アイキャッチ画像撮影:コウ
暑い……冷たいもの飲みた~い!

連日の猛暑で、みなさん体調は崩していませんか? この異様な暑さは街だけじゃなく山でも同じ。汗で水分がどんどん出ていってしまうので、こまめな水分補給が重要です。塩分と一緒に摂取するよう心がけましょう。
登山者に人気の2大ボトルはコレ!
暑い夏の日には、当然ぬるい水より冷たいものを飲みたいですよね。そんな時は保冷・保温ボトルがマスト。なかでも登山者に人気なものが、この2つです。

まずはサーモスの山専用ボトル。メーカーとしては、どちらかというと『冬の厳しい山でも保温力をキープ』という点を打ち出しています。その高い保温力があれば、もちろん保冷力も期待できそう。

もう1つは、モンベルのアルパインサーモボトル。何と言っても薄くて軽い! カラー展開も豊富で、リーズナブルなお値段も魅力的なアイテムです。
スペックを比較すると……
容量500ml | 山専用ボトル | アルパインサーモボトル |
価格(税込) | 6,050円 | 4,400円 |
重量 | 280g | 237g |
保冷効力(6時間) | 10℃以下 | 8℃以下 |
保温効力(6時間) | 77℃以上 | 78℃以上 |
お値段は、アルパインサーモボトルがリーズナブル。軽さも勝っていますが、山専用ボトルは底やボディのシリコンを外せば260gまで軽量化が可能。
保冷・保温効果については、どちらもボトルに95℃の熱湯/4℃の冷水を規定量入れて、室温20℃(±2℃)の部屋に置いた場合とのこと。スペックだけ見ると……うーん、若干アルパインサーモボトルに軍配が……?
実験! 山専用ボトル vs アルパインサーモボトル

どちらも高い保温力が特に好評で、実際にこれらの水筒でバーナーを使わずに、カップラーメンを作る登山者も多いとのウワサ。では、保冷力の方はどうなんでしょうか?
というわけで、実際にどれくらい冷たさをキープできるのか、日中の室内で水温を測って2つを比べてみることにしました。今回使用したのはどちらも500mlと同じ容量のボトルです。
まずは水筒内部を冷やす

まずは2つのボトルの内部を冷やすため、冷たい水をそれぞれに満量入れます。山へ持って行く際も、こうして一度水筒内部を冷やしてから持って行く飲料を入れていくと、スタート水温が低くなるため時間が経っても冷たさをキープできますよ。ちょっと面倒ですがこのひと手間が結構大事!
同じ温度の水を用意

1時間後、水筒の水を捨てていざ実験。同じ自販機で500mlペットボトルの水を2本買いました。購入してすぐ温度をはかると、どちらも6.2℃。(それぞれに使用した温度計は同じメーカーのもの)

それぞれの水筒に水を入れます。

きっちり蓋をしたら、日中に陽のあたる場所へ並べて置きました。このまましばらく放置してみましょう。
4時間後

夕方になりました。さて、いよいよ実際にどれくらい温度が変化しているのか……計測していきます!
ちょっと深めに温度計を入れてみたら

左:9.1℃/右:9.3℃
温度計の検温部分は先端ですが、ちょっと深めに入れてみました。まずはぐぐぐっと9℃台まで下がり……

左:9.1℃/右:9.0℃
びみょーに

左:9.4℃/右:9.1℃
動きながら……

左:9.2℃/右:9.2℃
並びました!保冷力は、同等と言えそうです。
浅めに温度計を入れると……

左:10.0℃/右:10.1℃
深めに温度計を入れると、ステンレスの熱伝導でより温度が低くなっていた可能性もあるため、念のため先端の検温部分のみが水に浸かるような形でも測ってみます。先ほどより温度は少し上がりました。

左:10.0℃/右:9.9℃
追って追い越して、

左:10.1℃/右:10.1℃
並んでフィニッシュ!
保冷面で大差はナシ!

保冷の面ではこの2つの製品に差はない、と言えそうです。暑いこの季節は、ちょっとでも冷たいものが飲みたくなりますよね! ちなみに測り終えた水を飲んでみると、温度通りまだまだしっかり冷たかったことに驚きました。
山専用ボトルもアルパインサーモボトルも、登山で活躍してくれること間違いなし! 今度は冬に、お湯でこの気になる保温力を比較してみたいと思います。
今回紹介した水筒はこちら
THERMOS 山専用ステンレスボトル 500ml