ここまで軽くなったのなら、フルサイズがいいんじゃない?

テント泊登山の道具選びで、バックパック、テント、寝袋と同じくらい大切なのが『スリーピングマット』。このスリーピングマット選びの基準は、何と言っても以下の3つです。

またスリーピングマットには、発泡素材そのままの『クローズドセル』、バルブの開閉で空気がある程度入る自動膨張で、中にスポンジ状のフォーム材が配されている『インフレータブル』、そして空気で膨らます『エアー』タイプの大きく3つに分けられます。
最近のマットの軽さたるや…とうもろこし1本以下!?

これまでスリーピングマットは、軽さを重視して全長120㎝程度のショートサイズを選ぶことがセオリーとなっている面もありました。でも、この10年でエアーマットが急激に進化、そして増加!
ここまで軽くなったら、これからは寝心地のよさを重視してフルサイズのマットを選ぶ方が賢い選択に思えます。フルサイズの方がゆっくり就寝でき、体力、気力の回復を図れ、安全性が向上すると思うからです。

超軽量クローズドセルの元祖的存在
山と道/UL Pad 15 L ¥5,500

同ブランドには、耐久性、断熱性を向上させた『UL Pad 15+』というマットもあります。そちらの重量は同じLサイズで198g、価格は¥8,250なので、そちらを選んでもいいと思います。
でも敢えてこのオリジナルの『UL Pad 15』を選んだのは、多くのハイカーがテント泊する3シーズン、そして岩ゴロゴロじゃない一般的なテント場で使うなら「これで十分!」だと思うからです(ただし傷がつきやすかったり、穴が開きやすかったり、扱い方によっては切れることもあります)。

ULハイカーはショートサイズを選んだり、短く切ったりしますが、快適性を重視するならこの長いままがオススメ。また身体の大きな人は、長さ200㎝のXLも用意されています。今回紹介するフルサイズマットのなかで最軽量。軽さ重視でそれなりの寝心地でよく、いくつかの短所に目をつぶれるなら、間違いなくコレです!
ところでこのマット、『山と道』のホームページを見ると、さらに軽量バージョンを胴体に巻き付け、防寒腹巻きのようにも使ったとあります。寝る時だけでなく、アイデア次第で自分流に使える多用途性を装備しているシンプルさが魅力でもありますね。
山と道 UL Pad 15の購入はこちら
ビッグアグネスのクローズドセル
ビッグアグネス/サードディグリーフォーム レギュラー ¥6,490

グリーンとグレー部分の2種類のフォーム材が上下に配されたマットです。グリーン部分は軽量化と空気を保持して保温性を上げるための穴が開けられ、下のグレー部分は波打つ形状でクッション性を高めています。ライバルとなる『サーマレスト/リッジレスト ソーライト』 が同サイズで400gなので、こちらの方が軽いです。そしてわずかな深さの穴ですが、思ったよりも機能しているようで、温かく感じます。

またカタログでは-9℃まで対応と表記されていますが、この薄さではちょっと不安があるので検証の必要がありです。とはいえ夏を中心に氷点下にならない気温での使用であれば、必要な快適さを提供してくれそう。
気になる厚み

今回はここまで! パート2に続く・・・

それでは皆さん、よい山旅を!
▼インフレータブル・エアーマットのレビューはこちら!