シングルバーナー

軽量コンパクトなシングルバーナーはコレ!登山で使い勝手抜群の「一体型」シリーズを紹介

山を歩く楽しみに目覚めた後、たどり着くのは「山めしの楽しみ」。山めしに欠かせないシングルバーナーは、山好きには必須アイテムですが、初心者にはどのギアが自分の登山スタイルにぴったりなのか一目ではなかなかわかりにくいもの。登山の楽しみを倍増させてくれる、あなたにぴったりなシングルバーナーの選び方と、おすすめモデルを紹介します。

目次

アイキャッチ出典:PIXTA

山での楽しみが増える!シングルバーナーで熱々の料理を

シングルバーナー料理

出典:PIXTA

山頂で食べる熱々の料理やカップラーメンは格別のおいしさですよね。そんな山での調理シーンで活躍するのが、シングルバーナー。

ただいざ買おうとしても種類がいっぱいで、どれを選べばいいかわからない・・・という人も多いのではないでしょうか?
まずは、登山で使用するシングルバーナーの種類について紹介していきます。

2種類の燃料と構造からチョイス!種類による違いを大解説

山での使用を考えたとき、コンパクト性や火力の安定性などが購入の判断ポイントになります。それぞれのメリットデメリットを把握しながら、自分に合ったものを選びましょう。

燃料|登山での使用はOD缶が主流

シングルバーナーに取り付けられる燃料は、CB(Cassette Gas Bomb)缶とOD(OutDoor)缶の2種類。
併用はできないため、あらかじめどちらにするか決めておきましょう。さらに購入する際は、それぞれノーマル(春夏用)とハイパワー(冬用)があり、沸点の異なるガスが入っているので、対応気温のチェックも必要です。

CB

出典:楽天市場/sotosotodays(/
 CB缶         OD缶        
メリット・大きなクッカーでの調理時に
安定性が高い

・手に入りやすい
・価格が安い
・コンパクト
・寒さへの耐性が高い
・対応ギアのラインナップが多い
デメリット・クッカーの中に収納ができないため
 コンパクト性がOD缶に劣る
・寒さへの耐性が低い
・対応ギアのラインナップがOD缶に劣る
・CB缶よりも価格が高い
・大きいクッカーでの調理時は不安定になりがち

入れ物が頑丈なOD缶には、CB缶に比べてより気温が低いときでも燃焼しやすいガスが多く含まれているので、高山や冬山にも使えるのがポイント。さらにコンパクトで収納しやすいため、登山メインの使用ならこちらがおすすめです。

ただCB缶タイプは、高さのあるクッカーに対応できるものが多く、グループ登山やキャンプなどの料理時に重宝しますよ。

構造|軽量コンパクトで汎用性の高い「一体型」がおすすめ

出典:楽天市場/山渓オンラインショップ(/

ガス缶に直接バーナーを取り付ける「一体型」と、ホースを経由して着火する「分離型」があります。

一体型分離型
メリット・コンパクトなモデルが多い
・分離型に比べて軽量
・大きなクッカーでも調理時の安定性が高い
鋳鉄製の鍋の使用可能
デメリッ・大きなクッカーを使用する時は安定性が低い
・鋳鉄製の鍋の使用不可
・一体型と比べて重い
・サイズが大きく、収納性に欠ける
・使用時にスペースをとる

登山に持っていくなら、軽量でコンパクトな一体型が定番です。なかでもOD缶用は、クッカーの中にもコンパクトに収納可能なモデルもあり、持ち運びが便利。

収納性良い

撮影:YAMA HACK編集部

分離型はサイズが大きかったり、燃料ホースが調理時に邪魔になったりと登山には不向きな点も。ただバーナーの重心が低くなる分、安定性が高いため、大人数での調理に向いています。

初めて山用にシングルバーナーを購入する人は、使い勝手のいい一体型タイプを選ぶといいでしょう。ここでは3つの使用シーンに応じたおすすめ8モデルを紹介していきます。

・ソロ登山者におすすめの【OD缶用】超軽量・小型3モデル
・2〜3人での使用におすすめ【OD缶用】安定感のある中型3モデル
・人数が多いときに使用したい【CB缶用】大きいクッカーにも対応2モデル

さらに、あると使える調理サポート4アイテムも合わせてチェックです。

【OD缶用】ソロ登山におすすめ!100g以下の超軽量・小型3モデル

シングルバーナー

出典:PIXTA
さっと1人分のごはんを作るなら、軽量コンパクトモデルがおすすめ!ここでは、軽くて収納サイズが小さいモデルから順番に紹介していきます。どれも点火装置つきで、ライター要らずなのもうれしいポイントです。

【PRIMUS】P-115 フェムストーブ

点火装置つきで57gを実現した、今回紹介する中で最軽量のモデル。手のひらにおさまるほどコンパクトながら、十分な火力も持ち合わせています。

PRIMUS フェムバーナー P-115

■収納サイズ:5.4×7.4×2.7cm
■重量:57g
■出力:2.5kW/2,100kcal/h(Tガス使用時)
■ゴトク径:大120mm/小80mm

【SOTO】ウインドマスター SOD-310

67gという軽量さに加え、風や寒さに強いのが最大の特徴。外気温に左右されず、2,800kcal/hと安定した火力を持続させるため、冬登山のお供にもおすすめです。オプションでゴトクを4本にできるので、さらに安定性を高められます。

SOTO ウインドマスター SOD-310

■収納サイズ:幅47×奥行51×高さ88mm
■重量:67g(バーナー+3本ゴトク) 7g(3本ゴトクのみ)
■出力:3.3kW(2,800kcal/h)
 ※気温25℃無風状態で点火後から5分間の燃焼データより算出

【EPI(イーピーアイ)】QUO STOVE S-1032

98gと先に紹介した2つに比べて重さがあるものの、4本ゴトクの採用により、安定性に優れます。さらに折りたたみ式のため、コンパクトに収納可。炎が垂直に吹き出す、風にも強い構造となっています。

【EPI(イーピーアイ)】 QUO STOVE S-1032

■収納サイズ:89×52×54mm
■重量:98g
■出力:2300kcal (230Rカートリッジ使用時)

【OD缶用】2人以上での使用なら!安定感のある中型3モデル

2人以上シングルバーナー

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2人以上で使用するなら、小型よりも安定感のある中型モデルがおすすめです。さらに高所や低温の場合でも、火力が強く耐風性に優れるというメリットも。

【EPI(イーピーアイ)】REVO-3700 STOVE S-1028

コンパクトなバーナーながらも3700kcalの強い火力を実現。耐風性に優れた、山のような形のヘッド部分が特徴です。厚みのある4本ゴトクにより、安定性にも優れています。

EPI(イーピーアイ) REVO-3700 STOVE S-1028

■収納サイズ:89×52×54mm
■重量:111g
■出力:3700kcal (230Rカートリッジ使用時)

【PRIMUS】P-153 ウルトラバーナー

軽量で3600kcal/hとハイパワーな定番モデルです。優れた耐風性を誇るX字ゴトクの採用により、大きめのクッカーでも安定します。

PRIMUS ウルトラバーナー P-153

■収納サイズ:7.5×8.8×3.0cm
■重量:116g
■出力:4.2kW/3,600kcal/h(T型ガス使用時)
■ゴトク径:大148mm/小90mm

【コールマン】ファイアーストーム

360度のウインドシールドつきのデザインで、耐風性抜群。コンパクトながら、最高時約3300kcl/hの力強い火力を実現します。

コールマン ファイアーストーム

■収納サイズ:約6×11cm
■重量:約150g
■出力:最高時約3300kcl/h(スーパーガス最大出力時)
■機能:点火装置

【CB缶用】グループ登山やキャンプに!大きいクッカーにも対応2モデル

CB缶用シングルバーナー

出典:PIXTA

燃料が入手しやすいCB缶用のシングルガスバーナー 。OD缶用よりもサイズが大きく重量もありますが、バーナーの重心が低いため、安定感の高い調理が可能です。グループ登山など大人数の料理を作るときにおすすめ。

【SOTO】レギュレーターストーブ ST-310

外気温25℃〜5℃の環境下でも、常に一定の火力を発揮。直径19cmまでの大鍋使用ができる大きなゴトクにより、数人分の料理もこれ1台でOKです。

SOTO レギュレーターストーブ ST-310

■収納サイズ:140X70X110mm
■重量:350g
■出力:2.9kW(2,500kcal/h)
 気温25℃無風状態で点火後から5分間の燃焼データより算出。

【イワタニ】カセットガス ジュニアコンパクトバーナー

安定感の高いゴトクで、18cm鍋(鍋底16cm以下)まで使用可能 。斜めに配置されたゴトクが風よけとなるため、耐風性にも優れています。防災用品として家に1台用意しておくのもおすすめですよ。

イワタニ カセットガス ジュニアコンパクトバーナー

■収納サイズ:82×68×109mm
■重量:約274g
■出力:約194g/h
 気温20~25℃のとき、5分間のガス消費量を1時間に換算したもの

あると使える調理サポート4アイテム

スタビライザー

出典:PIXTA

風が強かったり、気温が低かったり、安定しづらい場所だったり…バーナーが使いづらいときってありますよね。そんなときに、あると重宝する便利アイテムを紹介。

バーナーシート

ガス缶や調理具から出る輻射熱は意外と強く、テーブルや草木を焦がしてしまう可能性が。鍋底が火元に近いCB缶用のバーナーを使う際は、とくに注意が必要です。
木製テーブルやアウトドアシートの上で調理する際にあると重宝します。

UNIFLAME バーナーシート 小

■素材:ラスタン・アルミ蒸着フィルム接着加工
■サイズ:320×300mm

ウインドスクリーン(風防)

強風時は、ガスバーナーの燃焼効率も悪くなります。そんなときはウインドシートで風を防ぎながら調理するのがおすすめです。
シートの軽量性を重視すると、安定性が下がってしまうこともあるので、購入前は強度を要チェック。

UNIFLAME ウインドスクリーン L

■素材:ステンレス鋼(ハード)
■サイズ:約120 x 80 x 4(厚さ)4mm
■重量:約80g

スタビライザー

ガス缶の下に固定するスタビライザー(カートリッジホルダー)は、調理時の転倒防止に役立ちます。なかなか平らな場所がない山でも、安定した調理をサポートしてくれるのがうれしいポイント。
OD缶の小さいサイズ(110サイズ等)には対応していないモデルもあるため、購入前はサイズを確認しましょう。

PRIMUS カートリッジホルダー

■素材:プラスチック製
■重量:29g

バーナーパット

登山での炊飯時に便利なバーナーパッド。ゴトクの上にのせることで金網が火力を分散し、鍋を均一に加熱できます。焦げ付きにくくするというメリットも。
金網に直接食材を置いて、炙り焼きなどのアレンジメニューも楽しめますよ。

UNIFLAME バーナーパット

■素材:メッシュ:特殊耐熱鋼、FCHW2
枠:ステンレス鋼
■サイズ:(S)120x120mm、(M)150x150mm
■重量:50g

圧倒的な沸騰スピード!ジェットボイルシリーズも人気

ジェットボイル フラッシュ

撮影:YAMA HACK編集部

ほかにも一体型のシングルバーナーとして、「ジェットボイル」というアイテムも人気。圧倒的な熱効率により、驚異的なスピードと低燃費で水を沸かします。圧倒的な熱効率により驚異的なスピードと低燃費で水を沸かします。短時間で調理を済ませたいという人にはもってこいの商品です。

ただ専用クッカーとバーナーがセットでないと、火力が弱くなってしまうというデメリットも。複数の料理を作りたい人は、いろんなクッカーにも対応できるシングルバーナーがおすすめです。

▼ジェットボイルについて詳しくはこちら

お気に入りのシングルバーナーで、憧れの山ごはんタイムを!

料理を楽しもう

出典:PIXTA

1つあるだけで山の楽しみを倍増させてくれるシングルバーナー 。コンパクト性や軽量性に優れたモデルが多いため、山へ持ち運びしやすいのがうれしいですよね。お気に入りのシングルバーナーをゲットして、山でのコーヒータイムや料理を楽しみましょう。

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