もう“湯沸かし専用”とは言わせない!? ジェットボイル初のコンパクトなシングルバーナーが登場!

2018/06/04 更新

お湯が沸くのがめちゃめちゃ早い!でお馴染み、登山者の強い味方「ジェットボイル」。そんなジェットボイルから、シリーズ初のシングルバーナーが登場したのを知っていますか? なんと、これまでのジェットボイルを上回る性能を搭載しているらしいのです。今回は、そんな新作の実力を徹底調査。編集部員が実際に使ってみました。本国アメリカの開発担当者にも直撃! “ジェットボイルは湯沸かし専用”のイメージが覆るかも!?


  1. アイキャッチ画像撮影:YAMA HACK編集部

急速沸騰! 登山者の強い味方「ジェットボイル」

圧倒的な熱効率により、驚異のスピードと低燃費でお湯が沸くと大人気のクッキングシステム「ジェットボイル」。山で使っている人を見かけることも多いのではないでしょうか。容量・形状の異なるモデルが数多く展開されており、自分の用途に応じたジェットボイルを選ぶことができます。今回は、そんなジェットボイルの最新作に迫ります!

シリーズ初のコンパクトなシングルバーナー『マイティーモ』

ジェットボイルマイティーモ 新作が登場するたびに「こんなに早くお湯が沸くの!?」と登山者を驚かせ、進化が止まらないジェットボイル。この春、待望の日本上陸を果たした『MIGHTYMO(マイティーモ)』は、今までのジェットボイルとはちょっと様子が違うんです。

従来のジェットボイルの難点

ジェットボイル 従来の専用クッカーと一体型のモデルは、熱効率の高さにより、驚異の沸騰スピードと低燃費を実現。カップラーメンを作るときやアルファ米を戻す際に、湯を沸かすにはこの上なく重宝します。その反面、調理がしづらいという声が多かったのも事実。付属の五徳を使えばジェットボイル以外のクッカーを使用できますが、それではジェットボイルに加えて五徳とクッカーを持っていくことになり荷物が増えるだけ…。

広口モデルや火力調整機能がついたモデルも登場しましたが、一体型の最大の特長「驚異の沸騰スピード」のインパクトが絶大なため、“お湯を沸かすための道具”というイメージが強いといえます。

クッカーを選ばないシングルバーナーで、湯沸かし専用のイメージを払拭!?

ジェットボイルマイティーモ
出典:mont-bell
そこへ切り込んできたのが新作『マイティーモ』。シリーズで初めてのシングルバーナーです。ジェットボイルからシングルバーナーが登場したことで、様々なクッカーが使いやすくなり、“ジェットボイルでの調理”がしやすくなった模様。では、気になるそのスペックを見てみましょう。

シリーズ最速!? 気になる『マイティーモ』の実力は?

ここからは、肝心な『マイティーモ』の実力をチェック! 編集部員が実際に使ってみました。

沸騰時間は?

1.5リットルの水
撮影:YAMA HACK編集部
オフィシャルサイトに記載の情報では、1.5Lクッキングポット(別売)との併用で1リットル約3分で沸騰。これは、シリーズ最速の沸騰到達時間です。では、本当に3分で沸騰するのでしょうか!? 今回は実験的に、クッキングポット(別売)に満水容量の1.5Lの水を入れて試してみました。

40秒経過
撮影:YAMA HACK編集部
【40秒経過】
早くもふつふつと小さな気泡が出てきています。

1分経過
撮影:YAMA HACK編集部
【1分経過】
写真では分かりづらいですが、湯気が立ち込めてきました。

3分で沸騰
撮影:YAMA HACK編集部
【3分ジャスト】
2分後半からすでに熱々な様子で、ボコボコと大きい気泡が出はじめました。そして本当に3分には沸騰! 1.5Lと多めに水を入れていたのに、この速さは驚異的です。

<気をつけた方が良いこと>
もうすぐかな~と思ってから沸騰まで一瞬です。今回は実験のため、1.5L満タンに水を入れてしまったために沸騰した勢いで熱湯が暴れだし、火を止めるに苦戦。クッキングポット(別売)の底についている波型の「フラックスリング」が、『マイティーモ』とジャストフィットなので、鍋をすぐに持ち上げることができませんでした。クッキングポット(別売)で湯を沸かす際は満タンに入れないようにしましょう。

熱効率は?

フラックスリング
撮影:YAMA HACK編集部
クッカーの底についているこちらの波型のリングが「フラックスリング」。「フラックスリング」はバーナーの熱を吸収し、熱が逃げるのを最小限に押さえてくれる役割をしています。そのため、ジェットボイルのクッカーは熱効率80%以上と、一般的なクッカーと(熱効率30〜40%程度)と比較しても圧倒的。小さい火力ですぐに沸き、ガスを無駄にしないので、ガス消費量は一般的なバーナーの約2分の1と低燃費なところも優れた点です。『マイティーモ』のガス消費量は、約215g/h。

火力は?

サーモレギュレーター
撮影:YAMA HACK編集部
今までのジェットボイル製品よりバーナー出力が大幅にアップ! シリーズ最大出力2519kcal/hを誇ります。さらに、低温環境での使用や長時間の連続使用でも、自動的に火力を一定に保ってくれる「サーモレギュレーター」を搭載。氷点下(-6℃まで)でも安定した火力を発揮してくれるとのこと。

火力調整つまみ
撮影:YAMA HACK編集部
火力調整つまみで、火力調整もお任せ。「サーモレギュレーター」の効果で弱火でも火が安定するので、じっくりコトコト煮込むなんて料理もできちゃいます。料理の幅が広がりますね!

 携行性は?

手のひらサイズのマイティーモ
撮影:YAMA HACK編集部
『マイティーモ』は手のひらサイズの直径51mm×高さ76mmと非常にコンパクト。しかも約95gと超軽量なので、荷物を軽くしたい身としては助かる代物です。

マイティーモの中に収納
撮影:YAMA HACK編集部
クッキングポット(別売)に、食料と一緒にすっぽり収納して持ち運ぶことができます。『マイティーモ』のコンパクトさなら、手持ちの小型クッカーにもバッチリ収まるはず。

『マイティーモ』はジェットボイル以外の手持ちのアイテムと併用できる!?

コンパクトながら従来以上のパワーを持つ『マイティーモ』の実力は分かりましたが、既に他ブランドのシングルバーナーを持っていたり、従来のジェットボイルを持っている場合、新たにバーナーとクッカーを購入するとなるとちょっと悩んでしまうもの。手持ちのものと上手く併せて使えたら嬉しいですが、それは可能なのでしょうか。 モンベル広報部に聞いてみました!

『マイティーモ』はクッキングポット(別売)以外の他ブランドのクッカーも使えますか?

ジェットボイルマイティーモ

はい、使えます。五徳が大きいので、大きめのクッカー類も安定して置けるので、安心して調理できますよ。

クッキングポット(別売)を併用した際と、それ以外のクッカーと使用した際の、『マイティーモ』の性能の発揮具合にはどのくらいの差があるでしょうか?

ジェットボイルマイティーモ

フラックスリングがあるかないかによってクッカー側の熱吸収率に大きな差があります。他ブランドではフラックスリング付きクッカーは使用できないので、「フラックスリング付きクッカーの使用」=「マイティーモの本領発揮」と言えます。

フラックスリング付きのクッカーは一体型タイプであれば80%以上の熱吸収率を発揮します。『マイティーモ』でフラックスリング付きクッカーを使用した場合と通常のクッカーを使用した場合の正確な比較データはありませんが、沸騰時間からは倍以上の熱効率と考えられます。

せっかく高性能なマイティーモの本領を発揮させられないのはもったいないですね。自前のクッカーも使えるけれど、クッキングポット(別売)と併用した方が熱伝導率は断然良いのですね。

クッキングポットとモンベルのクッカー

撮影:YAMA HACK編集部
ただ、クッキングポット(別売)はサイズがやや大きいのが懸念点。数人分のごはんをつくるのには良いですが、1人分にしては大きすぎますし、山に持っていくとなると嵩張ります。そこで、手持ちのクッカーに400mlの水を入れ、どのくらいの時間で沸騰するのかを試してみました。

モンベルアルパインクッカー 14
撮影:YAMA HACK編集部
【40秒経過】
1.5Lクッキングポットの時と同じく、ふつふつと小さな気泡が出てきています。

モンベルアルパインクッカー 14
撮影:YAMA HACK編集部
【1分40秒ジャスト】
早くも沸騰!シリーズ最大出力2519kcal/hの火力だけあって、手持ちのクッカーでも急速沸騰することが分かりました。

手持ちのシングルバーナーで、ジェットボイルのクッキングポット(別売)を使用することはできますか?

ジェットボイルマイティーモ

他ブランドの一般的なシングルバーナーでジェットボイルのフラックスリング付きポットを使用すると不完全燃焼を起こし、多量の一酸化炭素が発生する危険が高いため使用できません。

シングルバーナー『マイティーモ』×他ブランドのクッカーはOK、他ブランドのシングルバーナー×ジェットボイルのクッカーはNGですので要注意。

ジェットボイルシリーズを比較した際に、『マイティーモ』が他のモデルより劣る点は何でしょうか。

ジェットボイル

劣るというよりは、商品コンセプトに違いがあります。他の一体型のモデルは全て専用設計(モデル間のカップの互換性も含めて)なので、収納性・使用中の安定性・熱効率・出力のバランスをとって最適化され、低燃費で最高のパフォーマンスを発揮する様に設定されています。他のクッカーを使用する場合は付属の汎用ゴトクを使用する必要があります。

『マイティーモ』は様々なクッカーを使うことを前提に作られています。様々なクッカーが使える半面、一体型に比べると(他のシングルバーナーと同様に)無駄が生まれる部分があります。それを補うのがフラックスリング付きのクッキングポット(別売)の存在ともいえます。

すでにジェットボイルの他のモデルを持っている場合、『マイティーモ』を選ぶメリットはあるでしょうか?

ジェットボイルの選び方表
出典:Facebook/jetboil(ジェットボイルの選び方)

「PCSフラッシュ」や「ミニモ」などのバーナーとクッカーが一体となったタイプの従来のジェットボイルユーザー様も、『マイティーモ』があれば同じガスカートリッジで様々な形状のクッカーを使用いただける様になり、ジェットボイルの世界がより広がりますよ。

また、トレッキング・キャンプ・フィッシングといったアウトドアシーンで小さく携行しやすいことと、低温にも強いサーモレギュレーター付きなので様々な環境下で使える汎用性の高さもポイントです。

登る山や作るメニューによって、一体型のジェットボイルと他ブランドのシングルバーナーを使い分けている人も多いのではないでしょうか。ガスが同じだったらいいのにな~と思ったことがきっとあるはず。

アメリカ本国の開発担当者に聞いた! そもそも『マイティーモ』って…

どうしてシングルバーナー『マイティーモ』を発売するに至ったのでしょうか?

ジェットボイルマイティーモ

ジェットボイルの持つ圧倒的な急速沸騰性能をシングルバーナーに転用することで、シングルバーナー界に革命を起こすべく開発がスタート。シングルバーナーという形態ですべての調理をすることはできませんが、『マイティーモ』はある一定の十分な調理機能を果たすことのできるストーブとして誕生しました。

さらに、レギュレーター(低温環境や長時間使用時でも安定した火力を保持)とイグナイター(点火装置)も加えることで、より幅広い状況でも使いやすいシングルバーナーに。『マイティーモ』の開発には、実際のリサーチから開発、発売までに、おおよそ2年~2年半を要しました。今回の『マイティーモ』は、シングルバーナー市場の問題を解決する先駆的な存在であると自負しています。

『マイティーモ』を開発する際に、1番こだわったことは何でしょうか?

ジェットボイルマイティーモ

私たちが重要だと考えていたのは、“マイティーモをご購入いただくお客様がジェットボイルの性能を最大限に活用できるようにする”ということでした。『マイティーモ』自体の性能の高さはもちろんのこと、従来のジェットボイルのような圧倒的な急速沸騰性能や火力をシングルバーナーでも感じてもらえるよう、フラックスリング付きのクッキングポットやフライパンを活用できるように設計・開発しました。

ジェットボイルマイティーモ

シングルバーナー界の発展を牽引するド偉い自信作が完成したということですね! 

お湯が早く沸かせて、がっつり調理もできれば最強!

ジェットボイルマイティーモ
撮影:YAMA HACK編集部
【編集部的『マイティーモ』はこんな人におすすめ!】
・ジェットボイルとシングルバーナーを使い分けている人(同じガスを共有可能)
・沸騰の速さと調理のしやすさを両立したい人(手持ちのクッカーでも急速沸騰)

シングルバーナーの世界に飛び込んできた新星『マイティーモ』。正直なところ、ジェットボイルは湯沸かし専用的な位置づけだったのですが、その概念が覆りました。『マイティーモ』は従来のジェットボイルを超える性能を持ちながらも、ジェットボイルでの山ごはん作りの幅も広がる優れもの。その裏側には、ユーザー目線でのリサーチや飽くなき開発がありました。進化がとまらないジェットボイルに、今後も目が離せません!

JETBOIL|公式ブランドサイト

ITEM
JETBOIL マイティーモ


 

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ジェットボイルマイティーモ
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YAMA HACK編集部
YAMA HACK編集部

YAMA HACK運営&記事編集担当。登山をきっかけに自然の力に魅了される。山で飲むコーヒーが大好き。何かあれば必ず山に行き、心身共に整える。山について新しい視点を与えられるような記事作りを心がけて日々執筆活動を行う。

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