保温着は必携!真夏でも、標高3000m級の山は気温10℃前後

中綿素材のインサレーションウエアというと、秋冬の寒い季節のウエアと考えるハイカーが多いかもしれません。
この記事をまとめている、本日の東京の最高気温は35℃。日向にいるだけで、倒れそうな暑さなので、保温着であるインサレーションのことを考えるだけで、クラクラしてきます。
しかし同日の標高3776mの富士山頂の最高気温は13℃、最低気温は7℃。北アルプスの標高約3000mの立山の最高気温は17℃、最低気温は9℃。
平地では猛暑日であっても、標高3000m級の山は気温10℃前後なのです。夏日であれば、さらに気温は低く、8月も下旬になれば秋の気配。富士山頂であれば氷点下になることもあります。
だから暑さを我慢して、真夏であっても、山へと向かうなら「保温着をどうするか?」を考えねばなりません!
いま“ちょうどいい”保温着って? 春夏秋のインサレーション考

さて、保温着はフリース等の起毛素材のサーマルウエアと、ダウンや化繊中綿素材を封入したインサレーションウエアの2つに分けられます。
その中で、軽量コンパクト性、濡れても落ちにくい保温性、ストレッチ素材を使った運動性、オーバーヒートしにくい通気性を備えた化繊インサレーションを「動的保温着」や「アクティブインサレーション」と呼びます。
冬山登山時に、汗冷えしにくい保温着として昨今注目を集めているウエアですが、「高すぎない保温性は、春~夏~秋の気温が高めの季節の保温着としても機能するのではないか?」と感じたことが、3シーズン向きの保温着の最善を探る今回の企画の発端です。
そしてさらに、「装備の軽量化を図りつつ、思わぬ気温低下に対応できる保温着のカタチは、どれなのか?」を検証してみようと考えました。
袖やフードの有無でどう変わる?カタチが異なる3種類でテスト

テストに使用したのは、モンベルの「U.L.サーマラップ」シリーズ。同社が誇るアクティブインサレーションで、フード付きのパーカ、フードなしのジャケット、フードなしで半袖タイプのTといった3つのカタチが用意されています。
いずれも“バリスティック エアライト”というシェル素材2種類を、薄さや機能性によって効率よく配置。透湿性にすぐれた素材をパーカとジャケットは身頃に、Tは身頃と袖に。ストレッチ性に長けた素材をパーカとジャケットは脇、肩、腕に、Tは脇に使用しています。

中綿として封入される素材はすべて同じで、“ストレッチ エクセロフト”というもの。高い保温性と耐久性に加えて、軽く、動きやすく、腕を高く上げたり伸ばしても裾がずり上がることのないストレッチ性が特長。ウエアのシルエットはやや細みで、大きく動いても冷気が入ってきて寒さを感じることは最小限です。
以上のように、「素材はほぼ同じ保温着で、カタチが異なるとどのような違いがあるのか?」を体感することが今回のテストです。
U.L.サーマラップシリーズは、Tは男女共通、パーカとジャケットはメンズとウィメンズモデルがありますが、メンズモデルを着用。テストした環境は、気温5℃~8℃。保温着を着たくなる夏の標高3000m級の山の最低気温同等の山で行ないました。
フード付きは、さすがの保温性の高さ。でも、3シーズンには暑い!?

| 商品名 | 価格 | 重量 | 収納サイズ |
| U.L.サーマラップ パーカ Men’s | ¥18,700 | 252g | ∅12×21cm |
フードが備わっているので、冷風に吹かれたら被ることで保温性をアップすることができます。頭部は体温の多くが逃げていく部位。さらにフードを被ると首まわりも包まれるので、一層暖かさを感じます。
身体にフィットする細みのシルエットは、ストレッチ性も手伝ってダブつくことなく、裾のアジャスターコードを引けば、パーカ内は暖かい空気で満たされます。

しかし暑がりで汗かきの筆者にとって、気温8℃での行動時、とくに登りではちょっと暑い……というのが正直なところ。
反面、休憩時に着用して暖を取るには、丁度よい暖かさ。強風等、荒れた天候下ではまた変わってくると思いますが、氷点下=0℃以下でも、インナーは薄手のまま、フードを被り、手袋を着用すれば、暖かいままでいられそうです。
ですが、総合的には3シーズンの保温着としては、ややオーバースペックに思えます。
