UL界隈で人気の「フロアレスシェルター」。でも使い勝手はどうなの?
「フロアレスシェルター」は、文字どおりフロア(床)がなく、地面がむき出しになったシェルターのこと。
軽くて薄い生地やテントポールをストックで代用できることから有用性が高く、個性的なデザインもあいまり、ULスタイルの登山者を中心に人気を博しています。
フロアレスはデメリットが多い?こんな疑問の声も
そんなフロアレスシェルターですが、使ったことのない登山者からはこんな疑問の声が。
あとは着替えの際とか、プライバシーは守られるのかな?
どうやらフロアやフレームがないことをデメリットと捉えている人が多い様子。
ただ、何事もやってみないとわかりませんよね。
そこで今回、実際にフロアレスシェルター泊を体験し、気になる疑問点や魅力を掘り下げてみることに!
そしてこの企画をサポートしてくれるのがこの方です。
強力な助っ人登場!ムーンライトギア店長の服部さん
服部賢治さん
神田・岩本町のアウトドアセレクトショップ「ムーンライトギア」の店長。ULハイキングを軸に楽しみながら、様々なバリエーションルートや沢、山岳滑走などにチャレンジしつつ、山の楽しさや野営の楽しさを提案している。
橋爪
フロアレスシェルター泊に挑戦してみたいと思っているのですが、山でも問題なく使えるんですか?
どうやらモデルによっても使用シーンが異なる様子。
ということで、まずはフロアレスシェルターのモデルごとの特性について教えてもらいました。
コンセプトの異なるさまざまなシェルターがあるらしい
ひとくくりに「フロアレスシェルター」といっても、その種類や用途はさまざま。ここでは【山岳向け】【開放感を楽しみたい人向け】【ロングトレイル向け】【大人数向け】の4モデルを紹介します。
①ベーシックな山岳モデル|<ローカスギア>クフ
国産ULブランド「ローカスギア」の日本の山岳域を想定して作られた山岳シェルター。地面にピタリと設営できるので耐風性が高く、4シーズンテントとしても活躍します。インナーメッシュ付きなので、普通のテントのように使えるのも◎
②自由度の高さと安心感を両立|
<マウンテンローレルデザイン>トレイルスター
ユニークな五角錐のシェルター。自由度が高く、その日の天候や気分に合わせて設営スタイルを選べるのが特徴です。タープのようにもツェルトの感覚でも使えるバランスの良いシェルターです。
③ロングトレイル向けの全天候モデル|
<マウンテンローレルデザイン>パトロール・タープ・シェルター
タープ感覚でありながらも全方位守られた天候に強いシェルターです。シェルターの高さを変えることで、その日の天候に合わせた楽しみ方が可能。低く設営すれば風が上を避けていき、高く設営すれば新鮮な空気を取り込む構造になっています。
④圧倒的軽さのビッグシェルター|
<ハイパーライト・マウンテン・ギア>ウルタミッド 4
4名の大人が広々と過ごせる超軽量のフロアレスシェルター。雪上を含むオールシーズンで使用でき、4点のペグダウンで瞬時に設営できるのもポイント。2名以上のパーティ山行におすすめです。
日本の山岳にも対応するタフなモデル。高価ですが、故障が圧倒的に少ない納得の一幕です。
開放感のある「トレイルスター」でフロアレスシェルター泊に挑戦!
教えていただいたモデルのなかで気になったのが、マウンテンローレルデザインの「トレイルスター」。普段のテント泊とは違ったワイルドな体験ができそうな予感……!
ということでトレイルスターをお借りして、フロアレスシェルター泊に挑戦です。