アイキャッチ画像提供・撮影:サロモン、Goldwin、YAMA HACK編集部、橋爪 勇志
暑さ対策のカギは、「機能性アイテム」にあり!

年々気温が上昇し、夏の登山は想像以上に過酷なものに。ちょっと歩くだけで汗だくになって、「もう無理……」と思ってしまう人も多いのではないでしょうか。
そんな夏の登山を少しでも快適にするには、やっぱり装備選びがカギ。
通気性や遮熱性、UVカットなど、機能性に優れたアイテムを取り入れることで、暑さによるストレスを軽減できます。
今回は、夏の山歩きをラクに、そしてちょっと楽しくしてくれる“機能性アイテム”をご紹介します。
【編集部が注目!】酷暑を乗り切る登山アイテム6選
ムレにくい×疲れにくい!快適さを追求したバックパック
サロモン エアロトレック 20
容量 | 20L |
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重量 | 845g |
最初に紹介するのは、サロモンの新作バックパック「エアロトレック」です。登山での快適性をとことん追求したモデルで、日本の暑い夏にぴったりな仕様になっています。
サイズは20L、30L、40Lの3種類。日帰り登山はもちろん、小屋泊、テント泊と、シーンに応じて自分に合ったモデルを選べます。

注目したいのは、特許技術を採用した背面フレーム「アドバンスドエアシャーシ」。背中とバックパックの間に空間をつくることで、背面に風の通り道が生まれ、蒸れをしっかり軽減してくれます。
さらにこのフレームは、空間をつくるだけでなく、荷物の重さを分散する役割も。体の動きに合わせてしなる柔軟性があり、腰まわりに適度なテンションがかかる設計になっています。荷物全体の重心は上部にありながら、腰でもしっかり支える構造で、行動中の負担を軽くしてくれるのが特徴です。
これまでもサロモンからハイキング向けのバックパックは展開されていましたが、どちらかといえばファストハイクなど、ややコアな層からの支持が中心でした。
今回の新作は、登山の定番として幅広いユーザーに愛されるシリーズになりそうです。
タフさとサポート力もあり!ハイキングサンダルの大本命
テバ グランドビュー マックス サンダル(メンズ)
重量 | 約375g(片足) |
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サイズ | 25.0〜29.0cm |
今年、Tevaから本格的なハイキングサンダルが登場しました。その名も「グランドビュー マックス サンダル」。
足の甲とかかとをしっかりホールドする「Wストラッピングシステム」、優れたグリップ力を誇る「Vibram® Megagrip アウトソール」、長時間の歩行をサポートするクッション性の高い「LITE-COMF® ミッドソール」など、山での使用を想定した機能がしっかりと詰め込まれています。

タフさとサポート性を兼ね備えた、まさに“本格派”のアウトドアサンダルですが、サンダルでのハイキングにはリスクが伴うことも事実。つま先をぶつける可能性や防寒性の低さなどは考慮する必要はあります。
使用する場所や自分の技術をよく見極めたうえで使うことが前提となりますが、「自然の中を自由に歩く」ための新しい道具として、取り入れてみるのもきっと楽しいはず。
整備された道の多い低山、沢沿いや海辺のゆるやかなトレイルなど、まずは安全に楽しめるシーンから試してみるのがおすすめです。
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着るほうが涼しい!?「通気×UVカット×遮熱」の薄手フーディー
ザ・ノース・フェイス ブリーズレンジランフーディー(メンズ)
素材 | BREEZERANGE-PRO Recycled Polyester Light Knit(ポリエステル83%、複合繊維(ポリエステル)17%) |
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サイズ | S、M、L、XL |
カラー | グレイッシュホワイト、バナディスグレー、ダックグリーン |
炎天下で行動する際には、直射日光を防ぐことが大切。実は、厚い日こそ長袖を着るという選択肢もあるんです。
ザ・ノース・フェイスの「ブリーズレンジランフーディー」は、光の透過を抑えるセラミック粒子を含んだ独自素材を使用。通気性にも優れており、紫外線をしっかりカットしながら、太陽光の熱を日傘のように反射して、体感温度の上昇を防いでくれます。

通気を考えたややゆとりのあるシルエットですが、フードをかぶれば、顔まわりまでしっかりガード。袖口には腕時計のディスプレイを確認できるように切り込みが入っており、細部まで使い勝手に配慮された設計です。
ランニング向けに開発されたアイテムですが、真夏の登山でもその機能性は間違いなく頼りになります。
フードなしのTシャツタイプ(半袖・長袖)もラインナップされているので、シーンに合わせて選んでみてください。
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夏の汗処理に大活躍!コスパ抜群の秀逸インナー
おたふく手袋 BT ドラスティックドライ ノースリーブ クルーネックシャツ
夏の登山で欠かせないのが、ドライインナー。ベースレイヤーの下に着用することで、肌をドライに保ち、汗冷えを防いでくれます。
とはいえ、暑い時期はなるべく重ね着を減らしたいのも本音。
そんな悩みを解決してくれるのが、「BT ドラスティックドライ ノースリーブ クルーネックシャツ」です。

生地が2層構造になっているのが特徴で、肌に触れる内側には水分を外に押し出す特殊ポリエステルを使用し、外側には吸汗速乾性に優れたポリエステルを配置。
1枚でドライインナーとベースレイヤーの両方の役割を果たしてくれる優れものです。
開発したのは、大阪に本社を構える「おたふく手袋」。作業用手袋などを手がける、老舗のワーク用品メーカーです。
ワークブランドならではの技術力を活かしつつ、コストもぐっと抑えられているのが特徴。
なんとノースリーブモデルは、税込1,880円という驚きの低価格を実現しています。
▼「ドラスティックドライ」のレビューはこちら
メッシュ地で通気性抜群!軽量トレッキングパンツ
ザ・ノース・フェイス ビューポイントパンツ(メンズ)
素材 | Breathable Doubleweave Recycled Polyester with DWR(ポリエステル100%) |
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重量 | 約260g(Lサイズ) |
サイズ | S、M、L、XL |
カラー | アスファルトグレー、キャバングレー、ニュートープ、ブラック、アーバンネイビー |
今年の新作ではありませんが、暑い時期の登山にぴったりな、通気性に優れたトレッキングパンツとしておすすめしたいのが「ビューポイントパンツ」です。
UPF15-30のUVカット機能も備えており、紫外線を85%以上ブロック。日差しの強い季節でも安心して着用できます。

優れた通気性の秘密は、2層構造になったメッシュ地。ストレッチ素材で、登山時の脚の動きにもしっかり追従してくれます。
すっきりとしたシルエットなので、登山だけでなくタウンユースにもおすすめ。
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カバー範囲がすごい!サンシェード一体型の日焼け対策ハット
コロンビア イエロードックマウンテンサンシェードブーニー
素材 | 本体:4Wayストレッチツイル(ポリエステル100%) / 汗止め:Omni Freeze Zero(ポリエステル100%) |
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高さ/幅/奥行 (目安) | 頭周り:S/M(57-59cm)、L/XL(59-61cm) ツバの長さ:Front 7.5m、Back 18cm |
カラー | 257 Delta、327 New Olive、010 Black、053 Graphite |
日差し対策が欠かせない夏の登山。そんな季節におすすめなのが、“かぶる日傘”のようなハットです。
コロンビアの「イエロードックマウンテンサンシェードブーニー」は、ハットとサンシェードが一体になったモデル。首の後ろまでしっかり日差しを遮ってくれるので、長時間の行動でも安心です。UPF50のオムニシェイド機能も搭載されているので、紫外線対策もバッチリ。

さらに、涼しさや風の抜けについてもしっかり配慮されています。
内側の汗止め部分には、コロンビア独自の冷却機能「オムニフリーズゼロ」を採用。汗に反応して冷却効果を発揮し、帽子が触れている部分の温度上昇を抑えてくれます。
また、両サイドの黒い部分にはベンチレーション(通気口)を搭載。ムレを逃がし、快適な通気性をキープします。
夏の登山に欲しい機能がぎゅっと詰まった、まさに“理想的なハット”と言えるでしょう。
夏山を快適に楽しむための装備選びを

夏の登山は、強い日差しや暑さにさらされるため、装備選びが快適さだけでなく、安全にもつながってきます。
今回ご紹介したような、通気性・遮熱・UVカットといった機能性アイテムを取り入れることで、体への負担を軽減して、より安心して山を楽しめるはずです。
ぜひ、自分のスタイルに合った暑さ対策アイテムを見つけて、快適な夏山を楽しんでください。
▼紹介したアイテム一覧