【フィールドレビュー】パフテックは、登山と相性抜群だった……!
おおよその特徴がわかってきたところで、実際に山の中で性能をチェック。結論から言うと「想像以上に登山と相性が良さそう」と感じる結果になりました。
濡れに強いから行動中も着やすい

撮影:筆者
まず良かったのが、行動中も濡れを気にせず着続けられること。
ダウンの場合、急登の汗をかくシーンや小雨が降るタイミングなどでは、ダウンの濡れを防ぐために脱ぐ必要がありますが、パフテックならそこまで気にする必要なし。
濡れても保温力が下がらない安心感があるため、汗や雨を気にして脱ぎ着する必要がありませんでした。

撮影:筆者
実際に多少の汗をかいてもダウンがヘタっている様子はほとんどなし。常にふわっとした着用感をキープしてくれました。
高い撥水性がバッチリ雨を弾く

撮影:筆者
生地の表面には東レの特殊技術「NANODESIGN™(ナノデザイン)」が採用されており、繊維自体が高い撥水性を持っています。また、撥水加工もされているため、 多少の雨粒ならコロコロと弾きます。
脱ぎ着が頻繁に起こりがちな山行にて、その手間を減らせるのは大きな魅力だと感じました。
風のある稜線でもしっかり保温

撮影:筆者
風が吹く稜線に出ても防風性の高さを実感。比較的厚みのある中綿のおかげで、冷たい風を受けても温かさがしっかり持続。休憩時も体温が逃げにくく、安心して使うことができました。
洗いやすい=登山で気兼ねなく使える

撮影:筆者
使用後のケアが簡単なのはやっぱり嬉しいポイント。手洗いをする必要はありますが、ダウンよりも乾くのが早く、かつ中綿も寄りにくいためダウンより扱いやすい印象がありました。
汚れを気にしすぎることなく、ガシガシと使い倒しやすいのがダウンにはない魅力です。
軽さ重視ならライトダウン、扱いやすさ重視ならパフテック

撮影:筆者
パフテックの良さは見えてきた一方で、コンパクトさ・軽量さではウルトラライトダウンのほうが優秀。よりシビアに軽量さを重視したいときはウルトラライトダウンのほうが相性は良さそうです。
選ぶときのポイント
- 軽量、コンパクトさを重視したい。停滞・休憩時に使いたい → ウルトラライトダウン
- 扱いやすさを重視したい。行動時にも一部使いたい → パフテック
登山専用ウェアではない点に注意
パフテックは十分山でも使えることがわかってきましたが、本来はあくまでデイリーユースがベース。腕を動かしやすい独自のパターン構造でつくられていますが、登山での体の動きを考慮した設計にはなっていません。
また、優れたアイテムには間違いありませんが、ジップ部分にチンガードや防風フラップがなかったり、高耐水性や岩場での擦れなどに対応する生地耐久性は持ち合わせていなかったりと、登山専用ウェアほどの性能がないことには注意が必要です。
悪天候が想定される山行など、条件の厳しい環境での利用は十分に気をつけるようにしましょう。
「パフテック」は、ウルトラライトダウンを持っている人にもおすすめ!

撮影:筆者
濡れに強く、行動中にも着やすいパフテックは、低山ハイクを中心に山でも抜群の使い勝手。ウルトラライトダウンとはまた違った特性と魅力があるため、すでにウルトラライトダウンを持っている人にもおすすめしたい一着です。
「気軽に使える防寒着が欲しいな……」という人にぴったり。プラスワンの保温着として、検討してみてはいかがでしょう。
