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登山用コンパスのおすすめモデル22選|選び方のポイントや特殊なモデルも紹介!

紙の地形図を使用して読図をしながら登山を楽しむために欠かせないアイテムが、ベースプレート式コンパス。様々なアイテムが販売されていますが、大きさの違い程度で似たような形状であることも事実です。

今回は、そんなベースプレート式コンパスを選ぶポイントとあわせて、シルバ・スント・スポルディング・YCM・ハイマウント・ビクセンの6ブランドから全22アイテムを紹介。

アウトドアレースで役立つリスト式コンパスや、方位を正確に測定できるミラーコンパス・レンザティックコンパスもピックアップしました。

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目次

アイキャッチ画像撮影:鷲尾 太輔

登山で「ベースプレート式コンパス」はなぜ必要?

おなじみの丸型コンパスとスマートフォンのコンパスアプリ
撮影:鷲尾 太輔(おなじみの丸型コンパスとスマートフォンのコンパスアプリ)

一般的にコンパスというと、写真左のような丸型のものを思い浮かべますよね。小学校時代の理科の授業などで使用するため、ひとつは持っていたのではないでしょうか。

また最近は、写真右のようにスマホアプリにコンパス機能があるものも。スマートフォン上部が指す方角を、わかりやすく表示してくれます。

ベースプレート式コンパス
撮影:鷲尾 太輔(ベースプレート式コンパス)

ところがこれらのコンパスは、地図(地形図)を持って登山する場合には不適。写真のようなベースプレート式コンパスが必要になるのです。

最大の違いは、その名の通り丸型のコンパス部分だけでなく、ベースプレートという四角い板状のパーツが付いていること。このプレート中央に記された進行線という矢印が、磁針が示す北(厳密には磁北)だけでなく、様々な方向を示してくれるのです。

進むべき方向がわかる

ホワイトアウト状態の雪山
撮影:鷲尾 太輔(ホワイトアウト状態の雪山)

雪山登山で天候が悪化すると、ホワイトアウト状態になり数メートル先の視界すら得られないことも。こうした場合に地形図で現在地から目的地への方向を確認し、コンパスを使用することで正しい方向へ進むことができるのです。

登山道がなくヤブなどに覆われた、いわゆるバリエーションルートの登山でも、同様の方法で自身が計画したルートを踏破することが可能になります。

目標物が何なのかわかる

あの山は何山?
撮影:鷲尾 太輔(あの山は何山?)

展望の良い山頂で近隣に気になる山が見えた時に、その山が何山なのかを特定する「山座同定」は、コンパスワークの中でもマスターしたい人が多いテクニックです。

コンパスを気になる山などのランドマークに向けてその方向を計測し、地形図に照合することで、その山が何山なのかを知ることができるのです。

▼地図とコンパスの詳しい使い方はこちらの記事をチェック

ベースプレート式コンパスを選ぶポイント5箇条

コンパスのパーツ
撮影:鷲尾 太輔(コンパスのパーツ)

ベースプレート式コンパスは、基本的に上のパーツから構成されており、基本的な機能や形状は同じです。では、自分にとって使いやすいコンパスを選ぶためには、どのような点をチェックすればよいのでしょうか。

コンパスを選ぶ時の5つのポイント

  • ❶ストラップの構造
  • ❷ベースプレートの大きさ(長さ)
  • ❸ルーペの有無
  • ❹目盛りの種類
  • ❺オイル式かドライ式か

❶ストラップの構造

ストラップによるコンパスの携帯方法
撮影:鷲尾 太輔(ストラップによるコンパスの携帯方法)

大抵のモデルには、携帯しやすいようにストラップが付属しています。
いつでもコンパスを使用できるように首にかけておきたくなるものですが、写真左のように衝撃が加わると外れるストッパーがついたストラップのみ、首かけ可能です。

そうでないタイプのストラップを首にかけておくと、枝などに引っかかった際に窒息の可能性があります。写真右のように、ザックのショルダーハーネスなどに巻き付けて携帯しましょう。

❷ベースプレートの大きさ(長さ)

モデルによって異なるベースプレートのサイズ
撮影:鷲尾 太輔(モデルによって異なるベースプレートのサイズ)

ベースプレートには、長方形の大きなモデルから、正方形に近い小さなモデルまであります。

重量・価格・携行性を重視するなら、ベースプレートの小さな(短い)モデルがおすすめです。

ただし、山座同定で現在地と目標の山を地図上で結ぶ際などは、ある程度のベースプレートが大きい(長い)モデルの方が使い勝手が良く、目標の山の方向も誤差が少なく測定できます。

❸ルーペの有無

ルーペがあると地形図の読み取りに便利
撮影:鷲尾 太輔(ルーペがあると地形図の読み取りに便利)

ベースプレートが大きな(長い)モデルには、ルーペが付属しているものが多い傾向です。コンパスの機能自体には関係ないパーツですが、地形図を併用する際に重宝することも。

地形図に印刷されている文字や地図記号はかなり小さく、目を凝らさないと情報を読み取りにくい場合もあります。こうした際に気になる部分をルーペで拡大できるので、地形図の見やすさがぐっと向上するのです。

❹目盛りの種類

cm表示もブランドによって表示位置が異なります
撮影:鷲尾 太輔(cm表示もブランドによって表示位置が異なります)

ベースプレートの先端や左右には、何種類かの目盛りが印字されています。cmを表す定規代わりの目盛りは大抵のモデルに付いていますが、それ以外の情報を取得できる目盛りが複数ある場合も。

地図の縮尺によって異なる水平距離を計測できる目盛りや、等高線の間隔から斜面の傾斜角度を計測できる目盛りが付いているモデルなどもあります。

❺オイル式かドライ式か

オイル内に気泡が生じてしまったコンパス
撮影:鷲尾 太輔(オイル内に気泡が生じてしまったコンパス)

ベースプレート式コンパスの多くは、回転盤の中にオイルが充填されています。

このオイルの抵抗で磁針の動きがゆるやかになりスムーズに安定しますが、極端な低温環境ではオイルに粘りが出て磁針の動きを阻害する場合もあります。

またオイルの中に気泡が生じてしまうと、これまた磁針の動きを阻害する可能性があるため、買い換える必要があります。

一部のコンパスに採用されているのが、回転盤の中に空気を充填したドライ式

使用可能な温度域が広いのが利点ですが、磁針の動きが安定するまでに時間がかかるため、正確な方向の計測が難しい側面があります。日本での登山においては、雪山を想定してもオイル式で十分といえるでしょう。

ベースプレート式コンパス おすすめ13選

それでは国内外の代表的な5ブランドから、おすすめのベースプレート式コンパスを紹介します。サイズ・サイズ・ルーペの有無・特徴など、自分に合ったモデルを見つけてください。

▼今回紹介するコンパス一覧

SILVA(シルバ)

スウェーデンのオリエンテーリングチャンピオン選手たちが、液体封入型コンパスを発明して1933年に設立されたのがSILVA社。長い歴史の中で培われた精度と耐久性は、多くの支持を集めています。

SILVA No.3 Black

サイズ 54mm×108mm
重量 33g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20~60℃

全てのベースプレート式コンパスの原点

全てのベースプレート式コンパスの原点となった、スタンダードなモデル。回転盤を操作する際に適度なトルク(回す力)を必要とする操作感は、SILVAならではの感触です。


SILVA No.7 Classic

サイズ 76mm×51mm
重量 22g
ルーペ ×
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20~60℃

No.3のショートモデル

No.3のベースプレートのみを短くして、携行性を高めたコンパクトなモデル。回転盤のデザイン・サイズなどはNo.3と同じです。


SILVA Compass 55-6400/360

サイズ 60mm×125mm
重量 39g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -30~60℃

正確な方角計測が可能なサイティングコンパス

回転盤の側面にプリズムレンズを使用しており、回転盤の方位目盛り越しに目標物を視認しながら正確な方角を読み取ること(サイティング)が可能。同社でも最上級のコンパスです。

Suunto(スント)

フィンランドの冒険家によって1936年に発明されたSuuntoのコンパス。SILVAに次ぐ歴史を持つブランドとして、コンパスのブランドの二大巨頭ともいえる存在です。

SUUNTO A-10 NH COMPASS

サイズ 56mmx104mm
重量 30 g
ルーペ ×
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -30℃~60℃

シンプルかつコンパクトなモデル

Suuntoの最小モデルで、シャツのポケットなどにも十分収納可能なモデル。コンパクトながら、コンパスに求められる基本性能はしっかりおさえています。


SUUNTO A-30 NH METRIC COMPASS

サイズ 57mmx114mm
重量 32 g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -30℃~60℃

暗い場所でも視認性の高い文字盤のモデル

宝石軸受を使用した高級スチール磁針が、スムーズな動きを実現したモデル。回転盤の文字盤は蛍光マーキングで、暗い場所でも高い視認性を誇ります。


SUUNTO M-3 NH COMPASS

サイズ 61mmx120mm
重量 46 g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -30℃~60℃

コンパクトながらルーペ付属のモデル

コンパクトでありながら、ルーペ付きで地形図と併せて使用しやすいモデル。こちらも宝石軸受を使用した高級スチール磁針で、正確な方位計測が可能です。


SUUNTO M-3 G COMPASS

サイズ 61mmx120mm
重量 48g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -30℃~60℃

磁気偏角補正目盛が付いた万能モデル

調節可能な磁気偏角補正目盛が付属しており、磁北線を記入していない地図でもコンパスワークが可能なモデル。磁針が安定して止まる時間が早いのも、大きな魅力です。

YCM(ワイシーエム)

1925年に日本最古の真鍮製の方位磁石を製造したYCM。国産の老舗コンパスメーカーとして、ハイエンドモデルは自衛隊でも採用されています。

YCM Type1

サイズ 54mm×84mm
重量 27g
ルーペ ×
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20℃~60℃

オーソドックスなコンパクトモデル

手のひらにすっぽり収まるコンパクトなサイズが魅力のモデル。プレートの2辺にcm目盛りが付いています。


YCM Type3

サイズ 54mm×100mm
重量 32g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20℃~60℃

5倍ルーペで地形図が見やすいモデル

Type1のプレートを延長して、5倍ルーペ(20mm×20mm)を付属したモデル。ルーペの倍率が大きいので、小さい文字も視認可能です。


YCM Type6

サイズ 61mm×112mm
重量 43g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20℃~60℃

大型ルーペで地形図の広範囲が拡大可能なモデル

Type3をなおひと回り大きくしして3倍の大型ルーペ(30mm×40mm)を付属したモデル。さらにプレートの左側には、等高線間隔から斜度を計測できる目盛りもついています。

HIGHMOUNT(ハイマウント)

1967年創業の国産アウトドアブランド・ハイマウント。先に紹介したYCMのコンパスのプレート下側がラウンドしたアイテムを販売しています。

ハイマウント ルミノーバ マップコンパス 1R

サイズ 54mm×90mm
重量 28g
ルーペ ×
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20℃~60℃

YCM Type1のラウンド版

YCM Type1のベースプレート下部がラウンドしているタイプです。


HIGHMOUNT ルミノーバ マップコンパス 3R

サイズ 54mm×105mm
重量 30g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20℃~60℃

YCM Type3のラウンド版

YCM Type3のベースプレート下部がラウンドしているタイプです。


ルミノーバ マップコンパス 6R

サイズ 62mm×112mm
重量 43g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20℃~60℃

YCM Type6のラウンド版

YCM Type6のベースプレート下部がラウンドしているタイプです。

特殊な目的にも対応!変わり種コンパス

左:リスト式コンパス/右:レンザティックコンパス
撮影:鷲尾 太輔(左:リスト式コンパス/右:レンザティックコンパス)

通常の登山においては、ここまで紹介したベースプレート式コンパスで十分対応可能です!
ここからは、さらにマニアックな用途に対応した、変わり種のコンパスを紹介します。

リスト式コンパス

リスト式コンパス
撮影:鷲尾 太輔(リスト式コンパス)

ロゲイニング・オリエンテーリングレースの選手に愛用されることの多いコンパスです。コースの随所で正置(=整置:地図上の方角と実際の方角を一致させる作業)だけを行いながら、スピーディーかつ正確に次のチェックポイントへ移動するため使用されます。

SILVA Begin2

サイズ 35×35×15mm
重量 13g

装着時の安定感に優れたモデル

腕時計のように手首に巻くだけでなく、親指にも装着するバンドが付属。激しい動きにも、しっかり追従してくれます。


SUUNTO M-9/BLACK/BLACK/NH WITH VELCRO STRAP

サイズ 41mmx47mm
重量 16g

手首に装着しやすいベルクロストラップのモデル

リストコンパスのベルトは、硬いゴム製で装着しにくいモデルも。その点、このアイテムはベルクロ式でスムーズ&スピーディーな装着が可能です。

ミラーコンパス・レンザティックコンパス

レンザティックコンパス
撮影:鷲尾 太輔(レンザティックコンパス)

ミラーやレンズを使用して、目標物の方向を精密に計測するコンパスです。その性能からして、軍隊や警察でも使用されることの多いタイプです。

SILVA Compass Expedition S

サイズ 64mm×108mm
重量 86g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20~60℃

ミラー付きのサイティングコンパス

ミラーで目標物の方向を計測するモデル。クリノメーター(傾斜角度測定器)も付属しています。


SILVA Compass Terra Expedition S

サイズ 64mm×108mm
重量 86g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20~60℃

リサイクル素材を採用の上位モデル

環境負荷を減らすために、リサイクル素材を新たに採用したExpedition Sの上位機種。もちろん、クリノメーターも付属しています。


SUUNTO MCB NH MIRROR COMPASS

サイズ 56mmx68mm
重量 36g
ルーペ ×
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -30℃~60℃

コンパクトなミラー付コンパス

コンパクトながら、正確な方角測定が可能なモデル。ホイッスル付属の、取り外し可能なスナップロック付きの首ひもも実用的です。


SUUNTO MC-2 NH MIRROR COMPASS

サイズ 65mm×101mm
重量 74g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -30℃~+60℃

地形図を拡大できるルーペ付モデル

小型ながら拡大式ルーペや傾斜計をベースプレートに付属したモデル。回転盤も蛍光マーキングされており、暗くても読みやすい工夫が。磁気偏角補正目盛磁針も搭載しています。


SUUNTO MC-2 G MIRROR COMPASS

サイズ 65mm×101mm
重量 75g
ルーペ
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -30℃~60℃

迅速で正確な方向計測が可能なモデル

拡大レンズ付きベースプレートや傾斜計はもちろん、コンパス本体の回転盤も蛍光マーキングされ、磁気偏角補正目盛磁針も搭載したモデル。磁針の止まりが早く、迅速かつ正確な方向の計測が可能です。


YCM 9000L

サイズ 52mm×77mm
重量 118g
ルーペ ×
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -20℃~50℃

陸上自衛隊にも採用された国産レンザティックコンパス

堅牢なアルミダイカスト製のボディが、折り畳むとコンパス全体をすっぽり覆うレンザティックコンパス。回転盤の方位角は軍用ミル目盛と度数目盛の2種類が記されており、陸上自衛隊に採用されています。


Vixen オイル式コンパス レンザティックコンパス

サイズ 56mm×75mm
重量 68g
ルーペ ×
性質(オイル/ドライ) オイル
使用可能温度 -

コンパクト&リーズナブルなレンザティックコンパス

コンパクトかつリーズナブルなモデル。ミラーコンパスと同様のシグナルミラーも付属しており、遭難時に捜索者へ自分の居場所を知らせることもできます。

精密な磁石であることを認識して使用したいコンパス

鉄製の欄干近くでは磁針に誤差が出ることも
撮影:鷲尾 太輔(鉄製の欄干近くでは磁針に誤差が出ることも)

方位磁石という別名の通り、コンパスの磁針は磁力に影響を受けやすい精密機器です。鉄筋コンクリート製の建物内ではもちろん磁針に誤差が生じますし、スマートフォンなど磁気を発するものと重ねて保管していると、磁針が正しく磁北を指さなくなってしまいます。

登山で使用する際も、鉄製の欄干やフェンスなど金属製のものからは離れてから、方角を計測するようにしてください。

今回紹介したモデルをおさらい

ベースプレート式コンパス

リストコンパス

ミラーコンパス・レンザティックコンパス

登山用コンパス 人気売れ筋ランキング

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