サーモボトル界のニューカマー!話題の3モデルは「山でどれだけ使えるのか?」レビュー
登山に欠かせない保温・保冷機能を備えたサーモボトル。「モンベル/アルパインサーモボトル」や「サーモス/山専用ボトル」などの定番品以外にも、近年、登山に活用したい軽さや、超保温・保冷機能を装備したボトルが続々と登場しています。そこで今回は、「サーモス」、「タイガー」、「ニトリ」の話題の3モデルを実際に使って、その実力を検証してみました。さて、どれが山での使い勝手に長けていたのでしょう!
2023/01/20 更新
制作者
モノ書き
ポンチョ
アウトドアライター歴25年。「細かすぎるライター」としてアウトドア道具のレビューが評判。登山はファストハイクからコーヒーやハンモックでくつろぐのんびりハイクまで。日本山岳耐久レース完走7回のトレイルラン好き。自転車雑誌&WEBでもアウトドアと組み合わせた記事を執筆。低山ハイクとヨガをMixしたツアー・イベント『ちょい山CLUB』の案内人。
ポンチョのプロフィール
れびゅアイキャッチ画像:ポンチョ
今回試したのはサーモス、タイガー、ニトリの3ボトル!

撮影:ポンチョ
山で使う保温・保冷機能を持ったサーモボトル。各ブランドから多くのモデルが出ていますが、比較的、最近発売されたなかから、ポンチョが「コレは!いいかも!!」と思えた3モデルを集めて、実際に使ってみました。
では、それぞれの機能を確認していきましょう!
サーモス/真空断熱チタンボトル(FJN-500T)

撮影:ポンチョ
容量 | 500ml |
大きさ | Φ6.5×23.5cm |
重量 | 210g |
定価 | 14,300円 |
チタン製で軽量。スクリュー栓タイプで、フタを兼ねるコップで飲むタイプ。
撮影:ポンチョ
同社の定番・山専用ボトルの容量500mlタイプの大きさ(Φ7×23.5cm)と重量(280g)より、ひとまわりスリムで軽量。なのですが、チタン製ゆえに、お値段がなかなかの重さです……。
しかしチタン製ならではの鈍く光るアウトドア道具っぽさが、際立っています。チタン好きにはたまらないでしょう。
実際、2021年秋の発売以降大人気で、販売を休止中。次の入荷予定は2022年秋になるとのこと。
タイガー/カスタムボトル(スタンダードモデル) ベンダルタイガー ワンプッシュ栓

撮影:ポンチョ
容量 | 600ml |
大きさ | Φ6.9×24.6cm |
重量 | 230g |
定価 | 4,730円 |
カスタムボトルは、WEB限定販売。カラー豊富で11色!容量も350、500、600mlから選べます。
撮影:ポンチョ
また、飲み口の栓を、上の写真のワンプッシュ栓、他にスクリュー栓、500ml限定でストロー栓から選択。それぞれ栓のカラーも、ダークブラウンとブラックから選べます。
このように自分好みのボトル仕様にできることから、『カスタムボトル』と名付けられてます。
加えて、容量600mlで重量230g、容量500mlモデルだと重量210g!と、ステンレス製でありながら、サーモス/真空断熱チタンボトルと同等の軽さを装備。金属加工技術の高さが感じられるスペックです。
今回600mlをテストしたのは、この軽さが理由です。
ニトリ/真空断熱 超保温・保冷ボトル(N-HEATEX 500ml)

撮影:ポンチョ
容量 | 500ml |
大きさ | Φ7.8×24.5cm |
重量 | 380g |
定価 | 2,990円 |
ニトリ版の山専用ボトルともいえる、高い保温・保冷性能と耐衝撃性が特長です。
撮影:ポンチョ
トップとボトムには着脱可能なシリコンカバーを装備し、衝撃を緩和。本体はなんと5層の断熱構造で、内びんに銅メッキ+銅ホイルを装備。
ちなみにサーモスの定番・山専用ボトル500mlの大きさがΦ7×23.5cm、重量280g、価格6,050円。
ニトリはひとまわり大きいけれど、お値段は半額以下。もし保温性能がしっかり高ければ、購入の価値あるスペックといえます。
さぁ、もっとも気になる保温力は?
約95度のお湯をそれぞれのボトルに入れ、気温8℃の野外に放置して6.5時間後。ボトルの湯温は何度になったのかを検証してみました。
サーモス/真空断熱チタンボトル(FJN-500T)

撮影:ポンチョ
95.7度のお湯が、67.1度に。
室温20℃で6時間後のカタログ値が、69度に設定されているので、なかなかよい結果となりました。
タイガー/カスタムボトル

撮影:ポンチョ
95.3度のお湯が、66.4度に。
こカタログ値は、室温20℃で6時間後に72度なので、気温8℃であれば、順当な結果です。
ニトリ/真空断熱 超保温保冷ボトル

撮影:ポンチョ
95.5度のお湯が77.5度に。
カタログ値は、室温20℃で6時間後に85度以上の設定なので、気温8℃であれば、これくらいでしょう。
しかし、もっとも安価なのに、もっとも高い保温力。性能的には山専用ボトルに匹敵!
「お、ねだん以上」の保温性能です!!
ちなみに、それぞれの6.5時間後の湯温でカップ麺を食べてみると……
サーモス/真空断熱チタンボトル(FJN-500T)

撮影:ポンチョ
67.1度の湯でつくったカップ麺は、ちょいカタ。フォークですくった感じは、3分待てなかった時の少しもっさりとした感じ。でも食べてみると、きちんと美味しい!しかも、気温の低いなかなら十分にあったまります。
タイガー/カスタムボトル

撮影:ポンチョ
66.4度のお湯は、あったかさはあります。麺はバリカタ寄りのカタ。でも食べると、きちんと美味しいです。やわらかめが好きな方は、プラス1分で好みのカタさになりそうです。
ニトリ/真空断熱 超保温保冷ボトル

撮影:ポンチョ
77.5度の湯は、割とアツアツ。麺も、フツーに美味しいレベルです。ニトリの保温力があれば、ストーブで湯沸かししなくても、ボトルからそのままカップ麺に注ぐだけで不満なく食べられそうです。