ひとりのハイカーとして、できることを考えてみよう

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機会の少ないトレイル整備に参加することはなかなか難しいものです。しかしシンポジウムの話を聞いていると、登山道整備以外でもトレイルのためになる行動ができそうでした。
歩き方であれば、誰でもすぐに実践できるので、ぜひやってみてください。
トレイルへのインパクトを想像する

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ハイカーが歩くだけで、トレイルにはインパクトがあります。トレイル以外の自然をたくさんのハイカーが歩いた跡は、植物が生えてこなくなったり、土が削れて崩れやすくなったりしてしまいます。
少し幅広のトレイルなどで、仲間と話すために横並びになって歩くと、その分インパクトの幅を広げてしまうことになります。前後でも声は十分に届きますし、盛り上がるようだったら、腰を下ろして自然を眺めながら話に花を咲かせるのもいいかもしれません。
編集部 大迫
つづら折りのトレイルなどでショートカットしたり、ドロドロのぬかるみを迂回したりして新しい道を作らないようにするのも、インパクトの幅を広げないことになりそうですね。
トレイル内でも歩く場所を考える

撮影:YAMA HACK編集部
たとえトレイルを歩いていても、自然とのバランスがよくないポイントではインパクトが過剰に掛かって、崩れやすい場所もあります。たとえば、山の斜面を水平に移動するトラバースでは、谷側を歩くとトレイルがボロボロと崩れてしまいます。
下りのシーンでも、ついつい谷側に足を置いてしまいがちですが、できるだけ山側を歩くようにすると、インパクトを抑えながら滑落のリスクも軽減できそうです。
ライター大堀
信越トレイルクラブが定めたマナー&ルールが参考になるので、インパクトを抑えながら山を楽しむために、ぜひ見てみてください!
次のハイカーも楽しめるように!

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今回開催された「全国トレイルメンテナンスシンポジウム」は満員御礼となるほど、ハイカーの意識が高まっています。しかし、こうしたトレイル整備に興味はあっても、活動への参加が難しいハイカーも多いと思います。
参加できなくても、インパクトを少なくするトレイルの歩き方はすぐにできそうです。ひとりひとりのハイカーの心がけが積もれば、自然へのインパクトを大きく減らすことができます。そしてそれは、トレイル整備の負担も軽減に繋がり、活動に参加しているといってもいいのではないでしょうか。
次のハイカーにもトレイルを楽しく歩いてもらいたいですよね!