。今では、パートナーよりも山にはまってしまいました。九州を中心に山歴20年。なのに、一向に上級者になる気配が無い、猫好き酒好きのヘタレ山ヤです。パートナー&猫3匹と同居中。愛車ジムニーで山を徘徊中。

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