ネットサーフィンで目を疑うほどの爆安テントに遭遇!
新型コロナウイルスの影響もあって、自宅にいながら欲しい商品が手に入るオンラインショッピングを楽しむ人は増えたはず。特にインターネットは情報量が豊富なので、新しいブランドや新商品を見つけるのに最適ですよね。
ご多分に漏れず、筆者もディスプレイの前でおもしろい商品がないかポチポチとマウスをいじくっていると、思いもよらない衝撃商品を発見!!
ソロテントが、税込19,800円!?
ページを下にスクロールすると、どうやら日本の販売代理店がある模様。さっそく問い合せてみると「サンプルをお貸しします」と嬉しい申し出が。
気になる品質を確かめるべく、今回は先方からの提案を快く受け取り、KAILASの「MASTERホワイト」を実際に設営してきました!
謎のブランド<KAILAS>って一体なに?
衝撃価格のテントを展開する<KAILAS(カイラス)>は、中国発の総合アウトドアブランド。
創業は2003年と新しいですが、ラインナップするアイテムは、ウェア、シューズ、バックパック、テントから本格的なクライミングギアまで実に豊富で、本国では350店舗以上の直営店と約650店舗以上のフランチャイズ店を展開するなど、知名度はダントツのNo.1。
さらに本国サイトを覗いてみると、トップページの洗練されたデザインの高さに眼を見張るものがありました。カイラスは日本だけでなく、カナダ、スイス、スペインなど、すでに海外進出を果たしているインターナショナルなブランドでもあるのです。
世界にも認められたブランドの商品であれば、その品質は間違いなしでは? いやが上にも期待値が上昇してきました。
気になるソロテント「MASTERホワイト」を本音レビュー!
後日、待ちに待ったサンプルが自宅に到着。開封して、あれこれ調べてからレビューすると新鮮な気持ちが薄れる気がしたので、今回は届いた状態のままフィールドイン。
現地で初めて対峙して感じた”ファーストインプレッション”をお届けします!
設営前にパーツのディテールを確認しよう!
まずは収納サイズから。海外ブランドの製品とあって、やはり収納袋は大きいです。しかし、逆にこれは撤収時に本体を収納しやすいというメリットでもあるので、特に気にはなりません。
バックパックに収納するときは、中からテントポールを抜いてしまえばコンパクトにパッキングすることができます。
収納袋に入っているのはフライシート、インナーテント、ポール、ペグの4点。実はここで、ちょっとガッカリな点が。
登山用テントでは韓国のDAC社製のポールを採用することが多いのですが、こちらのポールの製造会社は不明。これは強度が気になるところです。
設営開始! 実際に使いながら感じた○と×
では、さっそく設営しましょう。このテントは、ポールにインナーテントをフックで吊るす“吊り下げ式”を採用しています。
まずはインナーテントの四隅をペグダウンして固定して、セオリー通りに組み立てていきます。
ここで気になったのが、ポールの左右の長さが違う点です。左右対称ではなく、右手側のポールが長くなっているのが分かります。インナーテントも同様に右手側に広がる台形をしているので、インナーテントとポールの向きを合わせる必要があります。
親切な商品だと、ポールの末端と、ポールの先端を挿し込むグロメットが取り付けられたストラップを同じカラーにして、見た目で設営をサポートしてくれる場合があるのですが、こちらのテントはそれがなく、少し設営に手間取ってしまいました。
次にポールの先端をインナーテントの四隅のグロメットに挿し込んでいきます。DAC社のポールに比べると少々硬い印象。曲げるときに、グッと力を入れる必要がありました。
ポールにインナーテントを吊り下げてから、天井のクリアランスを確保するためのサブポールを取り付けます。インナーテントはフルメッシュなので暑い夏には涼しそう。
最後にフライシートを被せれば完成です。綺麗なホワイトカラーは好印象。隅々までペグで固定するとフライシートのシワがなくなり、スッキリとしたデザインのソロテントが立ち上がりました。
【×】設営がちょっと難解で手間取るかも
完成したソロテントの機能を隈なくチェック!
それでは完成したテント本体のディテールを確認していきましょう。
ベンチレーションは片側一箇所
インナーテントがフルメッシュなので、ベンチレーションとの相乗効果で通気性は抜群です。
ポケットやフックも搭載
中に入ると、すぐ左手側にポケットがありました。携帯電話などを入れることができて便利ですね。
天井にはフックが1つあり、夜間にヘッドライトを吊るしてテント内を明るく照らせます。
前室・室内のスペースは十分
前室のスペースは登山靴を並べて置いても余りあるほど面積があり、風をしのぎながら外で煮炊きすることが可能です。
中に入って座ってみると、身長182cmの筆者は天井に頭が接してしまいました。ただし、足を伸ばせる長さがあり、マットを敷いてみると分かったのですが、左右には荷物を置くだけの十分なスペースが確保されています。
耐久性の高い厚手生地と軽量さの好バランス
あれこれ触っているうちに、生地の厚みが気になったので後日調べてみると、フライシートは50デニール、フロアは70デニールもありました。これなら耐久性は十分。それなのに、ペグを抜かした重量は実測で1,367gと、メーカー表記よりはやや重くなりましたが、それでも文句なしに軽いといえます。
これなら登山で背負うことも十分可能。ただし、ペグは1本16gもあったので、軽いモデルに買い替えた方がいいかもしれません。
【×】天井高がちょっと低い……
KAILASの「MASTERホワイト」はアウトドア市場の優等生
サンプルを扱ってみての正直な感想は、所々物足りない部分はありつつ、テントとして完成度は価格以上。インナーテントがメッシュ素材なのと、ポールの剛性が判然としないので高所での使用には不安が残りますが、樹林に囲まれたテント場で使う分には、登山でもキャンプでも活躍すること間違いなしです。
高額商品が高品質なのは当たり前。そう考えると、低価格で高品質を実現しているカイラスの「MASTARホワイト」は、ある意味で優秀なテントだと言えるでしょう!気になった人はメーカーサイトを、チェックしてみてください。
今回試した「MASTERホワイト」はこちら
カイラス MASTERホワイト
収容人数:1名
素材:[フライ]50Dポリエステル、2000mm PUコーティング&ポリエステル、3000mm PUコーティング、[インナーテント]通気性メッシュ、[床]75D生地、5000mm PUコーティング、[ポール]アルミニウム合金
寸法:長さ210×幅(本体奥85cm+本体足元75+前室部50)×高さ95cm
本体重量:1.2kg(ステークは含まず)
ダイニーマ製の超軽量・高耐久テントも展開
カイラスには、世界最強の繊維とも言われ、最大限の強度を最小限の重量で叶える“ダイニーマ”を使用したテントもラインナップしています。こちらは爆安とはいきませんが、ウルトラライトな装備を目指している人は要チェックです。
カイラス ゲール・キューベン
素材:ダイニーマ
寸法:幅(頭部)120cm、(足部)90cm、奥行き220cm、高さ(最高部)84cm
本体重量:0.71kg
セット内容:テント本体、フレーム、ペグ、リペアキット
カイラス ドラゴンフライ・キューベン
素材:ダイニーマ
寸法:幅(頭部)100cm、(足部)90cm、(最大部)182cm、奥行き225cm、高さ(最高部)96cm
本体重量:0.78kg
セット内容:テント本体、フレーム、ペグ、リペアキット
カイラス ストラトス・キューベン
素材:ダイニーマ
寸法:幅(頭部)110cm、(足部)100cm、奥行き225cm、高さ(最高部)105cm
本体重量:1.18kg
セット内容:テント本体、フレーム、ペグ、リペアキット
【店舗情報】 信濃木崎アウトドアステーション カイラスショップ