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急速沸騰! 登山者の強い味方「ジェットボイル」
圧倒的な熱効率により、驚異のスピードと低燃費でお湯が沸くと大人気のクッキングシステム「ジェットボイル」。山で使っている人を見かけることも多いのではないでしょうか。容量・形状の異なるモデルが数多く展開されており、自分の用途に応じたジェットボイルを選ぶことができます。今回は、そんなジェットボイルの最新作に迫ります!シリーズ初のコンパクトなシングルバーナー『マイティーモ』

従来のジェットボイルの難点

広口モデルや火力調整機能がついたモデルも登場しましたが、一体型の最大の特長「驚異の沸騰スピード」のインパクトが絶大なため、“お湯を沸かすための道具”というイメージが強いといえます。
クッカーを選ばないシングルバーナーで、湯沸かし専用のイメージを払拭!?

シリーズ最速!? 気になる『マイティーモ』の実力は?
ここからは、肝心な『マイティーモ』の実力をチェック! 編集部員が実際に使ってみました。沸騰時間は?


早くもふつふつと小さな気泡が出てきています。

写真では分かりづらいですが、湯気が立ち込めてきました。

2分後半からすでに熱々な様子で、ボコボコと大きい気泡が出はじめました。そして本当に3分には沸騰! 1.5Lと多めに水を入れていたのに、この速さは驚異的です。
<気をつけた方が良いこと>
もうすぐかな~と思ってから沸騰まで一瞬です。今回は実験のため、1.5L満タンに水を入れてしまったために沸騰した勢いで熱湯が暴れだし、火を止めるに苦戦。クッキングポット(別売)の底についている波型の「フラックスリング」が、『マイティーモ』とジャストフィットなので、鍋をすぐに持ち上げることができませんでした。クッキングポット(別売)で湯を沸かす際は満タンに入れないようにしましょう。
熱効率は?

火力は?


携行性は?


『マイティーモ』はジェットボイル以外の手持ちのアイテムと併用できる!?
コンパクトながら従来以上のパワーを持つ『マイティーモ』の実力は分かりましたが、既に他ブランドのシングルバーナーを持っていたり、従来のジェットボイルを持っている場合、新たにバーナーとクッカーを購入するとなるとちょっと悩んでしまうもの。手持ちのものと上手く併せて使えたら嬉しいですが、それは可能なのでしょうか。 モンベル広報部に聞いてみました!『マイティーモ』はクッキングポット(別売)以外の他ブランドのクッカーも使えますか?

はい、使えます。五徳が大きいので、大きめのクッカー類も安定して置けるので、安心して調理できますよ。
クッキングポット(別売)を併用した際と、それ以外のクッカーと使用した際の、『マイティーモ』の性能の発揮具合にはどのくらいの差があるでしょうか?

フラックスリングがあるかないかによってクッカー側の熱吸収率に大きな差があります。他ブランドではフラックスリング付きクッカーは使用できないので、「フラックスリング付きクッカーの使用」=「マイティーモの本領発揮」と言えます。
フラックスリング付きのクッカーは一体型タイプであれば80%以上の熱吸収率を発揮します。『マイティーモ』でフラックスリング付きクッカーを使用した場合と通常のクッカーを使用した場合の正確な比較データはありませんが、沸騰時間からは倍以上の熱効率と考えられます。
せっかく高性能なマイティーモの本領を発揮させられないのはもったいないですね。自前のクッカーも使えるけれど、クッキングポット(別売)と併用した方が熱伝導率は断然良いのですね。

1.5Lクッキングポットの時と同じく、ふつふつと小さな気泡が出てきています。

手持ちのシングルバーナーで、ジェットボイルのクッキングポット(別売)を使用することはできますか?

他ブランドの一般的なシングルバーナーでジェットボイルのフラックスリング付きポットを使用すると不完全燃焼を起こし、多量の一酸化炭素が発生する危険が高いため使用できません。
シングルバーナー『マイティーモ』×他ブランドのクッカーはOK、他ブランドのシングルバーナー×ジェットボイルのクッカーはNGですので要注意。
ジェットボイルシリーズを比較した際に、『マイティーモ』が他のモデルより劣る点は何でしょうか。

劣るというよりは、商品コンセプトに違いがあります。他の一体型のモデルは全て専用設計(モデル間のカップの互換性も含めて)なので、収納性・使用中の安定性・熱効率・出力のバランスをとって最適化され、低燃費で最高のパフォーマンスを発揮する様に設定されています。他のクッカーを使用する場合は付属の汎用ゴトクを使用する必要があります。
『マイティーモ』は様々なクッカーを使うことを前提に作られています。様々なクッカーが使える半面、一体型に比べると(他のシングルバーナーと同様に)無駄が生まれる部分があります。それを補うのがフラックスリング付きのクッキングポット(別売)の存在ともいえます。
すでにジェットボイルの他のモデルを持っている場合、『マイティーモ』を選ぶメリットはあるでしょうか?

「PCSフラッシュ」や「ミニモ」などのバーナーとクッカーが一体となったタイプの従来のジェットボイルユーザー様も、『マイティーモ』があれば同じガスカートリッジで様々な形状のクッカーを使用いただける様になり、ジェットボイルの世界がより広がりますよ。
また、トレッキング・キャンプ・フィッシングといったアウトドアシーンで小さく携行しやすいことと、低温にも強いサーモレギュレーター付きなので様々な環境下で使える汎用性の高さもポイントです。
登る山や作るメニューによって、一体型のジェットボイルと他ブランドのシングルバーナーを使い分けている人も多いのではないでしょうか。ガスが同じだったらいいのにな~と思ったことがきっとあるはず。
アメリカ本国の開発担当者に聞いた! そもそも『マイティーモ』って…
どうしてシングルバーナー『マイティーモ』を発売するに至ったのでしょうか?

ジェットボイルの持つ圧倒的な急速沸騰性能をシングルバーナーに転用することで、シングルバーナー界に革命を起こすべく開発がスタート。シングルバーナーという形態ですべての調理をすることはできませんが、『マイティーモ』はある一定の十分な調理機能を果たすことのできるストーブとして誕生しました。
さらに、レギュレーター(低温環境や長時間使用時でも安定した火力を保持)とイグナイター(点火装置)も加えることで、より幅広い状況でも使いやすいシングルバーナーに。『マイティーモ』の開発には、実際のリサーチから開発、発売までに、おおよそ2年~2年半を要しました。今回の『マイティーモ』は、シングルバーナー市場の問題を解決する先駆的な存在であると自負しています。
『マイティーモ』を開発する際に、1番こだわったことは何でしょうか?

私たちが重要だと考えていたのは、“マイティーモをご購入いただくお客様がジェットボイルの性能を最大限に活用できるようにする”ということでした。『マイティーモ』自体の性能の高さはもちろんのこと、従来のジェットボイルのような圧倒的な急速沸騰性能や火力をシングルバーナーでも感じてもらえるよう、フラックスリング付きのクッキングポットやフライパンを活用できるように設計・開発しました。
お湯が早く沸かせて、がっつり調理もできれば最強!

・ジェットボイルとシングルバーナーを使い分けている人(同じガスを共有可能)
・沸騰の速さと調理のしやすさを両立したい人(手持ちのクッカーでも急速沸騰)
シングルバーナーの世界に飛び込んできた新星『マイティーモ』。正直なところ、ジェットボイルは湯沸かし専用的な位置づけだったのですが、その概念が覆りました。『マイティーモ』は従来のジェットボイルを超える性能を持ちながらも、ジェットボイルでの山ごはん作りの幅も広がる優れもの。その裏側には、ユーザー目線でのリサーチや飽くなき開発がありました。進化がとまらないジェットボイルに、今後も目が離せません!
JETBOIL|公式ブランドサイト
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