撮影:すべて筆者
自然のなかで必要な機能を集約した極小ギア「LighterBro」

「LighterBro(ライターブロ)」は、アメリカ・カリフォルニア州生まれのマルチツールギア。
ポケットナイフや従来のマルチツールでは暗闇や寒さに直面したとき、火を起こす必要がある。自然のなかで人が必要とする機能が一つの小さなギアにまとまっていたら⋯⋯。
開発者であるKyber氏のそんなアイデアをもとに完成したのが、火とナイフやドライバーなどのマルチ機能が一体となったライターブロです。
サイズは2種類。対応ライターもチェック!

ライターブロは、BICのライターに取り付けられるマルチツールです。サイズは2種類あり、「ライターブロ クラシック」はBICのレギュラータイプ(J26)に、「ライターブロ マイクロ」はBICのスリムタイプ(J23や)、さらにハイカー御用達のミニタイプ(J25)にそれぞれ対応しています。
ライターは別売りのため、コンビニやディスカウントストアでお好みのサイズを購入しましょう。
どんな機能を備えているの?
「ライターブロ クラシック」は、主にハサミ・ナイフ・マイクロドライバーの3つが装備され、底部分は栓抜きになっています。
「ライターブロ マイクロ」もクラシック同様に底部分は栓抜きになっていますが、ハサミは付属せず、主にナイフ・マイクロドライバーの2つの装備となります。
「ライターブロ クラシック」の機能

- ナイフ
- マイクロフラットドライバー
- マイクロスクリュードライバー
- ポーカー
- ハサミ
- ボトルオープナー
- キーリング
マイクロフラットドライバーはポーカーとして細かいゴミの詰まりや紐通しに、ナイフの先端はスクリュードライバーとしても使用可能です。
「ライターブロ マイクロ」の機能

- ナイフ
- マイクロフラットドライバー
- ポーカー
- ボトルオープナー
- キーリング
- ストラップアタッチメント
- 1/4インチドライブソケット
クラシックにはないマイクロのみの仕様としては、キーリング栓抜きの両脇には1/4インチのドライブソケットを備えています。

手のひらサイズ&超軽量

マルチな機能を備えていながら、ライターブロの驚くべきはその軽さ。
いずれのモデルも手のひらに収まるコンパクトなサイズでいて重さはクラシックが51g、マイクロが23グラムととにかく軽い! 登山においても荷物の邪魔にならず、携行しやすいのは大きなメリットでしょう。
堅牢なステンレス製

本体は軽くて薄いプレート状ながら、硬度と耐摩耗性に優れる日本製420ステンレス鋼を採用し、タフな点も特徴です。落としたりぶつけたりしても中身のライターをしっかり守ってくれる安心感があります。
またナイフやハサミもすべて同じステンレス製のためサビに強く、切れ味も長持ちします。
携行する際は注意も
ナイフなどの刃物を含むため、公共交通機関での携帯やキャンプ場以外での使用には注意が必要。
とくに電車やバス、飛行機での移動を伴う登山では事前に法規制を確認し、使用する場面や場所をしっかりと見極めましょう。
山のこんなシーンで「あってよかった〜!」

火+αのマルチツール「ライターブロ」は、一つあれば登山のさまざまなシーンで活躍してくれること間違いなし。ここではその具体例をご紹介します!
ケガ、山道具の応急処置がスムーズ

ライターブロに備えられたナイフは紐やコードが難なく切れて、ハサミは結束バンドなどの硬いものも切れ味よくカットできます。
ケガの手当てのために絆創膏やテーピングを細かくカットする作業はもちろん、たとえばギアの補修用のコードをカットし、そのまま先端を火で炙り、ほつれ予防処理まで一連でおこなえるのもライタープロならではの特徴です。
飲食のアレコレを快適サポート

食べようと思った行動食のパッケージが手で開封できない⋯⋯。山小屋で購入したクラフトビールをいざ飲もうとしたら、栓抜きがない⋯⋯。そんな小さなイライラも、ライターブロさえあれば即解決します。
またバーナーの着火から食材のカット、食材にピックのように刺してカトラリー代わりにも使えるなど、山のご飯シーンの一連もサポートしてくれます。
サングラスやバーナーのネジ調整も

寒さでバーナーのネジが緩んだり、タフに使うことでサングラスの丁番やヘッドライトのカバーが緩んだり⋯⋯。そのほかGPSや小型デバイスの電池交換などなど。山のなかで意外と直面することが多いのが、ネジ問題。
ライターブロのマイナスドライバーを使えば、気になる部分のネジ調整も簡単におこなえます。とくにロングルートでは、ちょっとした緩みが大きなトラブルにつながることもあるので、リスク予防のメンテナンスにも重宝します。
ただし、ネジ穴とドライバー部分の厚みが合わない場合もあるので、事前に試しておくと安心です。
「ライターどこ行った?」がなくなる

本体にはキーリングホールが付いているので、鍵とともにサコッシュやパンツに装着して身に着けておくことが可能です。
「ライターって、すぐにどこいったかわからなくなる」という人にとって、固定できる安心感も嬉しいポイントでしょう。
ライターブロの備えあれば、憂いなし

限られた装備で行く登山では、「これがあったら便利なのになぁ」と歯がゆい思いをすることもしばしば。
そんなかゆ〜いところにも手が届くライトブロは、ミニマムな装備で賢く効率よく山を楽しみたい人にとって、まさに頼りになる“小さな巨人”。さっそく手持ちのBICライターに装着して、今後の山行の“もしも”のときに備えませんか?