パタゴニアのマイクロパフ

濡れても暖かさキープ。パタゴニア「マイクロ・パフ」の実力と選び方を紹介!

パタゴニアが開発に10年をかけたという「マイクロ・パフ」シリーズ。ダウン並みの暖かさの化繊インサレーションを実現したとのことですが、それによってどんなメリットがあるのでしょうか? 今回は先行商品「ナノ・パフ」との違いや、モデル別の使用メリットなどをご紹介いたします。

目次

開発に10年。ついにダウンと化繊の長所が合わさった!

パタゴニアのマイクロパフシリーズ

防寒具はダウンか化繊か。悩んだことのあるひとに朗報です。ダウンのような軽さ・暖かさ・コンパクトさを持ち、それでいて水濡れに強い「化繊」があります。開発に10年。パタゴニアのマイクロ・パフを今回はご紹介します。
ダウンは軽く・暖かく、そしてコンパクトですが、濡れるとスペックが大幅にダウン! 汗をかく行動中のレイヤーには不向きです。その点、化繊は濡れに強く、すぐ乾きますが、暖かさはダウンに及ばず、重く、かさばるのが難点。

防寒は何を着ればいいの? そんな悩みに応えるのが今回ご紹介するパタゴニア「マイクロ・パフ」です。

暖かさの秘密は新素材の「プルマフィル」

パタゴニアは軽さ・暖かさ・コンパクトさ・耐水性を兼ね備えた防寒を10年追求し、2007年、新しい断熱繊維「プルマフィル」を開発しました。一本の繊維に糸がらせん状に絡まった構造で、質感・機能がダウンと似ていますが、それでいて、耐久性はダウンはもとより、なんとほかの化繊よりも強かったのです。

軽さの秘密はユニークな「キルト構造」

「キルト構造(縫製)」がユニークで、それ自体がファッショナブルなデザインのよう。ここに軽さの秘密が隠れています。
従来の縫製は時間が経過すると、ロフト内で化繊の偏りが生まれ、保温力低下を招いていました。マイクロ・パフのキルト構造は、断熱繊維の撚糸一本一本を固定し、保温力を持続させます。そして、少ない繊維で最大の保温効果を得られるため、化繊では抜群の「軽さ」を実現しました

お値段以上の違いはある?一番知りたい「ナノパフ」との比較

ナノパフとマイクロパフ

出典:パタゴニア(マイクロパフナノパフ

パタゴニアのジャケットはナノ・パフ(右)も有名。マイクロ・パフ(写真左)は値段が約7,000円高く、どちらを買うか迷うところです。今回はMのメンズジャケットでスペックを比較してみたいと思います。
軽さはナノ・パフが337g、マイクロ・パフが235g。100g軽く、山に「尾西の白米」を一食分だと考えると、けっこう違いますね!
次にシェルはナノ・パフが39.7g、マイクロ・パフが19.8g。マイクロ・パフはシェルが薄く、柔らかく、動いたときにシャカシャカ音が立ちませんが、ナノ・パフのほうが丈夫です。
最後に価格はナノ・パフが27,540円、マイクロ・パフが34,560円です。100gの軽さは大きいので、マイクロ・パフが高いのもうなずけます。

ジャケットMメンズマイクロ・パフナノ・パフ
重量235g337g
シェルの重量19.8g39.7g
価格34,560円27,540円

スペック上ではこのような違いがありますが、大きな違いとしてナノ・パフは環境に配慮したリサイクル素材が使われています

ナノ・パフは丈夫さと安定した性能が強み、マイクロ・パフは軽さと柔らかい質感がウリです。頻繁に山に行くならナノ・パフ、一般山行の行動服や、防寒着として使うなら、マイクロ・パフなど、用途によって選んではいかがでしょうか。

ベスト、ジャケット、フーディ。どれを選べばいい?

?カード

出典:PIXTA

現在マイクロ・パフにはジャケット、フーディ、ベストの3モデルがあります。
防寒着としてザックにいれるなら定番のジャケット。フーディほどかさばらず、ベストよりも暖かです。
オールシーズンならベストがおすすめ。夏でジャケットが暑すぎるとき、いちばん大事な体幹だけをしっかり保温できます。秋以降は厚手のアウトレイヤーを重ねると更にGOOD。
厳冬期メインならフーディ。保温をいちばんに考えると、首、頭を包む帽子は欠かせません。特に夜しっかり保温できることは体を休めることができます。

1 / 2ページ