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新しいマットの形?!1人でも2人でも使える”ジャバラマット”が便利だぞ(2ページ目)

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唯一のデメリットは「重さ」

「マルチ フォームパッド」は、長さ180cm・150cmの2種類のサイズ展開。他のクローズドセル型スリーピングマットと、どう違うのでしょうか?モンベルの別モデルや定番のサーマレストと比較しました。

撮影:筆者
  1. モンベル / マルチ フォームパッド 180
  2. モンベル / マルチ フォームパッド 150
  3. モンベル / フォームパッド 25 180
  4. モンベル / フォームパッド 16 180
  5. サーマレスト / Zライトソル レギュラー

サイズや重量、R値は?

製品名
使用サイズ(長さ×幅×厚さ)
重量
収納サイズ長さ×幅×厚さ)
R値
マルチ フォームパッド 180
180×50×1.6cm(2層時)/180×100×1.2cm(1層時)
550g
50×15×15cm
2.1(2層時)/1.4(1層時)
マルチ フォームパッド 150
150×50×1.6cm(2層時)/150×100×1.2cm(1層時)
460g
50×15×12.5cm
2.1(2層時)/1.4(1層時)
フォームパッド 25 180
181×50×2.5cm
427g
51×15×15.5cm
2.3
フォームパッド 16 180
178×50×1.6cm
395g
50×14.5×10.5cm
1.5
Zライトソル レギュラー
183×51×2cm
410g
51×13×14cm
2

マルチフォームパッド180の厚さやR値を他アイテムと比較すると、1層利用の場合はフォームパッド16と、2層利用の場合はフォームパッド25やZライトソルとほぼ同等の性能でした。

ただし、重量についてはそれぞれ比較アイテムよりも120〜150g程度重くなっています

マルチな用途を考えると、この程度の重量差を許容できる人であれば、マルチフォームパッドを選ぶメリットは十分にありそうです。

撮影:筆者

折りたたんだ時はマルチフォームパッド180が最もかさばりますが、バックパックにバンドで固定すれば収納時のかさばりはさほど気になりませんでした。もしコンパクトさを重視するなら、夏シーズン向けで薄型設計のフォームパッド16が最適でしょう。

パッキングに強いこだわりがなければ、マルチフォームパッド180の大きさを問題に感じることは少ないはずです。

凹凸は浅め。慣れない人にはいいかも!?

凹凸
撮影:筆者(左から、マルチフォームパッド、フォームパッド、サーマレストZライトソル)

クッション性は、マルチフォームパッド、フォームパッドともに柔らかめ。座布団のような感触です。寝心地は良さそうですが、体が沈み込んでしまうかもしれません。Zライトソルは硬めなので対照的でした。

特徴的だったのは凹凸の形状です。マルチフォームパッドは他の2つと違い、ひし形模様でくぼみが浅め。凹凸が背中に当たる感じが苦手な人、慣れない人にはいいかもしれません。

【比較まとめ】 マルチフォームパッドは……

  • R値がほぼ同じ他アイテムと比べて120~150g程度重め
  • 折りたたんだ状態ではかさばるが、収納サイズはあまり変わらない
  • サーマレスト / Zライトソルより柔らかめの質感
  • 凹凸は浅いので、背中に当たる感触が苦手な人、慣れない人にはメリット

「マルチ フォームパッド」を登山で使ったら?

汎用性の高さや重量を踏まえると、「マルチ フォームパッド」は主にキャンプシーンで活躍しそうですが、登山シーンでもその実力を発揮できるのでしょうか。 登山者目線で使い勝手を試してみました。

携帯性|バックパックに固定OK。ただし横付けは要注意

テント泊を想定して150と180をそれぞれ、グレゴリーの大型バックパック「バルトロ65」に固定してみました。

ボトム固定
撮影:筆者

まずはボトムに固定。180のほうが厚みがありますが、携帯するうえでそれほどの差はないでしょう。

次は、サイドへの固定を試しましたが……

サイドへ固定できない
撮影:筆者

180は下のストラップの長さが足りませんでした。

サイド固定
撮影:筆者

150は問題なく、サイドへ固定できました。

今回使用したバックパック「バルトロ65」の場合、150よりも2.5cm厚い180はサイドへの固定はできませんでしたが、サイドストラップの長さは製品によって異なるので、自分のバックパックに固定可能か確認しておいたほうが良さそうです。

サイズ感|足先が少し出る150

撮影:筆者

筆者は身長175cm。150の場合、くるぶしが地面に当たる感じです。春や秋など地面が冷たい場合は足先が冷たくなるかもしれませんが、バックパックを足元に置くなどして補えば問題なし。

重量差90g、収納時の厚さ2.5cmの差なので、コンパクト性をとるなら150、快適性をとるなら180を選ぶのが良いでしょう。

寝心地|広々1層とフカフカ2層

撮影:筆者

2層の場合は十分な厚さがあり、フカフカで地面の突起や固さをあまり感じません。一方、1層の場合は薄くなった感じが否めず、少々地面の起伏を拾います。

撮影:筆者

とはいえ、大の字になって寝ることができるのはいいですね。

マルチ フォームパッドを1層で敷いたときの横幅は100cm。基本的には2人用以上のテントでないと、広げて使うのは難しそうです。参考までにモンベルの「ステラリッジ テント1」の横幅は90cmです。

丈夫さ|引っ張っても破れにくい!ガシガシ使えるタフな素材でした

撮影:筆者

引っ張ってみましたが、力を込めてもまったく破れる様子はなく、強度は問題なさそう。経年での耐久性は長く使ってみないとわかりませんが、重い荷物を乗せた状態で引っ張っても、すぐに破れることはなさそうな安心感がありました。

メンテナンス性|撥水性バッチリで水濡れは心配なし

撮影:筆者

素材は水を吸収しない疎水性素材。表面は撥水するので、水に濡れても振り払って軽く拭き上げるか、少しの間、乾かせば問題なさそうです。

マルチフォームパッド使用感まとめ

  • 150はサイド、ボトムともに固定の問題はなさそう。180は固定できるかバックパックによるので注意
  • 150は足先が出るので、春や秋は足先が冷たい可能性
  • 1層使用時は地面の起伏を拾いがちだが、広々と快適
  • 強度、メンテナンス性ともに通常使用するには問題なし

今後が楽しみな”新しいカタチ”のマット

撮影:筆者

モンベルのマルチフォームパッド150/180を、登山シーンでの使用を想定して検証してみました。1人で使う2層、2人でも使える1層、マルチに使えて便利ですが、重さの面では若干デメリットの側面があるので自分の登山スタイルに合わせて検討してみてください。

  • 普段はソロ、たまに夫婦やカップルでテント泊登山をする人
  • テント泊でも、広々としたところで寝たい人

こんな人には、特におすすめのマットです。

サイズ変更できるクローズドセル型スリーピングマットは、他メーカーでもあまり見ることはないので、現状ではニッチな製品。今後の展開が楽しみな一品でした。

    サーマレスト Zライト(レギュラー)

    サイズ51×183cm
    収納サイズ51×13×14cm
    総重量410g
    素材架橋ポリエチレン
    生産国USA
    厚さ2cm
    R値1.7

      サーマレスト Zライトソル(レギュラー)

      サイズ51×183cm
      収納サイズ51×13×14cm
      総重量410g
      素材架橋ポリエチレン
      生産国USA
      厚さ2cm
      R値2

        サーマレスト Zライトソル(スモール)

        サイズ51×130cm
        収納サイズ51×10×14cm
        総重量290g
        素材架橋ポリエチレン
        生産国USA
        厚さ2cm
        R値2

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