ハイドレーションとは?使うときのメリットとデメリット
ハイドレーションとはソフトボトルに吸引チューブが取り付けられた給水システムで、歩きながらこまめに水分補給をすることができる便利なアイテム。
主に、ハイドレーションは背中に背負ったカバンの中に入れておき、飲み口を口元に出しておいて水を飲みたいときに使います。
ハイドレーションを使うメリットは?
アクティビティを中断せず、給水を行いたいときに便利なハイドレーション。登山やトレラン、自転車などのアクティビティでよく利用されています。
・荷物やザックをおろさずに水分補給ができるので楽であり、給水時間の短縮にもつながる。
・飲み終わったら丸めてコンパクトに収納することができ、荷物がかさばらない。
・チューブから吸って飲むため一口で飲みすぎることを防ぎ、こまめな給水でバテにくくなる。
デメリットはある?
水筒と比較したときに、ハイドレーションならではのデメリットもあります。
・チューブや吸い口が洗いづらく、乾かすのが面倒。しっかりと水洗いし乾燥させないとカビの繁殖にもつながる。
・水にゴム臭さが移って気になる人もいる。
・水の残量がわかりにくいので、給水ペースを誤ると水が足りなくなることがある。
登山には「2L」のハイドレーションがおすすめ!
ハイドレーションの容量は1L~3Lほどまで様々な種類がありますが、2Lのハイドレーションが凡庸性が高くおすすめ。
山行によって入れていく水の量を変えれば、日帰り~宿泊を伴う登山まで幅広く使用できます。
ドイター ストリーマー 2.0L
登山用のザックで定番のドイター社のハイドレーション。チューブがソフトボトルから取り外せるので洗いやすく便利です。同じデザインで容量が3Lの商品もあります。
オスプレー レザヴォア 2.0L
こちらもザックが人気のメーカー、オスプレーのハイドレーション。MPEフィルムを採用しており、カビや細菌が増殖しにくくなっています。他に3.0Lや軽量なLT レザヴォアというモデルもあります。
キャメルバック アウトドアクラックス 2.0L
アメリカのハイドレーション・システムのパイオニアとも称されるキャメルバック。軽く噛んで吸うだけで水分補給ができ、給水口も大きく使いやすいので人気です。1.5L、3.0L、ザックに外付けできるモデルもあります。
ソース ハイドレーションパック ワイドパック 2.0L
ソースは雨が降らない地域もあるイスラエルで設立されたアウトドアブランド。グラスライクフィルムという飲み水に触れる部分に汚れが付きにくい特殊フィルムを用いているので、水を清潔に保つことができます。
プラティパス Big Zip LP 2.0L
ソフトボトルで有名なプラティパスのハイドレーションは、ザックにフィットする形状をしているのが特徴。無味のBPAフリー素材を採用しており、ゴムの臭いも抑えられています。
ハイドレーションはトレランでも活躍!
トレランで使いたい方におすすめのハイドレーションをご紹介します。トレランザックにフィットするスリムタイプが人気です。
サロモン SOFT RESERVOIR 2.0L
トレラン用のギアが人気のサロモンのハイドレーションは、ザックへの収納がしやすい形状に設計されています。簡単に裏返せるので洗うのも楽。容量が1.5Lの商品もあります。
プラティパス ホーサー 2.0L
プラティパスの中でもスリムな形状のハイドレーションです。どんなザックにも装着でき、便利。別売りのキャップに付け替えれば、ソフトボトルとしても利用できます。1.0L~3.0Lまで容量のバリエーションも豊富。
アルティメイトディレクション 2.0L RESERVIOR
トレラン専用アイテムを多数販売しているアルティメイトディレクションのハイドレーションです。肩の上からかけやすくねじれにくい設計。チューブは取り外し可能で洗浄も簡単にできます。
長く使うための使い方&洗い方
せっかく購入したハイドレーションはなるべく長持ちさせたいもの。長く使うためには正しい使用とお手入れが大切です。
使うときの注意点は?
ハイドレーションを使用する際には、以下のことを気を付けると早期の劣化が防げます。
・指定量以上に水を入れると破けやすいので、容量以上の水を入れないようにする。
・他のギアや鋭利なものが当たって破れないように収納場所に注意。ハイドレーション用のポケットがついているザックを利用するのがおすすめ。
・折り目が付くとそこから劣化して破けやすいので、畳まず丸めて保管する。
ハイドレーションの洗い方は?
ハイドレーションの一般的な洗い方をご紹介します。
1.ホースを本体から取り外し、チューブの中にぬるま湯を流し入れて洗浄・乾燥させます。(商品によってはホースが外せるものと外せないものがあるので、外せるもののみホースを外して洗浄してください。)
2.本体のフタを外し、残っている水をすべて捨てます。
3.容器の中に手を入れ、底をつかむようにして裏返します。
4.洗剤を使って丁寧に洗います。洗剤の流し忘れがないよう気をつけましょう。
5.口に紙を詰めて水分を吸収させ、完全に乾ききるまで乾燥させます。しっかり乾かさないとカビの原因になるのでしっかり乾燥させましょう。
ハイドレーション洗浄用の専用グッズも販売されているので、そういった道具を活用するのも便利でおすすめです。
ゴム臭さを取るには?
ハイドレーションに入れた水は素材のにおいが移ってゴム臭くなる場合もあります。ゴム臭さが気になる人は以下の方法で洗浄しましょう。
・お湯と中性洗剤を使用して臭いが取れるまで洗う。
・ハイドレーション専用の洗剤を使用して洗う。
※商品によっては上記の方法が使用できない場合もあります。事前に説明書をよく読み、適切な洗浄方法を確認しておきましょう。
冬に使うと凍結しちゃう?
冬にハイドレーションを使うと、ホースに残った水が凍って飲めない状態になってしまうことがあります。対策を行った上で使用しましょう。
対策①冬はハイドレーションを使用しない
冬山登山では冷たい水を飲むことで体温の低下につながります。そのため、冬場はハイドレーションを使用せず、保温力の高いサーモスボトル等で水を持ち運ぶことをおすすめします。
サーモス 山専用 ステンレスボトル
サイズ:約7×7×23.5cm
保温効力:50度以上(24時間)、77度以上(6時間)
保冷効力:10度以下(6時間)
カラー:バーガンディー、ブラック、ライムグリーン
対策②断熱カバーのついたチューブを使用する
ハイドレーションに断熱素材のカバーを付けることで、ホース内の水分が凍結しにくくなります。ホースカバーを自作して使用する人もいるようです。
対策③飲む度にホース内に息を吹き戻す
ホースに水を残さないよう、息を吹きこんで水をバッグ内に戻して飲むと凍結しにくくなります。②の断熱カバーによる保温と③の吹き戻しを合わせて行うとより効果的。
ハイドレーションを活用して登山をもっと快適に!
登山やトレランなど、アクティビティ時の水分補給にとても役立つハイドレーション。一度使ったらその便利さに手放せなくなる人も多いほど。正しく使用、お手入れをすれば、ゴムの臭いや早期の破損も防げます。ハイドレーションを使ってもっと快適な登山を!