ソーヤー マイクロスクィーズフィルターと比べてみた

撮影:筆者
携帯浄水器といえば、定番として知られるのが「ソーヤー」の浄水ギア。すでに愛用している方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ソーヤーの「マイクロスクィーズ」とモンベルの「ウォーターフィルター」を比較しながら、それぞれのメリットや違いをチェックしてみました。
項目 | モンベル ウォーターフィルター | ソーヤー マイクロスクィーズ |
写真 | ![]() | ![]() |
重量(スペック値) | 50g | 約53g |
浄水性能 | 0.1μm中空糸膜 (細菌・原虫を99.9999%除去) | 0.1μm中空糸膜 (細菌・原虫を99.9999%除去) |
流量 | 2.8L/分 | 非公開 |
ろ過寿命 | 約2,500L(交換式) | 約38万L(交換不要) |
対応ボトル | 口径28mm・42mm (ペットボトル、フレックスウォーターパックなど) | 口径28mm (ペットボトル、付属の専用パウチなど) |
使い方 | ・ボトルorパウチに接続して浄水 | ・ボトルorパウチに接続して浄水 ・ストローをつけて沢からの直飲み ・ハイドレーションに接続 |
価格 | 6,600円(税込) | 5,940円(税込) |
軽さ・コンパクトさはモンベルが優位な場合も

撮影:筆者
どちらも重量は50g前後と非常に軽量。いずれも手のひらサイズで、ザックの中でも場所を取らず、持ち運びやすさは共通しています。

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ただ、必須ではない飲み口キャップをそれぞれ外して計測した場合、モンベルが33g、ソーヤーが48gとモンベルのほうが軽量になりました。少しでも軽くしたい人にとっては、モンベルが良い選択になりそうです。
浄水力はほぼ変わらず、スピードはソーヤーが上

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両モデルとも、0.1ミクロンの中空糸膜を採用しており、原虫やバクテリアをしっかり除去する点ではほぼ互角。基本的な浄水性能には大きな違いは感じられません。
一方で、ろ過スピードには差が。500mlの水をペットボトルでろ過したところ、モンベルは約26秒、ソーヤーは約21秒と、ソーヤーの方が素早く水を確保できる結果となりました。
これはソーヤーは比較的軽い力で水が通るのに対し、モンベルはやや強めの力が必要だったため。
そこまで大きな差ではありませんが、より短時間で水を確保したい場合は、ソーヤーのほうが優位と言えそうです。
※ちなみにモンベルが公式で公開している浄水スピードよりもやや遅くなったのは、ペットボトルというやや硬いボトルで浄水したため。ソフトボトルであればもう少し早く浄水が可能です。
寿命は圧倒的にソーヤー。ただ普段の登山ならモンベルで十分な浄水量

撮影:筆者
ソーヤーのフィルター寿命は、驚異の約38万リットル。生涯使えると言っていいほどの長寿命設計です。
ただ、モンベルのウォーターフィルターも約2,500Lのろ過が可能。先述の通り、1回の山行で2L使うとしても、1,250回分という計算になり、一般登山での使用には十分すぎるほどの長寿命です。
使用頻度が高い場合はソーヤーを選んでも良さそうですが、一般的な登山においてはどちらを選んでも問題ないと言えそうです。
使い勝手の良さは…両者拮抗!

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ソーヤーは、付属パウチや市販のペットボトル接続はもちろん、沢からの直飲みやハイドレーションへの接続にも対応するなど、多様な使い方ができるのが魅力。ただし、付属のパウチはやや硬めで、水を汲んだり押し出したりする際に浄水しづらさを感じることもありました。

撮影:筆者
一方、モンベルは直飲みやハイドレーションには非対応ですが、「フレックスウォーターパック」との組み合わせがとにかく快適。
浄水時にしっかり力を込めやすく、水を押し出す動作もスムーズ。さらに、キャップ部分は噛みながらでも飲める仕様なので、歩きながらでもサッと水分補給ができるのは大きなメリットです。
使用スタイルによって好みは分かれますが、行動中の「飲みやすさ」や「扱いやすさ」を重視するならモンベル、川からの直飲みやハイドレーションなど、より多彩な使い方を求めるならソーヤーがフィットしそうです。
価格はソーヤーがやや安いが、柔軟性や使い勝手を含めて総合判断を

撮影:筆者
価格だけを見ると、ソーヤー マイクロスクィーズは5,940円(税込)で、モンベルのウォーターフィルター(6,600円)よりも若干安価。ただし、その差は約600円とわずかです。
先ほど述べた通り、ソーヤーにはパウチが付属している一方、モンベルは「フレックスウォーターパック」が別売となっているため、併用するには追加購入が必要です。ただフレックスウォーターパックをあわせて使うと大きく利便性がアップするため、単純に価格だけでは比較が難しいところ。
価格を少しでも抑えたいのならソーヤー マイクロスクィーズを、快適さを求めるならモンベルのウォーターフィルター+フレックスウォーターパックを検討できると良さそうです。
モンベルだからこそ実現できた、登山にベストなウォーターフィルター!

撮影:筆者
軽さ、確かな浄水性能、そして使いやすさ。登山に必要な要素をしっかり詰め込んだ「ウォーターフィルター」はさすがモンベルのアイテムでした。
水切れは、山では絶対に避けたいトラブル。だからこそ、これ1本をザックに入れておくだけで、大きな安心感につながります。普段から「フレックスウォーターパック」をウォーターバッグとして使っていれば利便性も大きくアップします。
とりあえず持っておくという気軽さで、次の山行のお守りに加えてみてはいかがでしょうか。
モンベル ウォーターフィルター
素材 | キャップ:ポリプロピレン・熱可塑性エラストマー カートリッジ:ABS樹脂 フィルター:中空糸膜(ポリスルホン) |
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重量 | 50g |
サイズ | 飲み口+キャップ:直径4.8×5.2cm フィルター:直径3.2×8cm 逆洗浄アダプター:直径3.2×2cm |
ろ過流量 | 2.8L/分 |
カートリッジ交換目安 | 2,500L |
有害物質除去率 | 原虫除去率:99.9999% バクテリア除去率 99.9999% |
※人気商品につき、現在一時的に在庫切れとなっております。入荷通知を受け取る設定をしておくと、予約受け付け開始時、もしくは次回入荷時に通知が届くためおすすめです。
モンベル ウォーターフィルター カートリッジ
素材 | カートリッジ:ABS樹脂 フィルター:中空糸膜(ポリスルホン) |
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重量 | 33g |
サイズ | フィルター:直径3.2×8cm 逆洗浄アダプター:直径3.2×2cm |
ろ過流量 | 2.8L/分 |
カートリッジ交換目安 | 2,500L |
有害物質除去率 | 原虫除去率:99.9999% バクテリア除去率 99.9999% |
フィルター本体のみで使用する場合や、フィルター本体のみを買い替えたい場合はこちら。
▼セットで使いたいフレックスウォーターパック
▼今回比較したアイテムはこちら
ソーヤー マイクロスクィーズフィルター
素材 | フィルター:ホロウファイバー(中空糸膜) |
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重量 | 約53g |
サイズ | 直径4.5×12cm |
ろ過流量 | - |
フィルター寿命 | 38万L |
有害物質除去率 | バクテリア:99.99999% 微生物:99.9999% |
▼その他の携帯浄水器はこちら
ソーヤー ミニ
素材 | フィルター:ホロウファイバー(中空糸膜) |
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重量 | 約41g |
サイズ | 直径3.5×13.5cm |
ろ過流量 | - |
フィルター寿命 | 38万L |
有害物質除去率 | バクテリア:99.99999% 微生物:99.9999% |
浄水スピードはマイクロスクィーズより劣るものの、より軽量・コンパクトさに優れたモデルです。
HydraPak ウルトラフラスク+フィルターキャップ
素材 | 本体:POM(ポリアセタール)、ABS樹脂、シリコン フィルター:ホローファイバー(ポリスルホン) |
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重量 | 36g |
サイズ | 直径5×11.5cm |
ろ過流量 | 約1L/分 |
フィルター寿命 | 最大約1,500L |
有害物質除去率 | 大腸菌、寄生虫の包嚢(99.99%除去) 3.0ミクロン以上のマイクロプラスチック(99.99%除去) |
フレックスウォーターパックと同じ、口径42mmのボトルに対応。
カタダイン ビーフリーAC 1.0L
素材 | フィルター:ホロファイバー、活性炭 |
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重量 | 76g(ソフトフラスク含む) |
サイズ | 10.7×7.8×27.3cm(ソフトフラスク含む) |
ろ過流量 | 最大2L/分 |
カートリッジ交換目安 | ホロファイバーフィルター:最大1,000L 活性炭フィルター:最大200Lまたは使用開始より3か月 |
有害物質除去率 | 微生物:99.9% バクテリア:99.9999% |
ホロファイバーフィルターと活性炭の2段階浄水システムにより、有害物質だけでなく臭いや味も軽減。