まずはmont-bell(モンベル)から発売されているガベッジバッグを例に、特徴を見てみると……
・高い防水性
・開口部を3回折り返してバックルで留めるため気密性にも優れている
・底がラウンド形状なのでゴミがたまりにくい
・パックなどに取り付けられるベルトが付属しているため、安全に外付けできる
という特徴が。 サイズは現時点(2022年1月)で4lのワンサイズ。
「捨てやすさ」は外付けできるガベッジバッグが圧倒的
モンベルのガベッジバッグのように、外付けできるタイプは「ザックを開けることなく素早くゴミをしまうことができる」という利点が。
ザックにゴミ袋をしまい込んでしまうと、その後取り出すのが大変です。一方、外付けしていればゴミ袋を見失うことなく、すぐに捨てることができます。
一般的にザックへのアイテム外付けは推奨できません。しかし外付け前提で作られているガベッジバッグは、外付けリスクを最小限まで低減するための工夫も。
モンベルのガベッジバッグならば、口となる上辺の他にも、下辺にストラップが付属しているためショルダー部に固定できます。歩行時もブラブラと袋が暴れることなく、体の動きにフィットするのがポイントです。
携帯トイレがスタンダードな登山では必須アイテムに…?
さらに使用済み携帯トイレや生ゴミなど、ザック内へ入れるのに抵抗があるゴミにも外付けできるガベッジバッグは役立ちます。屋久島トレッキングにおける推奨装備のひとつとしても挙げられるほどです。
登山者が多いコースでは常設トイレも整備されていますが、特に奥岳エリアではトイレがしばらくない区間もあります。登山者が快適に屋久島の山を楽しめるように、携帯トイレの使用を推奨しています。常設トイレの屎尿の搬出費用も問題になっており、費用軽減のためにも積極的に携帯トイレを使用しましょう。
携帯トイレの持参が必要な山への登山には、積極的に導入すると良さそうですね。
液体・臭いにはジップ付き袋とガベッジバッグの両刀使いも
多くのガベッジバッグは防水性と気密性に優れているため、水分や臭いが染み出る恐れがありません。
しかし、ガベッジバッグ内にプラゴミや紙ゴミ、液体ゴミなどすべて一緒くたに捨ててしまうと、後処理が大変なのは目に見えています…。それを回避したい場合は、ジップ付き袋+ガベッジバッグの両刀使いもおすすめ。
ゴミを種類ごとに予めジップ付き袋で分けておき、それらをまとめてガベッジバッグに収納しておけば、登山中も帰宅後も快適に過ごせます。
例えるならば、それぞれのジップ付き袋は各部屋にある小さなゴミ箱で、ガベッジバッグが集積所というイメージでしょうか。
どうしても臭いが気になるというゴミには、消臭機能付きのポリ袋を利用するという手も。帰宅後の処理も考えて、自分がゴミを捨てやすいような動線を作るのに、繰り返し使えるゴミ袋はかなり有用です。
ドライサックとしても使えます
防水性と気密性に優れているからこそ、ガベッジバッグをゴミ袋ではなく防水袋(ドライサック)として使用するユーザーも。水濡れしたくない着替えや電子機器などのデバイスを収納できます。
一度ゴミ袋として使用してしまうと、気持ちとして抵抗感があるという懸念点はありますが、古くなってきたドライサックをガベッジバッグとして再利用するという逆転の発想もあり。ひとつの物を長く使うことは、地球にもお財布にも優しいアクションです。
気軽な登山なら小型トラッシュバッグでも
上記を踏まえて、携帯トイレが必要となる登山や、数食を挟む長期の登山ならば活躍すること間違いなしの大型ガベッジバッグ。
しかし日帰りのハイキングやライトなトレッキングなど、ゴミがあまり発生しない登山ならば、従来通りジップ付き袋で十分ということも。やはりジップ付き袋の手軽さに勝つものはありません。
そこにプラスするとより便利なのが小型のガベッジバッグ(トラッシュバッグ)です。
Trippersのオリジナルトラッシュバッグは手のひらサイズの小型ゴミ袋。表地はメッシュ、口はゴムが縫い付けられてある伸縮タイプなので、防水性や気密性こそありませんが、行動食の包装を手軽に捨てられるなどの利点があります。
ジップ付き袋と組み合わせることで、気軽な日帰り登山でもノンストレス名ゴミ分別ができるようになりますよ。その日の目的地やコースによって、使いやすい方をフレキシブルに選択してくださいね。
ガベッジバッグできちんとゴミを持ち帰ろう
山が好きだからこそ、心を寄せたい。「きちんと持ち帰る」という小さな行動は、山を守るという大きな使命に繋がっています。そしてせっかく自然を守るならば、自分自身も使いやすく便利に。
繰り返し使える「ゴミ袋」ことガベッジバッグは、登山者も山も気持ち良く過ごすために必要なアイテムのひとつでした。
- ・外付けできるガベッジバッグは使用済みトイレなど、ザックに直接入れたくないゴミに強い!
・生ゴミや液体ゴミは、小分けにして密閉しガベッジバッグへまとめれば、臭いや漏れの心配もなし
・丸洗いできるタイプが後処理も楽ちん
- ・山ごはんを楽しむような登山(生ゴミ・液体ゴミの発生)
・携帯トイレが必要となる登山(外付けで衛生的に)
・1泊以上の中〜長期登山(大荷物となるため、できるだけ簡潔にゴミをまとめたい)
・小型タイプもあるのでシーンごとに選んで
もちろんお馴染みのジップ付き袋も有用です。あなたのゴミ収納方法のひとつに、ガベッジバッグを加えてあげてくださいね。